
違いは何?都市ガスとプロパンガスの成分、料金、見分け方について徹底解説!
一般の家庭で使用されるガスには、「プロパンガス」と「都市ガス」の2種類があります。これらのガスの名称自体はよく知られているものの、その違いについて理解している人は、どのくらいいるでしょうか? ここでは、プロパンガスと都市ガスの成分や使用料金など、2つのガスが、それぞれどのような特徴を持っているのかについて解説していきます。
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「プロパンガス」と「都市ガス」の主成分の違い
プロパンガスと都市ガスでは、ガスに含まれている主成分が大きく異なります。
プロパンガスの主成分は、名前が示すとおり、プロパンやブタンです。プロパン、ブタンは、マイナス42度になると液化する性質を持っています。そして、液化すると、気体時と比較して、体積が250分の1にまで圧縮されるため、運搬するのに適した状態となるのです。このためプロパンガスは、ボンベに液体状態で詰められて各家庭に届けられ、使用時には気化させて利用されています。
またプロパン、ブタンは空気よりも重い気体です。したがって、ガス漏れ時には床に溜まりやすい性質を持っています。もしプロパンガスがガス漏れを起こした場合には、ほうきを使って玄関ドアから吐き出さなければなりません。
一方で、都市ガスの主成分は、メタン、いわゆる天然ガスです。天然ガスを液化するためには圧縮しつつ、さらにマイナス162度にまで冷却する必要があります。ブタンやプロパンの液化工程と比べると難度が高い作業が求められるため、プロパンガスのようにボンベを使って各家庭に届ける方式は適していません。このため都市ガスは、地中のガス導管を使って気体のまま送られます。
天然ガスは空気と比べると軽く、ガス漏れ時には天井付近に溜まりがちです。このためプロパンガスと異なり、窓を開けて放出するなどの対応が求められます。
ガスの種類を見分ける2つのポイント!
転居した際、新居ではプロパンガスと都市ガス、どちらのガスが使われているのかを見分けなくてはなりません。もしも自宅で使われているガスに対応していないガスコンロを購入してしまった場合、ガス漏れや火災、一酸化炭素中毒が発生する危険性が高まります。このため、入居時には必ずガスの種類を確認するようにしましょう。
プロパンガスと都市ガスの種類を見分けるポイントは、2つあります。
1つは、家の周辺にガスボンベがあるかをチェックするという方法です。先にも述べたとおり、プロパンガスはガスボンベに封入された状態で家庭に届けられます。一方で都市ガスの場合、ガス導管を通って送られるためボンベはありません。
したがって、物件にボンベがあればプロパンガス、なければ都市ガスということになります。部屋の下見時に物件の裏手などに回って、ボンベの有無について確認を済ませておくと良いでしょう。
もう1つの方法は、ガス警報器が部屋のどの位置にあるのかを確認する方法です。
プロパンガスは空気よりも重いため、ガス漏れ時には床付近に留まります。反対に都市ガスの場合は空気よりも軽いため、天井付近に溜まりやすい特徴があります。
このため、プロパンガスが使われている物件では、ガス警報器は床下から30cm程度の低い位置に取り付けられており、都市ガスの場合は、天井から30cm程度という高めの位置に設置されているのです。
これらの方法を使っても、ガスの種類がわからなかった場合は、その物件を扱っている不動産会社、あるいはガス会社に直接問い合わせましょう。
料金システムの違いと注意点
プロパンガスと都市ガスでは、料金システムにも差があります。
プロパンガスの料金システムには、「自由料金制」が採用されています。
自由料金制とは、各ガス販売会社が自由に価格を設定できるというシステムで、販売会社ごとにガスの単価が異なります。そのため不当な高額でガスを買わされていた、という事態が起きないように、各会社の料金システムはしっかり比較検討して、安いガス会社を探し、契約を結びましょう。
なお同じ会社から購入する場合でも、契約方法や契約時期によって価格が変わる可能性もありますので、注意が必要です。
これに対して都市ガスの料金システムは、公共料金です。ガス料金は一定に固定されており、販売会社が好きなように料金を設定することはできません。このためプロパンガスよりも、料金システムが明瞭で、わかりやすいという特徴があります。
しかし都市ガスの場合、製造方法や発熱量の違いに応じて7つの区分が設けられており、ガス使用時には、それぞれの種別に応じた機器を用意しなければなりません。このため、引っ越しをした際には、転居先の都市ガスの種類に合わせてガスコンロなどを買い直さなければならず、設備投資コストがかさむ可能性があります。
まとめ
都市ガスとプロパンガスでは、ガスの成分をはじめ、供給システムや料金などの面で差があります。どちらのガスを選ぶかは、居住地域や個人のライフスタイルによって変化しますので、一概には言えません。ただ最低限、この記事で取り上げたような違いを理解して導入を検討すれば、大きな間違いが起こることはないでしょう。しっかりガスの違いを認識し、合ったものを選ぶことが重要です。
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