『DUNE/デューン』監督が3部作構想を真剣に検討、2023年公開『パート2』にヒントあり

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『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、原作小説の第2作『デューン 砂漠の救世主』の映画化を本格的に検討しているようだ。脚本家のジョン・スペイツが米The Playlistにて明かし、2023年公開予定の『Dune: Part Two(原題)』への影響を語っている。

作家フランク・ハーバートによるSF小説『デューン』シリーズは、1965年に第1作『砂の惑星』が発表されたのち、第2作『砂漠の救世主』が1969年に、第3作『砂丘の子供たち』が1976年に刊行。フランクは第6作の完成後に逝去したが、2000年代には息子のブライアンらが新シリーズを発表している。ヴィルヌーヴによる『DUNE/デューン 砂の惑星』はこのうち第1作の前半部分を映画化したもので、第1作に登場した人々の物語は、その後、第3作まで継続することになる。

このたび、スペイツは「ドゥニは(『砂漠の救世主』を)3部作の完結編として映画化することを真剣に考えている」と語り、来たる『Dune: Part Two』に“その後の展開”を予感させる内容が含まれていることを認めた。

「原作小説と同じく、2作目の結末は非常に満足できるエンディングになります。しかし、その中にも未来につながる要素はありますし、まだ実現していない展開も示唆しています。小説にも不吉な予感があるように、まだ起きていないことの前触れが入っているわけです。」

スペイツいわく、『砂漠の救世主』の魅力は「ある意味で前作(『砂の惑星』)を脱構築しながら、しかし前作以上に警鐘を鳴らす物語になっている」ところ。「異なる宗教や政治が混ざり合う危険性、カリスマ的なリーダーがもたらす危機、個人と制度の間につねに存在する危うい葛藤がそこには描かれている」と語った。

もともとヴィルヌーヴは『DUNE/デューン 砂の惑星』の公開前から3部作構想を明かしており、「(物語に)敬意を払うには最低でも3本は必要」との熱意を口にしていた。『Dune: Part Two』に“続編”という言葉を使うことを良しとしないヴィルヌーヴは、米Colliderにて「(次回作は)別の物語ではなく、ひとつの大きな物語のパート2です」とも強調している。この考え方ならば、『砂漠の救世主』は“パート3”と言えそうだ。

しかしながら、現時点でヴィルヌーヴは『砂漠の救世主』について積極的に考えられる状況ではないらしい。2022年秋にも『Dune: Part Two』の撮影開始を控える今、監督としては同作に集中しているところなのだ。「僕はマルチタスクができる人間ではないので、ひとつのプロジェクトに集中したい。パート3が作れることは確かですが、そのことを考えると疲れてしまうし、それは行き過ぎというものです」とは本人の談である。

なお、『DUNE/デューン』シリーズはスピンオフドラマ「Dune: The Sisterhood(原題)」も進行中。こちらの製作総指揮も担当するスペイツは「企画は進行中ですが多くは話せません。順調に進んでいますが、私にも製作時期のことはわからない」と述べた。同作にはヴィルヌーヴも参加しており、製作総指揮とパイロット版の監督を兼任する予定だ。また、ヴィルヌーヴはアーサー・C・クラークのSF小説『宇宙のランデヴー』の映画化企画にも就任している。『砂漠の救世主』が実現するとして、果たしていつになることか?

映画『Dune: Part Two(原題)』は2023年10月20日に米国公開予定。

Sources: The Playlist, Collider

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