玄関から空き巣の侵入を防ぐ方法は?今日からはじめる6つの対策

「ご近所が空き巣に入られた」なんて話を聞いても、なんとなく自分の家は大丈夫だと思っていませんか? しかし空き巣は、みなさんが思っているよりもずっと巧妙な手口で、いとも簡単に住宅へ侵入するもの。また、空き巣の被害は、お金や物を奪われるだけではありません。「知らない人が自宅に入り込んできた」という恐怖は、大きな精神的ダメージとなって、その後の生活を脅かすことになるのです。今回は、空き巣被害の中でも玄関から侵入されるケースを取り上げ、侵入手口とそれぞれに有効な対策などをご紹介します。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 53487
  • 110
  • 0
  • いいね
  • クリップ

■空き巣の玄関からの侵入方法を徹底分析!

空き巣が最も侵入しやすいのは「窓」だとはよくいわれることですが、侵入口として窓の次に多いのが、玄関です。

警察庁の統計資料によると、戸建住宅の場合は、窓からの侵入が58.7%で、次いで多い玄関が16%と、窓からの侵入が圧倒的な割合を占めています。

しかし、マンションなどの集合住宅になると、窓からの侵入が45.7%、次いで多い玄関からの侵入は44%であり、空き巣に最も狙われやすいとされている窓とほとんど変わらない数字になっています。

【オートロックの住宅こそ狙われやすい!?】

「うちのマンションはオートロック機能つきだから安心!」と思っている人は多いでしょうが、実はこの考えにこそ大きな落とし穴があります。

オートロックを破る方法はとても簡単です。暗証番号を入力するタイプならば、誰かが入力するところをこっそり見て番号を覚えてしまえば、ロックなどあってないようなもの。

また、エントランスが自動ドアになっている場合は、住人がマンションに入っていったあと、少しの間開いたままになっているドアにそっと体を滑り込ませれば、カギがなくても容易に侵入できます。

さらに、非常用などのために簡単に出入りできるようになっている裏口から侵入する方法もあるのです。

一方で、オートロック機能つきの住宅に住んでいる人は、簡単には侵入できないだろうと安心して、玄関を施錠しない人も少なくありません。

そのため、あえてオートロック機能付きの住宅をターゲットにする空き巣も増えてきています。

【空き巣の侵入手口と簡単な防犯対策】

空き巣の手口には、ピッキングやサムターン回し、ドアのこじ開けなど、さまざまな方法があります。

それぞれに有効な対策については後ほど詳しくご紹介しますが、これらの対策以外に、誰にでも今すぐはじめられる防犯対策が1つあります。

それは、どんなに短時間の外出であっても、必ず玄関にカギをかけて出かけることです。

労力と時間をかけずに侵入できることは空き巣にとって重要なことなので、無施錠の住宅を探して侵入することも手口のひとつだといえます。

ちょっとゴミ捨てに行くだけだから、近くのコンビニで買い物をするだけだから、とカギをかけないまま出かけていませんか?

手慣れた空き巣であれば、家の中を物色するのにかかる時間はおよそ5分です。

ゴミ捨てに出かけた際に近所の人に出会って話し込んでしまったら、コンビニで買う物に迷ってしまったら、そのちょっとの外出は、十分に犯行が可能な時間となるのです。

また、植木鉢の下やポストの中に合カギを隠しておくことも、無施錠と同様に空き巣にとって有利な状況を作ってしまいます。

どうしても屋外にカギをおいておく必要がある場合は、南京錠などをつけた箱に保管しておく方法もありますが、工具を使えば簡単に壊すことが可能なので、あまりおすすめはできません。

