『トップガン マーヴェリック』戦闘機シーン、1人だけ嘔吐しなかった若手パイロットがいた ─ つまり他はみんな吐いた
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トム・クルーズをスターダムへとのしあげた不朽の名作の続編、『トップガン マーヴェリック』。トムの熱い志により本作では、メインキャストたちが過酷な訓練に耐え実際に戦闘機・F-18に乗り込み、IMAXカメラをコックピットに6台搭載して撮影を行うという前代未聞の試みがなされた。それは並大抵のことではなく、多くの俳優たちが苦戦を強いられたはずだ。しかしトム以外で、“唯一吐かなかった俳優”がいたのだという。
息をのむ激しいドッグファイト。その飛行場面の撮影の裏側では、トム・クルーズがそのほかのメインキャストたちのためにオリジナルメニューを特別に組んでいた。トレーニング映像では、次世代を担う若手俳優たちが、水中訓練からはじまり、レベルを徐々に上げていき、プロペラ機に乗り航空機内の空間認識を高める訓練に挑む姿などが映し出されている。リアルのパイロットと違わぬ厳しい訓練を乗り越え、飛行中の想像を絶するほど過酷な“G”(重力加速度)環境をも克服したキャストたちは、“F-18に俳優が実際に搭乗して撮影する”という不可能を可能にしたのである。
とはいえ、それでも激しい撮影になることには変わりない。トップガン・パイロットのひとりであるボブとしてキャスティングされたルイス・プルマンは以前、「カメラの前では一度も吐きませんでした」としながらも、「(飛行機の中で)ものすごく吐いてしまいました」と告白していた。一方のハングマンにふんしたグレン・パウエルもまた、飛行訓練では嘔吐に苦しめられたことを明かしていたため、その過酷ぶりは言うまでもないだろう。ところが、本作の製作時に嘔吐しなかった俳優が、トム・クルーズのほかにも存在していたのだ。それは一体誰だったのか?
米Total Filmのインタビューに、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが登場。俳優たちが戦闘機に実際に乗り込み撮影されたシーンについてブラッカイマーは、「俳優たちの表情は演技ではありませんでした。飛行機がまっすぐ上がっているとき、俳優たちも実際に上がっているのです。それは飛行機が逆さまになっているときでも同じです」といい、トレーニング映像でも確認できるように、全てが本物を追求した撮影だったことをあらためて説明している。
「多くの俳優が飛行機の中で吐いてしまいました」と上述のとおり多くの俳優が苦戦を強いられたようだが、「モニカ(・バルバロ)だけは例外で、彼女だけがほかの俳優よりも、Gを上手く対処することが出来たんです」と、ブラッカイマーは明かしている。Netflixシリーズ「THE GOOD COP/グッド・コップ」(2018)などでおなじみのモニカ・バルバロが演じたのは、前作では登場しなかった女性パイロットのフェニックスだ。このコールサインの通り、“不死鳥”のように決して一歩も退かざる闘志を持ち合わせているのだろう。
(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
最後にブラッカイマーは、「もちろん、トムもですね」と語っている。『ミッション:インポッシブル』シリーズなどアクションをセルフスタントでこなしてきたトムにとっても大変だったことは本編映像などからも感じられるが、それでも撮影時に嘔吐することはなかったというのだから、さすがは“ベスト・オブ・ベスト”のハリウッドスターだ。
『トップガン マーヴェリック』は公開中。
Source:Total Film
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