
区画整理事業で生み出される「保留地」とは
今回お客様からご相談を受けた土地をお調べしてみると、区画整理事業地内の「保留地」となっていました。
あまり聞きなれないワードですが、せっかくなので整理してみました。
そもそも区画整理事業とは?
区画整理事業とは、「区画整理法」という法律に則って行われる、土地の区画形質の変更等の事業を指します。
具体的には、不整形な土地や入り組んだ道路になっている土地を、綺麗に分割し直し、まっすぐな道路を通して整備された街並みに変更する事業などになります。
土地の利用価値も上昇しますので、土地の価格自体も上昇することが一般的です。
整理事業で発生する「保留地」とは?
区画整理事業が行われると、もともとそこに土地を所有していた方には、そこで新たに整地された土地を取得することになります。
これが「換地」です。
換地については、面積が増えることもありますし、減ることもあります。
そして、この換地として元の所有者へあてがわれる土地以外で、区画整理事業者の手元に残る土地が出てくることがあります。
この土地を「保留地」といいます。
保留地については、換地処分が完了したときに初めて発生する土地になるのです。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 292
- 1
- 0
-
いいね
-
クリップ
保留地を購入する際に注意すること
保留地については、前述のとおり区画整理事業者が保有している土地ですので、一般の売買とは取引の形式が異なります。
一番注意しなければならない点は、換地処分が完了するまでは、登記が存在しない、ということです。
通常の売買であれば、土地の購入と同時に土地の登記を購入者の名義に書き換えますが、保留地の場合はまだ登記が存在していません。
そのため、購入してもすぐに自分の名義にすることができないのです。
ここで問題になるのが、住宅ローンなどの融資を受けるケースです。
住宅ローンなどの融資を受けた場合には、金融機関は土地に対して「抵当権」を設定することを求めます。
ところが、土地登記簿がないため、「抵当権設定」の登記もすることができないのです。
こうした手続きの特殊性もあるため、保留地購入には、利用できる住宅ローンが限定されるなどのデメリットがあります。
保留地については、新たに区画整理されきれいな街並みなり、価格自体も相場より割安といったメリットもありますが、上記のようなデメリットも発生しますので、購入に関しては注意が必要です。
もし、ご興味のある土地が保留地であった場合には、不動産取引に精通したエージェントまでご相談ください。
- 292
- 1
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
ローンを利用して実家のリフォームをする時のポイントと注意点LIMIA 住まい部
-
万一の事態に備えるため、家の傾きが起きた際の保証について確認!LIMIA 住まい部
-
ガス会社の切り替えはどうすればできるの?方法と料金、トラブル例を紹介LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
火災保険の新築での選び方と節約のポイントは?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険に加入するとき必要な書類とは?何から準備したらいい?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険に入らないことはできるの?火事のリスクや費用について解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
地震保険は賃貸物件にも必要?加入するなら家財保険!その理由とはLIMIA 住まい部
-
生命保険の一括払いは可能!支払方法の種類、一時払い終身保険のメリットとはLIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
火災保険に対する質権設定とは?質権設定のメリット・デメリットを解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険の活用でリフォームが出来る?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
リフォームローンの審査が甘い銀行は?審査が通りやすくなる方法って?LIMIA 住まい部
-
親(親名義)の家をリフォームするなら贈与税に要注意!LIMIA 住まい部
-
【専門家監修】地震保険の契約期間について!地震保険だけ解約することはできる?LIMIA 住まい部