DIY初心者からプロまでが通う木工教室を開いている家具工房『ACROGE FURNITURE』
東京・神楽坂にある家具工房『ACROGE FURNITURE』(以下、アクロージュファニチャー)にお邪魔して、人気の木工教室とオーダーメイド製作の魅力を探って来ました!
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気軽なDIYも良いけれど……
DIYの良いところは、ひとり自宅で気軽に行えるところ。でも、材料や道具を突き詰めていくと、プロの教えを請う必要が出てきます。特に木工の世界は、素材の活かし方や大工道具の使用有無で、クオリティが違ってきてしまいますよね。
そこで、今回お邪魔したのは、都内で本格的な木工教室を開いている家具工房。ここでしか得られない技術や知識とは一体何なのか、詳しく探ってきました!
講師全員「一級家具製作技能士」
というわけで、やってきたのが神楽坂にある家具工房『アクロージュファニチャー』です。木工教室は、1コースで月2回(1回4時間)レッスン。土日のコースは現在満席で、予約は何と1年待ち! 平日でも3ヶ月待ちというから驚きです。
その人気の理由の1つとしてまず挙げられるのが、講師陣のクオリティが高い、ということ。専任講師の全員が、「一級家具製作技能士」という、国家資格を持っているのです。
半数が木工初心者、女性も4割
講師のレベルが高いと、逆にレッスンについていけるものなのか、不安に思う人もいるかもしれません。でも、大丈夫です。実際に通っている生徒さん(約200人)の半数が木工初心者スタート。男女比は6:4で、クラスによっては女性の方が多いときもあります。年齢層も20〜70代と幅広く、長い人は10年以上通っているような居心地のいい教室です。
大工道具をすぐに使える喜び
本格的なレッスンでありながら、初心者でもついていける理由の1つとして、大工道具の準備が予め講師によって為されている点が挙げられます。
特に、カンナやノミといった大工道具は、仕込みができるようになるまでで1年以上かかると言われていますが、それは研いだりセッティングするのに技術を擁するからです。その準備部分を毎回、講師が行ってくれるので、生徒はすぐに木材の本格的な加工が楽しめます。実際に手を動かせる喜びがあれば、難しい技術や知識の習得も不可能ではありませんよね。
これが生徒さんの作った作品だ……と……?
実際に生徒さんが製作したという作品を見せていただきました。まるで、プロが作ったかのようなルックスです。例えば、ホームセンターに置いてある材料や工具だけでは、こうしたものを作ることは難しいでしょう。これならば、『アクロージュファニチャー』の木工教室が大人気なのもうなずけますね。遠方のお客さんだと、長野県や山梨県からも通って来ていると言います。
アクロージュファニチャーの成り立ち
そもそも、『アクロージュファニチャー』は2005年に代表の岸邦明さんが、たったひとりでスタートさせた小さな家具工房でした。もともと、木工教室は土日のみの開講で、平日はオーダーメイド家具の製作で手一杯だったそうです。木工の魅力をもっと多くの人に伝えていきたい、そうした想いから現在の規模へと拡大しました。
代表・岸さんの凄技
岸さんの並外れた技術力や経験値は、先程の写真のオーディオやこの写真のロッキングチェアからもお分かりいただけるかと思います。通常、木製スピーカーには合板が使われることが多いのですが、岸さんが手がけたこのスピーカーは、心地よい音の響きを目指して無垢材が使用されているのです。そして、音色に影響しないように左右対象に仕上げられています。また、このロッキングチェアは(静止画では分かり辛いかと思いますが)、前後に大きく揺れます。実際に座ると、こんなに後ろに傾いて倒れないのだろうか、と心配になるくらいです。精巧な作りの為せる、まさに職人技だと感じます。
オーダーメイド製作と木工教室は表裏一体
岸さんがオーダーメイド製作において、どこよりもこだわっているのは、材料だと言います。製材される前の丸太を買ってきて材料にすることで、継ぎ接ぎ感のない、木目の美しい家具が製作できるのです。
例えば、この写真のチェアーの背面ですが、3枚の板を組み合わせているのですが、よく見なければ1枚かと見紛うようなキレイなでき栄えでした。また、お客さんと一緒に材料やデザインを決めていったり、製作に入る前にミニチュアを作るなど、妥協のないものづくり魂が感じられます。
そんな岸さんの真摯な姿勢が、木工教室にもしっかりと根付いていることがわかりました。
本格的な木工の世界に誘われて
木工DIYに飽き足らなくなった人のための、「駆け込み寺」。そんな貴重な存在という印象を受けました。みなさんもこの機会に、本格的な木工の世界について、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
家具工房 アクロージュファニチャー
●住所:東京都新宿区築地町6 北星ビル2階
●電話:03-6265-0241
●営業時間:月〜土/9:00~12:00、14:00〜18:00、日・祝/10:00〜12:00、14:00〜18:00
●定休日:不定休
※記事内のデータは、LIMIA編集部の調査結果(2019年1月)に基づいたものです。
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