アスレチックハウス
奥様とお子様の為のこのお住まいは、神奈川県海老名市の住宅地に建つ。区画整理されたこの住宅街には3階建て住宅やアパートマンションが立ち並ぶ。お施主様のご希望は、玄関を開けたらリビングがあり、その他、水周りがあればそれでは良い。登り棒や忍者屋敷のような回転扉があり、寝室からは洋服を脱ぎ、スベリ台を降りたらそのまま浴槽に入れるような家。私達はこれをアスレチックのような楽しい家と解釈し、計画を進めた。また、限られた大きさの敷地であるが、車二台を駐車可能にしたいとのご要望があり、一階より二階のボリュームを大きくし、駐車スペースを確保できるような形状とした。
室内は、外の住宅街の気配を感じずに、ゆったりと休みを過ごせる楽しい空間を目指した。リビングの中心には一段下がった落ち着きのある居場所をつくり、各部屋は段差やまたぎ壁をつくり限られた空間に楽しさと奥行きを与えた。また、基本設計完了の頃、色をたくさん取り入れたいとのご希望があり、居場所毎の色分けをご提案。この色分けから空間に更に奥行きと楽しさが生まれた。部屋に入った時、この色に圧倒されるが、各居場所に腰を下ろすと落ち着いてしまう。完成見学会の際には平均滞在時間が二時間という、不思議な居心地と楽しさが魅力のお施主様らしい住まいが完成した。
前田工務店