トタン屋根の雨漏り原因と修理方法!費用相場や自分でできるDIY方法も紹介
トタン屋根からの雨漏りの原因と応急処置の方法を紹介! 防水テープやコーキング剤を使った補修の方法や、業者に依頼した場合の料金相場も紹介していくので、トタン屋根の雨漏りにお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
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トタン屋根の特徴・耐用年数
まず最初にトタン屋根の構造や、耐用年数を解説。トタン屋根に起こる雨漏りの原因のヒントにもなるため、あらかじめ把握しておくようにしましょう。
構造の特徴
トタン屋根は、瓦屋根よりも軽量であるため、地震への耐性があり比較的安価であるところがメリットです。
しかし、瓦屋根よりも劣化が早く、強い雨風によってめくれたり剥がれたりしやすいところがデメリットです。そのため、トタン屋根はめくれや剥がれといったトラブルが起こりやすいといえます。
また、トタン屋根は薄い鋼板を亜鉛でメッキしてできているため、劣化するとサビが発生しやすいという性質もあります。
耐用年数は10~30年
トタン屋根の耐用年数は10~30年。瓦屋根の耐用年数が30~40年であるのに比べて、劣化が早いという特徴があります。
また、トタン屋根のメンテナンスの目安は10年程なので、建ててから10年以上経過していてメンテナンスを行ったことがない場合は、雨漏りの原因となるサビ付きやめくれが発生している可能性が高くなります。
トタン屋根の雨漏り発生原因
- 1.サビによる穴や亀裂
- 2.トタン屋根の頭頂部の剥がれ
- 3.トタン屋根自体のめくれ
- 4.積雪時の「すがもり」による浸水
サビによる穴や亀裂
トタン屋根で雨漏りする主な原因は、劣化によるサビ付きです。
サビ付きによって弱くなった箇所に穴や亀裂が発生すると、そこから雨漏りするようになるのです。
トタン屋根の頭頂部の剥がれ
トタン屋根の頭頂部には「棟板金(むねばんきん)」という、頭頂部の継ぎ目を覆うための板金が付いています。
この棟板金を留めている「釘」が熱膨張や劣化によって浮いてしまうと、棟板金自体が剥がれて隙間から雨漏りする原因となってしまうのです。
トタン屋根自体のめくれ
トタン屋根は、瓦屋根よりも軽量で薄いところがメリットですが、それゆえに台風などの強い雨風でめくれやすいという弱点も兼ね備えています。
そのため、トタン屋根にめくれている箇所がある場合は、その隙間から雨水が浸水してきている可能性が考えられます。
積雪時の「すがもり」による浸水
東北など積雪が多い地域では、トタン屋根に雪が積もり続けることでできた継ぎ目の隙間から浸水する「すがもり」という現象が起こります。
耐用年数を過ぎてもメンテナンスを行っていない状態や、劣化がある状態のまま雪の時期を迎えると、すがもりが起きる可能性が考えられます。
トタン屋根の雨漏りの初期症状・応急処置方法
初期症状 | 応急処置方法 | 修理方法 |
サビ付きによる穴・亀裂 | 防水テープで補修 | 部分的な張り替え修理 |
トタン屋根の頭頂部の剥がれ | テープで固定 | 棟板金の交換修理 |
トタン屋根自体のめくれ | ブルーシートで覆う | 葺き替え・張り替え |
積雪時の「すがもり」による浸水 | バケツで水を受ける | 部分補修・張り替え修理 |
トタン屋根の雨漏りが起きたら、被害が拡がる前に手を打つのが適切です。
初期症状や応急処置方法を知っておくことで早めに対処できるようになるため、しっかりおさえておくようにしましょう。
サビ付きによる穴・亀裂の対処方法
サビ付きによる穴や亀裂は、部分的な張り替え修理が必要となります。それまでは、「防水テープ」を上から貼って塞いでおきましょう。
防水テープは、日差しに強い「屋外用」であるかと、トタンの素材に対応しているかの2点をチェックしながら選ぶのがおすすめです。
▼必要なもの
- 薄めた中性洗剤をしみ込ませて絞った雑巾
- サンドペーパー
- マスキングテープ
- 防水テープ
▼やり方
- 1.薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾を固く絞る
- 2.トタン屋根にあいている穴や亀裂のまわりの汚れを1で拭き取る
- 3.しっかり乾くまで待つ
- 4.乾いたら防水シールを貼り付ける部分の塗装をサンドペーパーで軽く削り取る
- 5.削り粉をしっかり払ってから、気泡が入らないように押し付けながら防水テープを貼り付けて完了
トタン屋根の頭頂部の剥がれの対処方法
屋根の頭頂部である棟板金が剥がれている場合は、交換修理が必要となります。
修理を待つ間は、高密着で粘着性の高い「スーパーポリクロステープ」で固定するようにしましょう。
▼必要なもの
- 薄めた中性洗剤をしみ込ませて絞った雑巾
- スーパーポリクロステープ
▼やり方
- 1.薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾を固く絞る
- 2.浮いている棟板金の上や、まわりの汚れを1で拭き取る
- 3.しっかり乾くまで待つ
