
最近話題のゼッチってどんなもの?太陽光発電との関係を徹底解説!
ハウスメーカーのCMなどでも使われるようになった「ゼッチ」ですが、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか?そこで、この記事ではゼッチについて解説し、太陽光発電との密接な関係についてもご紹介しましょう。
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住宅はすべてゼッチになるって本当?
ゼッチの正式名称は、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)と言います。英単語の頭文字を取り、ZEHと書いてゼッチと呼ぶのが一般的です。
簡単に説明すると、エネルギー収支1年分をネット(正味)でゼロ(あるいはプラス)にする住宅のことです。これを実現するのが「創エネ」です。つまり自宅で使うエネルギー量と同等か、それ以上のエネルギーを自宅で発電する住宅のことなのです。
ただし厳密に言うと、生活で使うすべてのエネルギー量を創エネでまかなうことではありません。ゼッチの場合は1次エネルギー消費量を対象としており、暖冷房や換気、給湯、照明の電気消費量を指します。テレビや洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどの家電製品が使う電気は対象外となっています。
ちなみに経済産業省では「ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ」(2015年12月)において、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」と定義しています。
また「ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ」の中で、「2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現することを目指す」という目標を掲げています。
ゼッチ化の成功のカギは太陽光発電との関係
それではどのようにすればゼッチを実現できるのでしょうか?そのポイントは「創エネ」「省エネ」「断熱」です。つまり、エネルギーロスを最小限にできる住宅を建て(断熱)、電気を作り出し(創エネ)、効率よく電気を使う(省エネ)ことです。
断熱効果を高めるには、主に断熱方法などが考慮されます。従来の内断熱工法だけではなく、最近では外断熱工法などにも注目が集まり、さらには両方を用いたW断熱という工法も登場しています。また熱が逃げやすい窓を二層にするなどの方法も採用されています。
一方、省エネ設備の進化が著しく、またコンピュータでエネルギー量を制御するHEMSの導入などによって効率的にエネルギー消費量をコントロールすることができるようになっています。もちろん照明器具をLEDにするなどで省エネ性は一気に高まります。
そして今まであまり馴染みがなかったと言えるのが創エネでしょう。しかし自宅で発電することができるという認識が一気に高まったのが太陽光発電の普及です。もちろんゼッチにおいても太陽光発電が大きなポイントとなります。太陽光発電で適切に発電することが、エネルギー収支の改善に最も有効なのです。
また最近では、蓄電システムも広く導入されるようになってきました。太陽光によって発電できるのは晴れの日だけです。太陽が出ていない雨の日や夜などには発電はしません。そこで蓄電システムを使い、日中に発電した電力を貯めておき、夜などに利用できるようになっています。
ゼッチは新築で住宅を建てる場合に採用するケースだけではなく、既存の住宅をリフォームする際に太陽光発電や省エネ機器を導入するなどしてゼッチ化するケースもあります。
各家庭だけではなく全世界的にメリットがある?
日本政府がゼッチを推奨しているのには大きな理由があります。日本のエネルギーは多くの部分を輸入に頼っていますが、各家庭で太陽光発電を用いて発電するようになるとエネルギーの輸入量が減少するからです。またそれによって国内で主流となっている火力発電所の稼動時間を抑えることができ、温室効果ガスの削減、さらには地球温暖化対策にもなるのです。
これらは地球規模や国単位のメリットですからピンとこない方がいるかもしれませんが、日頃の生活でも大きなメリットがあります。それがランニングコストの削減です。創エネによってある程度のエネルギー消費量をまかなうことができますから、毎月の電気料金を抑えることができるのです。さらに売電によって収入が得られる可能性もあります。
その他のメリットとしては、蓄電池から電力供給が受けられるため、停電などの災害に強いのが特長です。また住居内の温度差が少なくなり、住宅の高寿命化に貢献するだけではなく、浴室などで発生しやすいヒートショックの防止にもつながります。
また、ゼッチ化された住宅の大きな特長は資産価値が高くなることです。建築費は従来の住宅に比べてやはり高くなりますが、その分資産価値が高く、売却の際にも有利です。
まとめ
1次エネルギー消費を自らまかなうことができるゼッチの魅力を理解できたでしょうか。これからの住宅はゼッチが常識になります。資産価値の高い住宅を建てることはお子さんやお孫さんのためにもなりますので、新築や改築を考えている方はぜひゼッチ化を検討してみてください。
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