還暦前にチェック。年金受給額を84%増やす方法

わたしたちの老後の生活を支える年金のしくみ。「ちょっとフクザツだな」と感じている人も多いかもしれません。とはいえ、将来受け取れる額を左右する重要な制度もあるのです。少子高齢化が進むこんにち、公的年金を不安視する声も少なくありません。そんな今、特に50代以前のみなさんに、ぜひ知っておいていただきたい「年金を増額できる制度」についてお話していきます。

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わたしたちの老後の生活を支える年金のしくみ。「ちょっとフクザツだな」と感じている人も多いかもしれません。とはいえ、将来受け取れる額を左右する重要な制度もあるのです。

少子高齢化が進むこんにち、公的年金を不安視する声も少なくありません。そんな今、特に50代以前のみなさんに、ぜひ知っておいていただきたい「年金を増額できる制度」についてお話していきます。

年金のキホンをおさらい

さいしょに、「2階建て制度」などとよばれる、日本の公的年金制度の仕組みをおさらいしていきます。

そして老後は、厚生年金に加入していた人(サラリーマン・公務員)は「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」(1階部分+2階部分)、国民年金のみに加入していた人(自営業、フリーランス、専業主婦(夫))は、「老齢基礎年金」(1階部分のみ)を受給する、ということになります。

支給開始年齢は「国民年金」「厚生年金」どちらも原則65歳です。

「最大で84%」受給額を増やせるワケ

さきほど、支給開始年齢は「原則65歳」と申し上げましたが、これはあくまでも「原則」です。

2021年2月現在、年金を受取る時期は「最長70歳まで」遅らせることができます。これを「繰り下げ受給」といいます。「受給開始を繰下げたら、受け取る金額はどのように変わるのか」という点に、皆さん注目されるかと思います。

ひらたくいうと、1941年(昭和16年)4月2日以降に生まれた人は、年金を受け取る時期を遅らせた分だけ、月単位で年金額の増額ができ、その増額率は一生変わりません。

増額率は、下記の計算式で求めることができます。

では、その割合を具体的にみていきましょう。

繰下げ請求時の年齢と増額率(昭和16年4月2日以後に生まれた方)

2020年4月時点での老齢基礎年金の受給額は年間78万1,700円※(満額)です。仮に70歳まで受給開始を遅らせた場合には、受け取る年金額は年間32万8,314円(78万1,700円×42.0%)増える計算になります。

※20歳から60歳になるまで、40年間全期間保険料を納めた人のケース

また、2020年5月に成立した「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」をうけて、2022年4月以降は75歳まで受給繰り下げが可能となります。これを先の計算式にあてはめると、最大で84%まで年金額が増えるという計算になるわけです。

参考

日本年金機構「

厚生労働省「

老後の「安心」を増やすために

「70歳まで繰り下げれば42%、さらに75歳まで繰り下げると84%も増額になるのか・・・」

この増額率だけをみるとかなりお得に感じますが、やはり「何歳まで生きることができれば得になるのか」という点もしっかり考えたいところですね。

ちなみに厚生労働省が公表した「

」によると、現在の日本人の平均寿命は、男性が81.4歳、女性が87.4歳。ご自身の健康状態や老後資金の状況などを踏まえながら検討していきましょう。

また、ゆとりある老後生活にむけて、国の制度であるiDeCo(イデコ 個人型確定拠出年金)、つみたてNISAなどの国の制度を活用した資産形成も視野に入れることをおすすめします。

参考資料

日本年金機構「

厚生労働省「

厚生労働省「

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