日本人の6人に1人は水虫を持っている!?シニアだけではなく若年層も気を付けたい足白癬、爪白癬とは

シニアだけではなく若年層も気を付けたい足白癬、爪白癬について解説

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足白癬や爪白癬という言葉を聞いたことがあるでしょうか。人生100年時代と言われて久しい昨今。健康寿命を延ばしていつまでも健康で元気に長生きしたいものですよね。そんななか、最近では高齢者の間では足の健康が問題になっています。足の水虫や爪白癬などについて詳しくご紹介します。

日本人の7人に1人は足白癬、13人に1人は爪白癬!

白癬(はくせん)とは皮膚糸状菌の感染によって起こるもの。発症部位によって疾患名が異なり、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、足白癬、爪白癬などの診断名が使われます。そのなかでも足白癬は水虫とも呼ばれるもので、爪白癬はその水虫を治療せずに放置したために、足の爪の中に菌が侵入するなどして発症するものです。

あたご皮フ科副院長の江藤隆史先生によると、爪白癬の症状としては爪が徐々に白く濁ったり黄色くなったりする、分厚くなる、ボロボロと剥がれるなど。足の水虫歴が長い人ほど爪白癬も併用しているケースが多いそうです。痒みや痛みはないため治療されずに放置されたままの場合も多く、専門家の診断が必要です。

2023年に行われた足白癬や爪白癬の実態と潜在罹患率の大規模疫学調査によると、足では足白癬が18.2%、爪では爪白癬が10.5%と最も多く認められたそうです。日本人の7人に1人は足白癬、13人に1人は爪白癬、6人に1人は足に何らかの白癬を有しているとも言われています。

こうした白癬は足ふきマットやスリッパの共有などで感染してしまうこともあるため、家族の誰かに症状があれば他の家族は要注意。家族同士で靴下を脱いで足を見せ合うなどセルフはもちろん家庭内でのフットチェックも積極的にやっていくのが大事だそうです。

足の爪に異常があると歩行できなくなるリスクも

楽天モバイル株式会社が提供する健康生活応援アプリ「楽天シニア」内で行ったアンケート調査によると、約4割近くに「爪が厚い」「ぼろぼろと欠ける」「爪が濁っている」などの爪の異常が見られました。しかし爪に異常がある方に対する「医療機関を受診したいと思いましたか?」という質問の回答では、全体の7割以上が「今後爪に異常を見つけたら受診する」「医療機関を受診するつもりはない」と回答。“隠れ爪白癬”は意外と多いことに加え、 異常を認識できていない人が多いことも判明。爪白癬は痛みや痒みなどの自覚症状がないため、加齢によるものと思われ見逃されることが多いんだとか。

また健康のためにダイエットや健康のためにウォーキングをしている人も多いかもしれません。実は歩行には、ふくらはぎや太ももなどの筋肉と同じくらい、足の指や爪が重要になってきます。

埼玉県済生会川口総合病院皮膚科の主任部長、高山かおる先生によると、爪は小さな運動器とも言われ、体重を支える、立つ、歩くなどの動作においてバランスを取る役割を果たしているため、足の爪が爪白癬を患うと、足も踏み込みにくくなるだけでなく、歩きづらさやふらつきなどの歩行に影響が出ることで転倒へのリスクが高まります。特に足腰が弱くなる高齢者はつまずいて転倒することで骨折するなど、日常生活に支障をきたす原因にもなり得ます。

まずは爪に起こる疾患である水虫を早期発見することがとても重要になってきます。

自分でできる足の爪のケアとは

そもそも健康な爪とは機能的にもすぐれ、爪にトラブルがなく、歩行に適した形をしています。セルフチェックに加えて日頃の爪のケアも重要になってくるでしょう。

お風呂では指先や指の間をよく洗うこと。また爪を切りすぎる深爪や先端が尖るバイアス切りにせず、指先と同じくらいに揃えて全体的な形は角に少し丸みのある四角形に整えるスクエアオフが理想的です。

切り方としては、まっすぐ横にスクエアに切ってから両端の角を軽く丸める切り方です。爪切りの刃がまっすぐなものを選び、爪の端から端まで同じ向きで切っていくのがいいでしょう。爪の真ん中から切ってしまうと少し残った端を手でむしり取ってしまうことも。そうすると端がとんがって巻き爪のように皮膚が食い込んでしまい、痛みが生じたり菌が入ってしまったりします。

また爪を切った後は爪やすりを使うのも◎。爪の左右両端から中央に向かってかけて往復させないようにしましょう。また爪上皮から先端へ向けてかけます。爪やすりをかけた後には滑らかかおづかを指先で確認すればOKです。

耳慣れない足白癬、爪白癬という言葉。高齢者だけでなく、家庭感染によって若い人も罹る可能性がある怖い病気です。これから菌が活発化する季節になるので、早めにセルフチェックや病院の受診、日頃のケアなどを通して健康的な状態にしておきたいですね。

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