40代~50代の預貯金の金額と資産運用。はたらく世帯の平均像と実態とはいかに

2021年も残りわずかとなりました。コロナ禍で迎える2度目の年の瀬。はたらく世代の仕事やお金をめぐる事情は、まだしばらく見通しの立ちにくい状況が続くことが予想されますね。今回は、40代・50代世帯のマネー事情を深掘りしていきます。働き盛り世帯の「預貯金」そして資産運用のバランスについても考えていきましょう。

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2021年も残りわずかとなりました。コロナ禍で迎える2度目の年の瀬。はたらく世代の仕事やお金をめぐる事情は、まだしばらく見通しの立ちにくい状況が続くことが予想されますね。

今回は、40代・50代世帯のマネー事情を深掘りしていきます。働き盛り世帯の「預貯金」そして資産運用(※編集部注)のバランスについても考えていきましょう。

【※参考記事】【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?

40代・50代世帯「みんなの手取り収入」平均いくら?

さいしょに、40代・50代世帯の「手取り収入」の平均を把握しましょう。給与やボーナスなどの個人所得から、税金や社会保険料を差し引いた残りの手取り収入を「可処分所得」といいます。

この可処分所得(手取り収入)が生活の基盤となり、そこから消費支出(生活費)を引いた残りを貯蓄に回す、とイメージしていただくとよいですね。

そこで総務省の「家計調査」の結果から、年齢ゾーンごとの「可処分所得」の平均額を確認します。

【年齢別】二人以上世帯の「手取り収入」は平均いくら?

世帯主の年齢階級別可処分所得
(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)―2020年―

全体平均:49万8639円

40歳未満:48万7303円

40~49歳:53万6868円

50~59歳:55万5107円

60歳以上:39万2626円

ひと月の可処分所得(手取り収入)の平均は、40代世帯で53万6868円、50代世帯で55万5107円でした。

(※2020年度の可処分所得は、いずれの年齢階級でも特別定額給付金の支給などにより前年より増えています)

みんな「手取り収入」からどのくらい貯蓄している?

では、40代・50代世帯は「手取り収入」からどのくらいの金額を貯蓄に回しているのでしょうか。ここからは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考にしていきます。

同調査によると、「手取り収入(可処分所得)からの貯蓄割合」は40歳代で11%、50歳代で10%。

この平均額を元に考えると、40代・50代世帯は毎月5万円ほどを貯蓄に回せている、という計算になりますね。年間で表すと約60万円です。みなさんのご家庭はどうでしょう。

次は、40代・50代世帯の「実際の貯蓄額事情」を深掘りしていきます。預貯金と資産運用のバランスについても着目します。

「40代の金融資産」預貯金と資産運用のバランスは?

では、40代世帯は金融資産をどのくらい持っているか、見ていきましょう。

引き続き、「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考にします。40代・50代世帯の貯蓄とその内訳、そして「資産運用比率(※)」も確認しましょう。

※資産運用比率:金融資産全体のうち、預貯金以外が占める割合

40歳代・二人以上世帯の貯蓄額

40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額
(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均:1012万円

中央値※:520万円

※平均は極端な数値の影響を大きく受けるため、実態により近いの「中央値」を参考にしていただくとよいでしょう。

40歳代・二人以上世帯「金融資産の内訳」

金融資産保有額:1012万円

預貯金:473万円

金銭信託:0万円

生命保険:238万円

損害保険:29万円

個人年金保険:81万円

債券:5万円

株式:105万円

投資信託:27万円

財形貯蓄:46万円

その他金融資産:8万円

資産運用比率:53.3%

「50代の金融資産」預貯金と資産運用のバランスは?

50歳代・二人以上世帯についても見ていきます。

50歳代・二人以上世帯の貯蓄額

50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額
(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均:1684万円

中央値:800万円

50歳代・二人以上世帯「金融資産の内訳」

金融資産保有額:1684万円

預貯金:633万円

金銭信託:18万円

生命保険:350万円

損害保険:44万円

個人年金保険:146万円

債券:96万円

株式:189万円

投資信託:113万円

財形貯蓄:86万円

その他金融資産:10万円

資産運用比率:62.4%

資産運用比率、つまり「預貯金以外の金融資産が占める割合」に着目すると、40代では53.3%でしたが、50代では62.4%に上昇しています。

50代は年収のピークを迎えたり、教育費や住宅ローン返済のめどが立ったりする人も目立ち始める時期。そんな「追い風」もあいまって、資産運用で「お金を増やす」発想を持ち始める人が増える時期なのかもしれませんね。

「複利のチカラ」で資産を育てる!

住宅資金・教育資金・老後資金は「人生の三大資金」と呼ばれます。いずれも一朝一夕で準備できる金額ではありません。

また、「老後資金」は若い世代のみなさんの中には「ピンとこない」という方も多いでしょう。年を重ねてからどの程度お金が必要となるかは、なかなか予測がしづらいものです。

働き盛りの世代こそ、預貯金と並行して、資産運用で「お金にも働いてもらう」視点を持ちながら、長い人生のマネープランを作っていけると理想的ですね。

資産運用のポイントは、「できるだけ運用期間を長くとる」ことです。「利子が利子を生む」「雪だるま式に資産を増やす」などと例えられるように、複利のメリットを最大限にいかすことに繋がります。リスクとメリットを理解して、上手にお金を育てていけるとよいですね。

この年末年始は、ゆっくりと「将来のお金のこと」を考えるひとときを持ってみませんか。老後に向けたマネープランは、先手先手で進めていかれることをオススメします。

参考資料

「家計調査報告〔家計収支編〕2020年(令和2年)平均結果の概要」

金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」

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