主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンの名前の由来は?機械のような少女の第二の人生を振り返る
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のタイトルにもなっている主人公の少女ヴァイオレット・エヴァーガーデンを徹底解説!彼女を機械のようにした過去や、自動手記人形となってからの現在、ギルベルト少佐との関係などをネタバレありで紐解きます。
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©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のタイトルにもなっている主人公の少女ヴァイオレット・エヴァーガーデンを徹底解説!彼女を機械のようにした過去や、自動手記人形となってからの現在、ギルベルト少佐との関係などをネタバレありで紐解きます。
想いを伝える自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデンを徹底解説【ネタバレ注意】
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、C.H郵便社で自動手記人形(ドール)として代筆業をしている金髪碧眼の美少女。彼女は元軍人で、それ以前は孤児でした。
出生記録もないため正確な年齢は不明。推測で14歳となっていますが、彼女の佇まいは推定年齢以上に大人びています。そんな彼女について、さらに掘り下げて見ていきましょう。
ヴァイオレットは人間か?「戦闘人形」と呼ばれた過去
軍人時代のヴァイオレットは、10歳と少しという幼さながら「ライデンシャフトリヒの戦闘人形」の通り名で敵軍に恐れられるほどの戦闘能力を有していました。
天性の身体能力と戦闘の才能が、彼女を引き取ったギルベルト少佐のもとで開花。少佐の武器として戦うことが彼女の生きる唯一の目的となり、一個分隊に匹敵するほどの戦闘力で次々と戦果を挙げていきました。
孤児として生きてきた彼女は感情を感じ取る術を知らず、恐怖も躊躇もなく敵の前へと飛び出していきます。さらに正確無比で無駄のない戦闘スタイルだったこともあり、いつしか「戦闘人形」と恐れられるように。
この頃の彼女は感情の発露が見られずまるで機械のようだったため、少佐は最後に彼女に人として自由に生きて欲しいと願いを口にしたのです。
現在の職業「自動手記人形」とは?
大戦後、ヴァイオレットは郵便社で「自動手記人形(ドール)」となります。自動手記人形は元は音声を書き起こす機械人形に対する呼称でしたが、その後代筆業を行う人々を指す言葉に。
ヴァイオレットたちドールは単に文字が書けない人の言葉を書き起こすだけが仕事ではなく、うまく言葉にできない気持ちや、面と向かっては素直に言えない言葉を、依頼者から汲み取って手紙にしていきます。
ヴァイオレットは少佐がくれた「愛してる」の意味を知りたい一心で、人の心に触れることができるドールという仕事を選びました。彼女が務めるC.H郵便社ではドールの出張代筆も行っており、ヴァイオレットも依頼を受けて各地を転々とすることになります。
人形のように無機質な性格が徐々に豊かに……
ドールとなった当初のヴァイオレットは、人に喜怒哀楽があるということは頭で理解していても、それを実感として分からない状態でした。どういうときにその感情が生じるのかは知っていても、それが自分の中にあるのかどうかすら知らなかったのです。
彼女の代筆する手紙はまるで軍の報告書で、聞き取った事実をただ書き連ねているだけ。感情と呼べるものはそこにはありませんでした。
しかし郵便社の同僚や依頼人との交流を重ねる中で、彼女は人の想いを知り、また自身の中にも確かに感情が存在することを知っていきます。物語が進むと共に、ヴァイオレットは様々な表情を見せるようになるのです。こうして少しずつ彼女が知りたいと願っていた「愛してる」に近づいていきます。
ヴァイオレットにとってギルベルトは「世界のすべて」?
ヴァイオレットが一心に敬意と忠誠心を捧げ、自分の命よりも大切に想っていた相手がギルベルト少佐です。戦火の中、ヴァイオレットは両腕を失ってもなお少佐のことを助けようとしましたが、その想いも虚しく離れ離れに。
郵便社にやってきてからも彼女が常に気に留めているのは、遠いところにいると聞かされていた少佐のことでした。
ヴァイオレットにとってどれだけ少佐が「世界のすべて」なのかは、彼女が片時も離さず身につけているエメラルドのブローチからも分かります。それは少佐と同じ目の色をしたブローチで、少佐が買ってくれたものでした。
普段は冷静な彼女ですが、少佐のことになると冷静さを欠いており、少佐の存在がいかに彼女にとって大きいかが窺えます。
「ヴァイオレット」という名前の由来は?
ギルベルト少佐は木の下で風にそよぐ1輪のスミレを見やってから、「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」と、名前のなかった彼女にヴァイオレットの名を与えます。さらに彼はいつか「その名前にふさわしい女性になる」とも伝えました。
スミレの花言葉の1つは「小さな幸せ」で、少佐は幸せな人生を歩んで欲しいという願いを名前に込めたのかもしれません。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンを演じた声優は石川由依
無機質な声色から徐々に感情が豊かになっていくヴァイオレットの成長を丁寧に演じたのは、石川由依(いしかわゆい)です。幼少期から子役として活動していた長い芸歴を持つ人物。
声優としては『進撃の巨人』のミカサ・アッカーマン役や『聖女の魔力は万能です』のセイ役などが有名。淡々としながらも感情豊かで品のある演技に定評のある声優です。
主人公・ヴァイオレット・エヴァーガーデンと一緒に「愛してる」の意味を追いかけよう
美しい情景と心理描写と共に愛を知らない少女の半生を描く『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。ヴァイオレットが「愛してる」を知るためにドールとして依頼をこなしていく中で、彼女と一緒に視聴者も心が色鮮やかに色づいていくのを感じられるのではないでしょうか。
彼女のことを知って、その心に寄り添うことで、よりこの作品を楽しめるでしょう。
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