
伝説のディスコ「ジュリアナ東京」の今。
バブル時の映像として今でも目にする機会の多い伝説のディスコ「ジュリアナ東京」。その跡地を利用して設計されたTBWA HAKUHODOの1F部分のオフィスは、メインオフィスやオープンイノベーションを手掛けるフロアとも異なる、元施設の名残を感じさせるフロアとなっている。
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名残を色濃く感じるエントランス
1階受付へと続くエントランス部分は、ジュリアナ東京が運営されていた当時を色濃く残すスペース。受付けまでの通路には両サイドに手すりが設けられ、手すりの先の壁にはディスプレイスペースが設けられている。これらは当時から使用されていたものとのこと。
頭上にはミラーボールが輝いており、こちらも当時のままかと思い伺ったところ、「これは後から付けたもの」だそう。
屋外をイメージしたオープンスペース
受付を終え、メタルフェンスの扉を開けた先には、広々としたオープンスペースが。「何社かコンペをしたなかで、吉村靖孝建築設計事務所さんの案を、”この案しかない”と言うほど気に入り、採用させていただきました」というこのフロアは、設置されている石巻工房の木製テーブルやベンチ、そして特性のメタルフェンスを含め、屋外をイメージしたデザインとなっている。
バーと見間違うカウンター
屋外をイメージしたオープンスペースの横には、本物のバーかと見間違うほどのカウンタースペースが設けられている。
コーヒーメーカー等オフィスで見受けられる家電や雑貨があるだけでなく、見た目に違わず、アルコール類やグラスもディスプレイされている。アルコール類は社員の方が持ち寄ったものだそうで、夜には軽く飲まれる方も。
窓がないことを忘れさせる設計
こちらのフロアは元ディスコということもあり窓が一切ない。通常窓がないと圧迫感を感じ易く、時間経過を掴みにくいというデメリットがあるが、このオフィスはそれらの不快感とは無縁の造りとなっている。
この圧迫感は、一般のオフィスの2~3倍はあろうかという天井高により、意識しなければ窓がないことを忘れる程になっている。また時間経過は天井の梁部分にスカイグリッドという、時間により色調を変化させる照明システムを用いることで対応されている。
元VIPルームの執務スペース
ジュリアナ東京と言えばお立ち台。なんと現在執務スペースとして使用されているところが、お立ち台やVIPルームがあったところだそう。現在はクリーンなデザインのスペースとなっているが、仕切り壁越しのミラーボールやステージにジュリアナ東京の面影が見て取れる。
屋外をコンセプトにしつつ、元の施設をイメージさせるデザインを散りばめている点は、TBWA HAKUHODOのメインフロア(同ビル5、6階)と共通性を感じるものの、いっそ内側に立ちたくなるバーカウンターなど、1階のデザインは大人な雰囲気と硬質さを感じさせるものとなっていました。
●物件概要
所在地 :東京都港区芝浦1-13-10 第3東運ビル
築年数 :1974年
形態 :リノベーション
設計 :吉村靖孝建築設計事務所
照明設計 :岡安泉照明設計事務所
施工時期 :2012年
Photo :株式会社TBWA HAKUHODO 提供、及び小久保直宣(LIMIA編集部)
Text :小川大智(LIMIA編集部)
●取材協力
株式会社TBWA HAKUHODO
http://www.tbwahakuhodo.co.jp/
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