多肉植物セダムの育て方を解説!増やし方や害虫予防のポイントも紹介!

ぷっくりとしたフォルムが特徴的な多肉植物のセダム。すごく丈夫で育てやすいので、屋上緑化によく使われています。今回はセダムの育て方や種類、植え替えや増やし方、お手入れや害虫に関する注意点などを徹底解説! ぜひチェックしてみてください♪

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【目次】
・セダムとは?
・日本原産種セダムと洋種セダムの違い
・日本原産種セダム
・洋種セダム
・水やりや置き場所について
・植え付けと増やし方、植え替えについて
・葉ざしのやり方
・さし木のやり方
・株分けについて
・かかりやすい病害虫
・ヨトウムシ
・ナメクジ・カタツムリ
・ハダニ・アカダニ
・病害虫を寄せ付けないためには
・セダムのアレンジメント
・セダムで緑のある暮らしを

セダムとは?

セダムは、ベンケイソウ科マンネングサ属(学名:Sedum)のことで多肉植物の一種です。多肉植物とは、植物の茎や葉、または根の内部の柔組織(じゅうそしき)と呼ばれるところに水を溜め込む性質を持つ植物の総称で、セダムがぷっくりとした外見なのは、葉の内側に水分を豊富に含んでいるからです。

北はグリーンランドから南はアフリカまでの幅広い地域に分布し、その種類は実に400以上もあります。葉の色は赤・茶・青・白色系とさまざまあり、色合いが豊かなのが特徴です。また、乾燥に強いものや寒さに強いものなど適応環境にもさまざまありますから、育てる環境によって選べば扱いやすい植物として人気が高まっています。

日本原産種セダムと洋種セダムの違い

セダムと一口に言ってもその種類はさまざまです。大きく分けて日本原産種セダムと洋種セダムに分かれますが、それぞれ、育ち方や扱い方などに違いがあります。それでは、詳しく見ていきましょう。

日本原産種セダム

日本原種産セダムは、日本の気候によく合い夏の熱さや冬の寒さ、乾燥に強いのが特徴です。屋外でもよく育ち、露地植えやグラウンドカバーにも適しています。日本原種産セダムは約17種類あり、代表的なのは瀬戸内海の小豆島と奈良県原産のミセバヤや、海岸や高山帯に自生するキリンソウ、関東地方から九州地方にかけての海岸でよく見かけるタイトゴメなどです。

日本原種産セダムは、冬になると地上部が枯れますが心配いりません。実は、冬を越すために地中に根を残しているのです。また温かい季節を迎えると新芽を出して生長します。

洋種セダム

洋種セダムは、日本原種産セダムと比べると、肉厚でバラエティに富んだものがよく出回っています。洋種セダムで人気の高いものは、ぷりっと光沢のある葉で知られる「ニジノタマ」や粉を吹いたような銀色の葉が特徴的な「ヒメホシビジン」、秋になると葉先が紅く色づく「薄化粧」や、全体的にワインのような色になる「恋心」などです。

洋種セダムのうち、中南米原産のものは冬の寒さにとても弱いのが特徴です。一方、原産地が寒い地域のものですと、暑さに弱く寒さに比較的強いものがあります。いずれにしても、春から秋にかけて生長します。

水やりや置き場所について

乾燥に強いセダムですが、季節によっては水やりが欠かせません。春と秋の生長期には、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

また、洋種セダムの中には夏に休眠するものもあります。真夏であっても休眠しているセダムには、やや乾燥気味の環境が好ましいようです。休眠期に水をたくさん与えても、根が水を吸わないので根腐れの原因になってしまいます。休眠期の水やりは、葉がややしなびた感じになり葉の表面にハリがなくなったら行いましょう。