防犯面からいえば、合カギは屋外におかないようにすることがベストです。

【侵入や犯行にかかる時間は?】

空き巣が住宅の侵入にかける時間は約3分、部屋の物色にかける時間は約5分といわれています。

警察庁の統計資料によれば、約7割の空き巣は、侵入から部屋を物色してその場を立ち去るまでの工程を、10分以内で済ませるそうです。

一方で、約7割の空き巣が、侵入に5分を要する場合は犯行には及ばず、5分以上10分以内となると、9割以上もの空き巣が犯行をやめて立ち去るというデータもあります。

つまり、空き巣対策においては、「いかに侵入に時間がかかる状況を作れるか」が重要なポイントになるのです。

このポイントも踏まえたうえで、それぞれの侵入手口に対する有効な対策方法を以下で詳しく見ていきます。

■ピッキングに有効な2つの対策

ピッキングとは、カギ穴に針金やヘアピンのように細い特殊な工具を差し込み、外側から開錠する手口です。

他の手法と比べるとドアを傷つけることが少なく、外見だけでは空き巣に入られたことが分からないことも多くあります。

そのため、盗られた物を確認してはじめて空き巣被害に遭ったことに気づくといったように、犯行の発見が遅れるケースも見られます。

【対策1】開錠しにくいカギへ交換する

以下4つのタイプは、ピッキングの技術を持った空き巣が容易に開けられる種類のカギです。

手慣れた空き巣なら数十秒で開錠することが可能だといわれています。

■ディスクシリンダー型:カギ穴が縦向きで、「く」の字型になっているタイプ

■ディスク型:カギ穴が横向きで、V字型になっているタイプ

■インテグラル型:カギ穴がドアノブにあるタイプ

■円筒型:ドアノブに丸いボタンがついており、内側からボタンを押し込むと施錠できるタイプ

ディスクシリンダー型は、住宅ではかつて最も普及していたタイプですが、防犯性が低いためピッキングの被害があとを絶たず、現在では生産・販売されていません。

インテグラル型や円筒型は、玄関というより裏口に用いられていることが多く、裏口にもしっかりとした防犯対策が必要です。

ピッキング対策として最も有効なのは、これらのタイプのカギを、ピッキングが困難なタイプに交換すること。

たとえば、以下のようなものが挙げられます。

■ディンプルシリンダー:従来のカギのようにギザギザの山がなく、表面に複数の凹凸がある。カギ違い数は100,000,000億通り以上もあり、ピッキングは困難

■ロータリーシリンダー:狭いカギ穴の中に複数の板状の部品が組み込まれている。内部構造が複雑なためカギ違い数が多く、ピッキングは困難

■カードキー:カギ穴がないため、ピッキングは不可能。カードのスリットと磁気の組み合わせは何通りにもなり、複製も困難

■電子ロック:暗証番号を入力すると開錠する。カギ穴がないため、ピッキングは不可能。小さなリモコンで操作するタイプなら、暗証番号を読み取られる心配もない

これら防犯性が高いカギへの交換費用は、10,000~25,000円ほど。

それほど高額ではないため、ご自宅のカギがピッキングで簡単に開錠できるタイプなら、早めの交換を検討しましょう。

【対策2】ピッキングアラームを導入する

ピッキングアラームとは、カギ穴に工具を差し込んで開錠しようとすると、その振動を感知して警告音を発する防犯グッズです。

空き巣は大きな音を嫌うため、有効な対策のひとつになりえます。

警告音を鳴らすと同時に携帯電話やスマートフォンへ通報してくれるタイプもあるので、導入を検討してみましょう。

■サムターン回しに有効な2つの対策

サムターンとは内カギのこと。

サムターン回しとはドアに取り付けられた郵便受けなどから腕を差し込み、内カギを回してカギを内側から開錠する手口です。

その他ドアスコープを取り外したり、カギのすぐ横にドリルなどで穴を開けたりする手荒な方法もあります。

手を差し込むことはできないほどの小さな穴ですが、そこから工具を差し込んで器用に内カギを回し開錠するのです。

また、ピッキング被害の急増にともなってピッキング対策を施した家が多くなったことから、最近増えている侵入手口でもあります。

【対策1】サムターンを交換する

サムターン回し対策の防犯グッズとして、サムターンに取り付けるカバーがあります。

もちろん無いよりもあったほうが対策にはなりますが、郵便受けの枠を取り外したり、ドアのガラスを割ったりする方法で腕を差し込まれてしまえば、手で簡単にはずすことができるため完璧な対策とはいえません。