- 4.乾いたら棟板金を上からおさえつけながらスーパーポリクロステープを貼り付けて固定して完了
- 5.複数枚並べて貼って強化するのもおすすめ
トタン屋根自体のめくれの対処方法
トタン屋根自体がめくれている場合は、屋根の下に敷かれている屋根材を「葺き替え(ふきかえ)」してから、トタン屋根全体を張り替える工事が必要となります。
その間は、めくれた箇所を「ブルーシート」で覆って雨風をしのぐようにしましょう。
▼必要なもの
- ブルーシート
- 土嚢袋(どのうふくろ)
▼やり方
- 1.屋根全体を覆うようにしてブルーシートをかける
- 2.ブルーシートにあいているハトメという穴に土を入れた土嚢袋を付ける
- 3.重しとなった土嚢袋のバランスを調整して完了
積雪時の「すがもり」による浸水の対処方法
すがもりによる浸水は、積雪で隙間の位置が特定しにくいうえ、作業環境が過酷であるため、業者に修理を依頼するようにしましょう。
また、トタン屋根の内側から浸水を塞ごうとすると、雪解け水が行き場を失って、あとあと一気に降りてくる可能性もあるため注意が必要です。自分でできる応急処置はバケツで漏水を受け止めることのみなので、すみやかに業者に修理を依頼するのが吉です。
▼必要なもの
- 家にあるなかで一番大きなバケツ
- 防水機能があるシート
▼やり方
- 1.雨漏り箇所の真下に防水シートやブルーシートなど「防水機能があるシート」を敷く
- 2.雨漏り箇所の真下に大型のバケツを設置して水を受け続ける
トタン屋根の修理はDIYでできる?
トタン屋根の修理は、高所で足元が不安定な場所での作業となり転落の危険性が高いため、基本的には自分で行わず業者に依頼するのがベストです。
しかし、なかにはもともとDIY経験が豊富な方や、小規模な傷みをできるだけ費用をかけずに補修したいという方もいるはず。そんなときは、晴れた日中で視界と足場がいいときに、事故に注意しながらDIYするようにしましょう。
人が昇ったり、作業で負荷がかかった際に被害を余計に拡げることになりかねないため、トタン屋根の劣化が進んでいる場合は最初から業者に依頼しましょう。
結果として、怪我のリスクや余分に拡がった被害箇所の修理コストをカットすることにも繋がります。
トタン屋根の「穴・亀裂」のDIY補修方法
トタン屋根の小規模な穴や亀裂は、コーキング剤を使って「コーキング」することで埋めることが可能です。
用意するコーキング剤は、日差しによる耐熱性があるものや、屋外用のものを選ぶのがおすすめです。コーキング剤は塗ったあとに乾かす時間が必要なので、雨の予報がないときに行うようにしましょう。
▼必要なもの
- 薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾
- マスキングテープ
- 下地となるプライマー
- コーキング剤
▼DIY方法
- 1.薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾を固く絞る
- 2.補修箇所の周辺の汚れを1でしっかり拭き取る
- 3.補修箇所のまわりにマスキングテープを貼って枠をつくる
- 4.枠内に収まるように穴のまわりにプライマーを塗る
- 5.4の上からコーキング剤を塗る
- 6.充分に乾かして完了
トタン屋根の「めくれ」のDIY補修方法
トタン屋根のめくれが一部分である場合や、屋根の裾側である場合は、「貼るタイプの防水シート」を使って自分でDIY補修することが可能です。
ただし、めくれが広範囲にわたっている場合や、屋根の頭頂部付近にある場合は自分で補修することは避けましょう。
▼必要なもの
- 薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾
- 貼るタイプの防水シート
▼DIY方法
- 1.薄めた中性洗剤をしみ込ませた雑巾を固く絞る
- 2.1で防水シートを貼る範囲の汚れを拭き取る
- 3.2が乾ききるまで待つ
- 4.2の範囲に防水シートを貼り付けて完了
トタン屋根の「頭頂部の剥がれ」はDIY補修できない
トタン屋根の棟板金は頭頂部にあるため、プロでさえ転落することもある危険な場所です。自分でDIY補修は行わないようにしましょう。
「棟板金が風で飛ばされて剥がれた」という場合は、火災保険が適応する場合があるので、安く修理したい方は適応するかどうかを保険会社や業者に確認してみてください。
トタン屋根の「すがもりによる浸水箇所」はDIY補修できない
トタン屋根にすがもりが発生した場合、そもそもトタン屋根自体が劣化している可能性が高いため、自分で昇って作業するのは危険です。
すがもりは自然災害なので、場合によっては火災保険が降りる場合があります。適応するかどうか、保険会社などに確認してみてください。
トタン屋根の本格的な雨漏り修理は業者に依頼しよう
トタン屋根の修理は自分で行うと危険が伴うため、業者に相談するようにしましょう。
見積もりの段階で具体的に質問した際、きちんと明確に答えてくれる業者を選ぶのがおすすめです。また、見積もり費用以上の料金がかからないことをしっかり確認してから依頼するようにしてください。
トタン屋根の雨漏りは「雨漏り110番」に依頼!