冬は、日本原種産セダムも洋種セダムも休眠期のため、お湿り程度の水やりにとどめるとよいでしょう。

置き場所について、セダムは日当たりのよい環境を好みます。太陽にしっかり当てることで、丈夫でしっかりとした株に育ち、葉のつやもよくなります。しかし、セダムは雨にとても弱く、特に高温多湿期に雨に当ててしまうと溶けて枯らしてしまう原因になります。特に、梅雨の時期は洋種セダムの中でも葉の細かいものが溶けやすいのです。風通しのよく、雨の当たらないところに置きましょう。

植え付けと増やし方、植え替えについて

セダムを育てるのに慣れてくると、数を増やしたり新たな鉢に植え替えたりして楽しみたいですよね。植え替えは3月から5月が最適だとされており、増やすのは初夏(5〜6月)、秋(9〜10月)が適期となっています。

セダムは、葉ざし、さし木、株分けといった方法で増やすことができます。日本原種産セダムはさし木で、葉肉の厚い洋種セダムは葉ざしがおすすめのやり方です。また、植え替えの時期に合わせて株分けするのもいいですね。いずれの方法でもセダムは根付きやすいのでやりやすいですよ。

葉ざしのやり方

元気なセダムから葉ざしをするときは、水やり直後ではなく、少し苗を乾燥させてから始めましょう。

まず、平たいバッドに乾いた土を広げておきます。

つぎに、親株から葉を1つ1つていねいに取り除きます。葉を取るときは、指でつまんで少しずつ左右に動かしていくとうまく取れます。葉の根元から根が出るため、そこを潰さないように慎重に扱いましょう。

取った葉は、土の上に仰向けの状態で置きます。この時、決して葉の根元を埋めないようにしてください。この状態で、葉の根元から根が出るのを待ちましょう。

数日して根が出てきたら水をやり始めましょう。子株が育ち始めると元の葉は次第に枯れていきます。4~5ヶ月程度経つとぷっくりとした子株がはっきりと確認できます。完全に元の葉が枯れたら好みの鉢などに移し替えましょう。

葉ざしに適したセダムは、「初恋」や「ニジノタマ」などの葉が幾重にも重なっているような品種です。

さし木のやり方

茎が長く伸びるセダムは、さし木という方法で増やすといいでしょう。伸びた茎をカットすることで、新しい子株を増やすことができ、また元の株からも新たな芽が生えてきます。

用意するものは、鉢と乾いた土、小さなコップなどの容器です。

まず、セダムが植えてある状態から、葉の部分と茎だけに別れるようにカットします。先端から3cm~7cmまでの長さで切るのがちょうどよいでしょう。また、切り口に近い下葉の部分は手で取り除いておきます。茎だけになったものはそのままでも子株が出てくるので大丈夫です。

次に、切った葉の部分をしばらく乾燥させます。このとき、水は一切やらないでください。また、寝かせて乾燥させると新たな芽が生えてくるときに曲がってしまい、うまく植え付けられません。切り口を下にして、立てた状態で乾燥させましょう。

数日経って、切り口を中心にその上のところからも根が出始めたら、適度な鉢に植え付けて完成です。

さし木に適したセダムは、「八千代」や「乙女心」など、縦に伸びる品種が向いています。

株分けについて

株分けは、鉢に根が回り充分に育った株を植え替えるときに行います。

鉢から抜いた親株を、根の周りの土を軽くふるい落としたら、根鉢を手で適当な大きさに分けます。子株が出ている場合は、親株から切り離しましょう。切り離した株は、風通しのよい日陰で1日ほどしっかり乾燥させてから植え付けます。伸びすぎた根や枯れた根などはこのとき切っておきましょう。

植え付け直後は水を与えず、1週間後から水やりをしてください。

かかりやすい病害虫

セダムは、害虫にかかりにくい植物とされていますが、生育環境によっては害虫がついてしまうことがあります。害虫は、葉を枯らせる原因になるため気をつけたいものです。ここでは、セダムにつきやすい病害虫とその駆除方法、また害虫を寄せ付けない生育環境についてご紹介します。

