循環型経済の先にある未来とは? 長野・白馬村で「サーキュラーエコノミー」を学ぶ
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「サーキュラーエコノミー」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
国連が進めるSDGs(持続可能な開発目標)という単語は新聞やテレビでよく見かけるようになったが、SDGsの念頭にあるのは循環型経済とも呼ばれる「リサイクリングエコノミー」だ。リサイクリングエコノミーでは極力資源を再利用(リサイクル)してごみの削減に努めるが、仕組み上、廃棄物はどうしても出てしまう。それに対し、サーキュラーエコノミー(Circular Economy)では「廃棄物を出す」「廃棄物を捨てる」という概念がない。「え!?」と思うかもしれないが、資源を捨てずにすべて再利用、もしくは古いまま使うという消費行動を前提にしているのだ。
サーキュラーエコノミー(CE)の話が日本で出ると、よく経営者らから「概念としては理想的であるが、企業としての利益を出しにくいのでは?」という質問が出るという。もちろん、どこかの企業1社や一人の人が頑張るだけではCEは実現しない。しかし、ヨーロッパではすでにEU全体としてCEに取り組んでいて、今年の3月にはアクションプランが欧州委員会(European Commission)から出されている。アメリカでもこの動きは進んでいて、専門家は日本が世界から取り残されつつあると指摘する。
では、CEとは具体的にどのようなものだろうか? EUの現状、海外の実態、日本での動きなどについて紹介する
が長野県白馬村で9月17日(木)まで開催されている。参加者は企業16社の約50人。CEに関する日本の第一人者たちが、「気候非常事態宣言」を発令したリゾート地・白馬に集結した。主な登壇者は、一般社団法人「サーキュラーエコノミー・ジャパン」代表理事の中石和良氏、「Circular Initiatives&Partners」代表の安居昭博氏、「ファーメンステーション」代表の酒井里奈氏ら。スペシャルゲストとして初日にオンライン参加したのは、世界初のサーキュラーエコノミー・ジーンズ「MUD JEANS」(オランダ)のCOOであるDION VIJGEBOOM氏だ。
Part2では世界および日本での先行事例を具体的に紹介する。
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