外壁の雨漏りにお悩みなら、「雨漏り修理110番」の利用がおすすめです。
雨漏り修理費用は27,500円(税込)〜で、壊れた箇所だけ修理することができ、どんな屋根の種類でも対応可能です。屋根の修理から防水工事まで行っているので、屋根の不具合でお困りの方にはオススメです。
電話でのご相談は24時間365日受付中のため、まずは気軽に事前見積もりのご相談をしてみてはいかがでしょうか。
トタン屋根の雨漏り修理の料金相場
修理内容 | 費用 |
一部分の張り替え・修理 | 3~20万円 |
剥がれ補修 | 5~30万 |
棟板金の交換 | 10~20万 |
塗装 | 30~40万 |
カバー工法 | 70~110万 |
葺き替え | 90~150万 |
全体の張り替え | 90~200万 |
トタン屋根の修理費用の目安は上記の通り。
修理の規模や、工事の内容によって費用が変わるので、見積もり時は後から補修箇所が出てこないように、あらかじめすべての補修箇所を確認してもらうようにしてください。
トタン屋根の雨漏りを防ぐメンテナンス方法
トタン屋根はメンテナンス次第でサビや劣化を遅らせることが可能です。ここでは、具体的なメンテナンス方法を紹介していきます。
最短耐用年数である10年を前に、塗装をしてメンテナンスをする
トタン屋根の耐用年数は10~30年です。最短の耐用年数である10年になる前に、サビ止めの塗装をしてメンテナンスするようにしましょう。
サビ止めのペンキ塗装は、サビが発生する前に行うのが効果的です。
耐用年数を過ぎている場合は雨漏りが起きる前に補修や張り替えをする
トタン屋根がすでに耐用年数を過ぎている場合は、見えないところで劣化が進んでいる可能性があるので、できるだけ早めに補修や張り替えを行うのがおすすめです。
雨漏りに至るほどトタン屋根が傷んでしまっていると、補修箇所が多くなったり、工事費用が余計にかかったりするため、費用やトラブルをおさえるためにも、劣化が進む前に取り替えるようにしましょう。
トタン屋根の雨漏りに関するQ&A
Q1. トタン屋根の雨漏りの発生原因は?
A. 下記の4つがあげられます。
- 1.サビによる穴や亀裂
- 2.トタン屋根の頭頂部の剥がれ
- 3.トタン屋根自体のめくれ
- 4.積雪時の「すがもり」による浸水
Q2. トタン屋根に穴が開いていないのに雨漏りする場合の原因は?
A. 外壁や柱の腐食、雨どいの詰まりなどが考えられます。
外壁や柱が腐食して外部から水が浸水していると、天井や壁のクロスが剥がれたり、水漏れが発生したりといった雨漏りに似たトラブルが発生します。また、雨どいに落ち葉やゴミが詰まっているとうまく排水ができず、汚水があふれてしまうことも。トタン屋根に穴や亀裂がない場合は、外壁や柱・雨どいなどをチェックしてみてください。
Q3. 波板の雨漏りの原因は?
A. 留め具のゆるみによる雨漏りが考えられます。
波板トタン屋根の場合は、波板を留めている留め具がゆるむことで雨漏りにつながる場合があります。その場合は、留め具を締めなおしたり、劣化した留め具を交換したりすることで対処することが可能です。
雨漏りに関する関連記事はこちら!
※ 記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年7月)に基づいたものです。
※ 一部の画像はイメージです。
※賃貸物件を退去する際には原状回復を行う義務があるため、壁や床、ドアなどの部屋の設備に変更を加える場合は必ず賃貸借契約書を確認の上、事前に家主や管理会社の許可を取るようにしてください。
※ 一般的な使用方法をご紹介しています。製品の効能・使用法は、各社製品によって異なる場合もございます。各製品の表示・使用方法に従ってご利用ください。
※ 製品によって、お手入れのしかたは異なりますため、必ず製品の取扱説明書に従って作業を行ってください。
※ アイコン画像出典:PIXTA
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