大きな葉が特徴的なオーガスタ(ストレリチア・ニコライ)を育ててみよう
オーガスタ(ストレリチア・ニコライ)は、バショウ科ストレリチア属の植物で、大きな葉が特徴的です。しかし、いざ育ててみると、葉がうまく開かなかったり途中で枯れてしまったり。そんなオーガスタの特徴と育て方や増やし方、さらに花言葉などについて詳しく見ていきましょう。
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オーガスタ(ストレリチア・ニコライ)とは?
ストレリチア属は、南アフリカに4~5種があり、大半は大きな花を咲かせる多年草です。なかには、草でなく木になるものもあります。とても大型の植物で、小さいものでも1メートル、大きなもので10メートルを越すものもあり、一般家庭で育てられているものは小さいものが大半です。
ストレリチアの名の由来は、1730年にイギリス国王に即位したジョージ3世のお后となった、シャルロッテ王妃の旧姓である「メクレンブルグ・ストレリッツ家のシャルロッテ(シャーロット・オブ・メクレンバーグ=ストレリッツ)」にちなんでいます。ジョージ3世は、晩年こそ精神的な病気により奇行が目立ってしまいましたが、発症以前は華美なことを嫌い、家族を大切にするよき家長であり、また国王でありました。シャルロッテは、そんなジョージ3世の発症後をも陰で支え続けるよき妻だったのです。
オーガスタは学名ストレリチア・ニコライといい、日本名ではルリゴクラクチョウカ(瑠璃極楽鳥花)、英名はパラダイス・オブ・バード・ツリーと呼ばれています。花は白いガクと淡い水色が特徴的な、まさしく高貴な鳥のような形をしており、高さは4メートルから10メートルと、比較的大きなものとなっています。
実は、オーガスタはストレリチア・ニコライの他にもストレリチア・アルバ(別名ストレリチア・オーガスタ)〔Strelitzia. alba〕 (別名S. augusta)という種類があり、アルバが本来のオーガスタとされているのです。しかし、ストレリチア・アルバの原産地は、南アフリカの中でも大変狭い地域で、希少な上に栽培が難しいアルバを他の地域で見かけることはほとんどないと言っていいでしょう。
そのため、よく似たストレリチア・ニコライをオーガスタ(とても大きいの意)の名で売り出そうとしたのではないかとも考えられています。そして、今ではオーガスタの名で売られている植物のほとんどがストレリチア・ニコライになったのです。
オーガスタの特徴
オーガスタの特徴は、なんといってもその大きな葉にあります。
花言葉は「輝かしい未来」や「暖かい心」。いかにも暖かい国の生まれにふさわしい花言葉ですね。
また、オーガスタは、贈り物としても重宝されています。とくに移転祝いなどのように、新しい地でまた何かを始める人向けに贈ると大変喜ばれるものになるでしょう。
また、オーガスタの葉が大変大きいため、蒸散作用が他の観葉植物に比べてとても高くなっています。蒸散作用というのは、根から吸い上げた水分を葉から水蒸気にして放出するしくみのこと。オーガスタの葉は大きく、放出する水蒸気の量がとても多いのです。そのため、生きた加湿器ともいわれているのです。
オーガスタの日常的な育て方
オーガスタは、育てやすさといえば普通くらいと言われていますが、葉がなかなかうまく開かないなどの悩みを持つ人も多いものです。ここで、オーガスタの基本的な育て方について見てみましょう。
・日当たりや置き場所について
オーガスタを室内で育てる場合、耐陰性はややあるため、カーテン越しの光でも育つことができますが、葉の色つやは悪くなります。色よく美しく育てたいなら、日の光にしっかり当てておきましょう。また、葉がうまく開かない原因のひとつにも日照不足が挙げられますので、室内で育てる場合にもよく日に当てる時間を確保したほうがよさそうです。
春から秋に掛けては、できるだけ屋外に出したほうがよいでしょう。冬は室内に入れますが、窓辺に置くなどできるだけ光が当たる空間を確保しましょう。
南国生まれの植物にしては寒さに強く、5℃以上あれば冬越しも充分可能です。
一方、比較的温かい地域なら、露地植えで育てることもできます。軽い霜程度なら充分耐えられますので、環境が整っているならぜひ挑戦してみてください。
・水やりや肥料について
水やりは、春から秋にかけての成長期には土の表面が白っぽく乾いていたら、鉢の底から染み出す程度にたっぷりと与えます。受け皿に染み出た水は、根腐れ防止のために捨てておきましょう。冬は、水やりを控えめにし、土の表面が白っぽく乾燥したのを確認してから2~3日経ったら水を与えるようにします。やや乾燥気味にするのがコツです。
