太陽光発電での発電効率をアップする方法って?変換効率を要チェック!

発電量を上げるには「発電効率」を上げる必要があります。ポイントは「変換効率」が高い製品を選ぶことです。しかし、思ったほど発電量が伸びず困っている人もいるでしょう。そんな時に役立つ、太陽光発電での発電効率を自分でアップする方法をご紹介します。

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「変換効率」は太陽光発電の性能の指標

【そもそも「変換効率」とは何か?】
太陽光発電は光を電力に変える発電法です。その際、パネルが受けた光の何%を電力に変換できるかを示すのが、「変換効率」と呼ばれる数値です。

たとえば変換効率20%であれば、入射光の20%を電気に変えることができます。

【セル?モジュール?太陽光発電パネルをめぐる言葉を解説】
さらに変換効率にはセル単位で計測した「セル変換効率」と、モジュール単位で計測した「モジュール変換効率」があります。

「セル」は太陽電池の本体となる小さな板です。このセルを並べた1m四方の板が「パネル」または「モジュール」と呼ばれます。パネルとモジュールは同じと考えて大丈夫です。一般的に太陽光発電の変換効率という時は、モジュール変換率を指しています。

【太陽光発電の主流は単結晶シリコン】
太陽電池パネルは、材料別に「結晶シリコン系」と「化合物系」に大別できます。変換効率はこれに左右されるところが大きいです。変換効率が高いのは結晶シリコンで、現在使用されている太陽光発電パネルの9割が結晶シリコン系と言われています。

さらにシリコン系の中にも「単結晶シリコン」と「多結晶シリコン」の2種類があります。このうち変換効率が高いのは単結晶シリコンで15%~19%程度、多結晶シリコンは12%~15%程度です。変換効率を優先するなら単結晶シリコンということになりますが、価格は高くなります。

つまり変換効率に比例して高価になるわけです。またシリコン系には高温になったり影ができたりすると、出力が低下する弱点があることも覚えておきましょう。

変換効率の良いメーカーとは?

太陽光発電の変換効率ランキングを見ていくと、質の良い単結晶シリコンを使用したメーカーが上位を占めています。変換効率のトップを走るのは〔東芝〕で、〔シャープ〕〔パナソニック〕が続きます。発電量を第一とするなら、これらブランド力もあるメーカーが優位と言えるでしょう。

しかし違う選択肢もあります。化合物でできたCIS(CIGS)系は変換効率は劣るものの、影に強く、暑い時も出力低下が少ないという利点があります。設置する場所によっては結晶シリコン系より発電量が上回るケースもあるのです。

メーカーで言えば、CIS太陽電池を製産する〔ソーラーフロンティア〕は近年シェアを伸ばしています。変換効率は劣っても発電量は高いとして評価を高めているのです。

発電量の高い太陽光発電を希望する場合、周辺の環境を考慮して、総合的に検討しましょう。

自分でできる!発電効率アップ方法 

これまでは変換効率の高いシステムを導入することで、発電効率をアップする方法を紹介してきました。最後に、自分の力で発電効率をアップさせる方法をご紹介します。

太陽光発電システムはとても大きな買い物です。発電量が上がらないからと買い変えることは難しいでしょう。だからといって発電そのものを断念するのはもったいないです。
しかし、今ある太陽光発電パネルに手を加えることで、発電効率をアップすることができます。様々ある中で、住宅用太陽光発電でも可能な方法は「コーティング」と「散水」です。

屋根の上のパネルに手を加えるのはリスクが伴います。基本的には業者に相談することを念頭において検討してくださいね。

【コーティング】
コーティングする効果は、使用する薬剤によって変わります。大きく分けて「汚れを付着させない」効果と「太陽光透過率を上げる」効果の2つがあります。

【1:汚れを付着させない】
太陽光発電パネルの表面はガラスでできており、汚れは雨と風によって洗い流されます。しかし経年劣化によりその効果は落ち、次第に汚れが残りやすくなります。
パネルに汚れが付くことは発電効率が下がる原因の1つです。パネル表面の自己洗浄作用をアップさせる効果のあるコーティング剤を塗りましょう。結果としてパネルの劣化を防ぐことにもなります。

【2:太陽光の透過率を上げる】
太陽光透過率が上がるということは、太陽電池に到達する光の量が増えるということです。汚れていないが発電効率が上がらない場合は、透過率を上げるコーティング剤を使用することで、発電効率がアップする可能性があります。

【散水】
日が照っているほど発電量が上がる気がしますが、実際は春先がもっとも発電量が多く、暑い夏は発電量が減る傾向があります。変換効率が高い結晶シリコン系パネルには、高温になると出力が下がる弱点があるためです。通常にくらべて10~15%程度も低下することがあります。

そんな事態を避けるための対策が散水です。蒸発冷却を利用します。暑くなったパネルに水をまいて温度を下げるという、実にシンプルな考え方です。

効果は期待できますがリスクもあります。水道水を使うと、カルキの影響で乾いた後にパネルに汚れが残るのです。これは発電効率を下げるという逆効果になる可能性があるので注意しましょう。

まとめ

太陽光発電の発電効率をアップするには、変換効率に関する正しい知識を持つことが大切だということが、お分かりいただけたでしょうか。集めた太陽光をより有効に活用することが発電量アップにつながります。また、自力での発電量アップをチャレンジする時はリスクを理解した上で、安全に行いましょう。

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