ヨトウムシ

主に日本原種産セダムを露地植えしている場合、もっとも気をつけなければならないのがヨトウムシです。ヨトウムシを漢字で書くと「夜盗虫」で、夜になると活動し葉を食べてしまいます。ヨトウムシが大発生すると、葉を食べるガサガサという音が聞こえてくるほどです。ひどい時には葉脈だけ残して食べつくします。

ヨトウムシを駆除するためには、孵化直後が狙い目です。孵化直後の葉裏に群棲しているときに薬剤を用いて駆除します。また、秋までに駆除が終わらないと、蛹の状態になり地中で越冬するため春になると新たに産卵し、被害が拡大してしまいます。また、行動範囲が広いという習性があるため、株の根元はもちろん、排水口や突き当たりの壁などもチェックしてみてください。

ナメクジ・カタツムリ

露地植えでなくても、セダムを植えたプランターなどを屋外に出している人が気をつけたい害虫がナメクジやカタツムリです。ナメクジやカタツムリは、暗くてジメジメした環境を好み、昼間はプランターやブロックの陰に隠れ、夜になると葉を食べる習性があります。また、ナメクジ類は雌雄同体のため、1匹では産卵できませんが2匹いると2匹とも産卵し数を増やします。

ナメクジ類の苦情方法は、昼間にブロックの隙間やプランターの底を調べ、卵殻があればそれを取り除きます。また、夜行性のため、夜間にセダムを食べていないか観察し、見つけ次第割り箸などでつまんで駆除します。ナメクジ類専用の薬剤を使うのもひとつの方法です。特に、雨がよく降ったときを狙って巻いておくとより効果的です。

ハダニ・アカダニ

セダムの害虫は、家の中にも潜んでいることがあります。ハダニやアカダニもそのひとつで、ダニは湿気を好み家の中のあらゆる場所に潜んでいます。アカダニは、1mmほどの小さなものですが、動きが早く1分間に50cm以上移動します。4月に卵を産み、5月~9月にかけて多く見られます。葉の栄養を吸い取って、セダムそのものを弱らせるので注意が必要です。

ダニの駆除には、霧吹きで水を吹きかけるとよいでしょう。また、セダムの表面を軽い力でていねいに拭き取るのもおすすめです。また、アカダニ・ハダニ専用の薬剤を使うのもひとつの方法です。

病害虫を寄せ付けないためには

セダムに病害虫を寄せ付けないためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。

まず、セダムの近くに他の観葉植物を置かないようにします。これは、草花についていた害虫がセダムに移ることを防ぐためです。また、外に置く場合もできるだけ他の草花から離して置くようにします。

また、セダムを植えかえる際には、腐葉土を絶対に使わないでください。腐葉土には、幼虫や虫の卵が混じっていることがあり、それが害虫になる可能性があるからです。セダムの植え替えには、専用の土を使うようにしましょう。

また、通常園芸店やホームセンターなどでセダムを購入する際、虫がついていないかよく確かめるようにしましょう。

セダムのアレンジメント

セダムを楽しむために不可欠なのはアレンジメントですが、初心者にはなかなか難しくて、わからないという人も多いでしょう。そんな人にぴったりなのが、アレンジメントキットです。アレンジメントキットは、主に園芸店や大手通信販売会社の頒布会形式で売られており、多様なセダムをはじめ、鉢やセダム専用の土、そして取扱説明書が梱包されています。初心者でも簡単にアレンジメントが始められるのでおすすめです。

慣れてくれば、好きなようにセダムを寄せ植えるなど、楽しめるので一石二鳥です。

セダムで緑のある暮らしを

セダムは育てやすいため、緑のある暮らしを始めたいと思った人にピッタリの植物です。日本原産種と洋種のセダム、どちらも種類があるのであなたのお部屋にぴったりなものを選んでは見てはどうでしょうか? 小さいながらも愛らしい表情に心がなごむことでしょう。水やりや害虫には気をつけながら、皆さんもぜひセダムを生活に取り入れてみてください。

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