葉っぱに霧吹きで水を与える葉水は、1年を通じて行ったほうがよいでしょう。特に、空調器具を使う季節は、思ったよりも葉が乾燥しがちです。
オーガスタは、旅行などで長時間水やりができない状況でも枯れにくい植物です。ただし、1週間ほど旅行などで家を空ける場合は、浴槽に水を入れた風呂場に置いておきましょう。その際はなるべく日光の当たる場所に置くことをお忘れなく。もし窓がなければ電気をつけておきましょう。また、換気のために窓を少し空けておくか、換気扇を回して置く必要があります。
肥料は、成長期に鉢の上でゆっくりと効果が出る固形の化成肥料を与えるようにします。冬場は肥料を全く与える必要はありません。
・かかりやすい害虫
オーガスタにかかりやすい害虫は、カイガラムシとナメクジやカタツムリなどです。
ナメクジやカタツムリは、夜行性で粘液を出しながら移動するため、葉に跡が残りやすく特定するのは比較的簡単にできます。新芽を食べて荒らしてしまうので、見つけ次第早めの対処が肝心です。誘殺剤を使って駆除するとよいでしょう。
一方、カイガラムシは放置しておくとすす病の原因にもなるので注意が必要です。カイガラムシは、幼虫のうちなら殺虫剤での退治が可能ですが、成虫には薬剤が効きませんので、見つけ次第ブラシなどでこすり落とすようにします。
・花がら摘み
オーガスタは、花茎の先端の鞘のような部分である苞(ほう)と呼ばれる場所から順次2~3輪の花を咲かせます。枯れた花は取り除いておき、一通り咲き終わったら花茎の根本からハサミなどを使って切り落として置きましょう。
植え付けと増やし方
オーガスタは、成長が早く時には鉢の中が根でパンパンになるほどです。そんなときには植え替えを行うとよいでしょう。また、このときに株分けをして増やすこともできます。
・用土について
水はけのよい土が適しています。赤玉土(中粒)5:パーライト3:腐葉土2の割合で混ぜたものがよいでしょう。
・植え付けや植え替えについて
大きく成長して根が窮屈になったら植え替えを行うとよいでしょう。オーガスタは根が太いため、中には鉢を内側から割ってしまう株もあります。また、プラスチック製の鉢ですと、この状態になったら抜くのが難しくなってしまいます。早め早めに対処するように心がけましょう。
植え替えは、春から秋にかけての気温の高い時期に行います。鉢から株を抜き、周りの土を落としてから用土を入れた一回り大きい鉢に植え替えます。根を痛めてしまうとその後の生育に悪影響を及ぼすため、慎重に行います。
オーガスタはとても大きな植物ですので、元の鉢よりも大きな鉢に植え替えることができないこともあります。そんなときは、株分けをしましょう。
・株分けについて
株分けをする場合は、作業する7日ほど前から水を切って乾かしておきます。乾かすことで、土がほぐれて株分けがしやすくなります。乾いたら、鋭利なナイフなどで株の根本に切り込みを入れて株を分けます。株分けをしたら、新しい鉢に植え付けます。
オーガスタの印象的な飾り方
そのままでも、印象的なオーガスタですが、レイアウト次第でもっと素敵に飾ることができます。オーガスタの飾り方のコツを見てみましょう。
・部屋の隅に飾る
オーガスタは、それだけでもかなりインパクトのある大きさですので、部屋の隅に飾るだけでもかなり部屋の印象がかわります。部屋の隅に置くだけで、スッキリとした印象を演出できます。
初めてオーガスタを飾る人は、中くらいの鉢のサイズからはじめてみてはいかがでしょう。
・他の植物を植え込む
オーガスタは、とても大きくて存在感のある植物ですが、反面、根本になにもないため寂しい印象になることも。そこで、根本を他の植物で飾り付けてはいかがでしょう。色合いのある植物を飾り付けることで、一気に見た目が華やかになります。
オーガスタを育てるときはまず小さめの鉢を
最後に、オーガスタを育てる際の注意です。
オーガスタは、とても大きな観葉植物ですので、意外と場所を取るものです。園芸店でこれいいと思って購入しても、成長が早いため、気がつけば部屋のサイズに合わないほどに大きくなってしまうことがままあります。
オーガスタを育ててみたいと思ったら、まずは小さめの鉢を選びましょう。
オーガスタで素敵な部屋に
オーガスタは、葉の優美さはもちろんのこと、その花もとても美しいものです。1年を通じて愛着持って育てれば、きっとあなたの部屋にうるおいと華やかさをもたらしてくれることでしょう。
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