そこでおすすめしたいのが、サムターンそのものを押し込んでから回さないと開錠できないタイプや、内側からもカギを使って開け閉めするタイプのものに交換する対策です。

これにより、たとえ腕を差し込まれてしまったとしても、簡単にドアを開けることはできなくなります。

【対策2】補助錠で2重ロックにする

ただし、1つ目の対策の場合は結果的に犯行には及べなくても、ドリルなどでドアが傷つけられる心配があります。そのため、補助錠を取り付ける方法も有効です。

補助錠を取り付けると、外からもドアに防犯対策を施していることが分かるため、空き巣のターゲットにされる確率が下がります。

また、万が一サムターン回しの被害に遭いそうになったときにも2重ロックにより侵入までの時間を稼げるため、空き巣が犯行をあきらめる可能性が高くなります。

補助錠は既存の錠前からできるだけ離れた、高い位置につけることがポイント。

外から腕や工具を差し込まれても簡単に開錠されないように工夫しましょう。

■ドアのこじ開けに有効な2つの対策

ピッキングの成功率が下がるとともにサムターン回し同様増えてきたのが、ドアのこじ開け。

ドアのカンヌキ部分にあるすき間からバール(鉄でできた棒状の工具)を差し込み、てこの原理を使って力ずくでカギを破壊する、かなり手荒な侵入手口です。

空き巣被害に加えてドアの修理費も高額になり、精神的なダメージも大きなものになります。

【対策1】ガードプレートを取り付ける

ガードプレートを取り付けると、カンヌキ部分のすき間がなくなるため、カギの破壊を防ぐことができます。

セキュリティ関係の専門店でも工賃を含めて10,000円程度、市販品なら数千円から購入できるので、低価格であることもメリットのひとつだといえます。

また、先ほどご紹介したサムターン回しにはカンヌキ部分のすき間から工具を差し込んで内カギを開ける手法もあります。

ガードプレートを取り付けておけば、2重の対策が可能になるでしょう。

【対策2】外から分かる防犯対策を施す

サムターン回しでも少し触れましたが、カギを壊してドアを無理やり開ける、ドアに穴を開けて内カギを開ける、といった手荒な手口では、たとえ空き巣被害に遭わなくても、修理費などが大きな負担となってしまいます。

そのためドアのこじ開け対策の場合も、空き巣が侵入しないのではなく、狙われないための工夫が必要なのです。

補助錠や防犯カメラ、センサー式のライトやアラームなど、外からはっきりと確認できる防犯対策を施しましょう。

特におすすめしたいのは、補助錠。セキュリティ関係の専門店なら、ピッキング、サムターン回し、ドアのこじ開けすべてに対応できる高機能の製品もあります。

■玄関にマーキングがある場合は要注意!!

空き巣は入念な下見を行い、ターゲットとなる住宅に住んでいる人の年齢・性別、在宅時間などを把握したうえで犯行に及びます。

その際に目印として、マークを残していく場合があります。実際に空き巣が目印として用いているのは、以下のようなマークです。

S/1→一人暮らし

F→家族

M→独身男性

W→独身女性

D/大→大学生

ア→アルバイト

ロ→老人

R/ル→留守

8-17 R/ル→8時から17時までは留守(817と単に数字だけの表記の場合もあります)

20→20代

お金のシール→お金持ちの家

また、これらのマークを組み合わせて、「SW20 817」などと表記されることもあります。この組み合わせは、「一人暮らしの20代女性、8時から17時まで留守」という意味になります。

こういったマークは、空き巣以外に訪問販売業者などが使う場合もあります。

しかし、業者が表札やインターホンといった見えやすい場所にマーキングするのに対し、空き巣はドアの枠の下側や郵便受けの底など、見えにくい場所にマーキングする、という違いがあります。

このような目立たない場所を確認してみてマークがあった場合は、「空き巣が一度は自分の家を下見に訪れた」という証拠になります。

自宅に空き巣対策を施すことはもちろんですが、近くに住む人たちとも情報を共有し合い、地域ぐるみで防犯を強化していきましょう。

■まとめ

実のところ、このように防犯対策をおすすめしても、空き巣被害に遭ってはじめて、防犯対策を考える人も少なくありません。

しかし、一度空き巣に入られてしまえば、盗られた物も穏やかな生活も戻ってこないのです。「もっと早くから対策をしておけば…」と後悔する前に、できることからはじめていきましょう。

防犯用のガードプレートはこちらでも入手可能ですので、ぜひ参考に取り入れてみてくださいね。

  • 53487
  • 110
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

暮らしに関するお役立ち情報お届けします。節約や子育て術、家事全般、お掃除や収納の詳しいテクニック、ペットとの快適な暮らしのヒントなど、生活に役立つ情報を見つけて…

LIMIA 暮らしのお役立ち情報部さんの他のアイデア

生活の知恵のデイリーランキング

おすすめのアイデア