
今後100年先を見据えて、… 江戸末期古民家屋敷再生
母屋、門、塀、庭、樹木等含めた屋敷全体の本格的なリノベーションです。
「代々受け継いできた家の佇まい、格式、思い出、庭、風格を大きく変える事無く、現代の生活スタイル、温熱環境、構造耐力に合わせて、次世代に継承したい。いや、継承しなければいけないのではないか。」
そんな施主の深い想いに応えるべく、古民家鑑定を踏まえた不要建物の解体減築、スケルトン状態までの解体、ジャッキアップ基礎工事、新旧構造材の部分的取り替え補強、空調換気設備機器の付加、車庫個室水回り棟、茶室客間の増築等今後100年先を見据えた屋敷です。
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再生された母屋棟(右手前、茶室、月見台は増築部分)
「一族の本家としての家の佇まい、格式、風格を大きく変えないで欲しい。」
そんな思いに応えるべく、「より重厚なシンプル和モダン」をキーワードにもっと格式高く、重厚に感じれて、日本家屋としての佇まいを取り戻すようにと心掛けました。
切妻瓦屋根、雨避け板張り外壁、色合い等、デザインはそのままに受け継ぎ、古民家が持っている時間の流れを止めない様配慮しています。
工事完了お披露目時に、ただ、「今までとそんなに変わらないのに、綺麗になって住み易そうだね!」の一言を頂けるようにとの思いでした。
再生前の母屋棟(奥の納屋棟は解体)
2階は全て、思い出の品々と収蔵品の小屋裏収納と吹き抜けに再生しています。
再生された庭と増築された濡れ縁、土庇
「子供の頃は遊び場だった池をもっと身近に再生して欲しい。」
「母の趣味で有る茶道を充実させてあげたい。」
そんな思いに応えるべく、既存の庭や池はそのままに、池に面して、座敷広縁続きの濡れ縁、土庇を増築して、座敷から降り易く、眺め易くして身近に感じれる様にしました。又、母屋の中の改装しただけの茶室を月見台を付加して増築しています。手前、踏み石部分は石張りテラスに成っており「遊ぶ庭」を付加し、奥に月見台へと続く土庇に手水鉢、外掛け待合を設置して、今迄は部屋のみでの茶事をより楽しめる様にし、同時に庭の再生を考えました。
再生前の広縁廻り
増築した客間兼茶室
お母様へのプレゼントでも有る此のリノベーション。
南東側で池と庭に面した、屋敷内で最も良い場所に趣味の茶室を移動する事も大事なご要望でした。
今までは、改装されただけの母屋の一室のみだった茶室を、多様に茶事を楽しめる様に、貴人口の障子の向こうに月見台を配置して庭を楽しめると共に、座敷広縁を通って繋がるので、別棟でなくても茶事の雰囲気を演出出来ます。又、離れ風の客間にも利用できる様8畳広間としました。
茶室兼用客間からの月見台
庭仕事を趣味(家での仕事)にされている御父様、「お茶」を趣味にされている御母様。
要望としての言葉には有りませんでしたが、家を継承するとゆう判断は、とても深くて大きな親孝行だと思いました。此のリノベーションを機に、御父様には今にも増して、池や庭の手入れにと精を出して頂き、御母様にはもっと多く、本格的に茶事を催して頂けるような気持ちを持ってもらいたい。
このことが、施主の一番のご要望ではないのかと思いながらのデザインです。
道路沿いの全景
「受け継いできた屋敷の佇まい、風格、格式を大きく変える事無く」を考えながら、既存の右側の門は新旧材の部分取り替え補強、開閉調整、屋根葺き替え等再生させています。
納屋と閉鎖的な塀が有った、左側の門部分は敷地内への車の乗り入れ、庭のメンテナンス用に新しくシャッター付きの門を付加しました。
再生前の道路沿い全景
再生前屋敷平面配置図
網掛け部分は解体減築を意味します。
再生後屋敷平面配置図
新設門からの全景
奥から増築された車庫、個室棟、保存樹(けやき)、外部渡り廊下、再生母屋棟と繋がります。
増築棟の奥に、お爺様の趣味の畑があります。
再生門からの母屋棟
従前の基礎石をアプローチ敷石、アイストップ(ヒンプン)に再利用して、思い出を引き継ぐと共に、家の格式をあげています
再生前の母屋棟
思い出のサボテン左側の茶室が玄関ポーチに、右側のポーチ部分はリビングに改装しました。
思い出のサボテン
ひいお祖母様を思い出す大事なサボテンは工事期間中も大事に保管し、再生前と同じ場所に移植しました。
再生門の新旧材の取り合い
曲がってしまった柱、板材、蝶番の貫飾りは今までの雰囲気、格式を損なう事無く取り替えました。
再生された玄関
再生前は茶室、水屋だった場所を、本家としての格式ある玄関に変更しました。
再生されたリビング、茶の間、仏間、座敷
従前は玄関だった部分をリビングに、取次だった部分を茶の間に、仏間、座敷はそのままに再生させました。
「古民家にありがちな、暗い、寒い、湿気が多い、を如何にかして欲しい。」に応えるべく、従前の2階部分は撤去、吹き抜けにして、その床梁を利用してキャットウォークを作り構造補強するとともに、トップライト、ハイサイドサッシュからの明るさと冬場のダイレクトゲインを室内に取り入れてます。
ベタ基礎にして床下湿気を遮断するとともに、全面基礎断熱をして、床下空気式冷暖房、外調換気を行い、この大空間をストレスの無い温熱環境にしています。
床下にエアコン本体がある、畳敷茶の間の上がり框(再生前は土間玄関から取次の間への上がり框)手前の床に空調吹き出し口が見えます。ちなみに、TV台の格子部分が空調レターン口です。
再生前のリビングと茶の間
再生されたキッチンダイニング
再生前のダイニングキッチン
再生された座敷と広縁
庭の再生に繋がる様、広縁の先に濡れ縁、土庇を付加して庭と一体になる座敷を考えました。
座敷、仏間は既存のままにリファインするだけに留めるので、増築した所も同じ雰囲気で以前から在った様に、時間の流れを止めないようにデザインしました。
客間兼用茶室へ通じる広縁です。
工事現場風景
地下水位が高い土地柄の影響で、基礎部分の湿気対策、構造補強は、今後100年先まで新たに付加する機能、温熱環境を維持するためには必須でした。
そこで、予算の多くを掛け、本体をジャッキアップ(同位置)し、コンクリートベタ基礎(湿気遮断、構造補強)設置、土台敷き(古民家には無い物)を行いました。
古民家としての価値はそんなに高く無いのですが、「次世代に受け継ぎたい。」とゆう施主の想いの価値の方がより高いと思い、継がれていた大黒柱をボルト締めにて補強しました。
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