20日間でフランスの古い建造物風にリフォーム! bizoux

ネット販売を主体に選りすぐりのジュエリーを提供してきた「ビズー」が、実際に見て触れて、そのデザイン性やクオリティを肌身で感じてもらおうとオープンさせたアンテナショップ。手狭になった旧店舗から移転するにあたっては、リフォームのプロ集団「グラビティー」の全面バックアップを得てリノベートしています。限られた予算と時間のなか、いかに理想をカタチにするか。クライアントとプランナー双方による意思の疎通がカギを握っていました。

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人と人との信頼の上に成り立つリノベーション

自由が丘という閑静な場所で「一生大切にしたい、最愛の一本」に出会う……
そんなコンセプトを持つジュエリーショップ「ビズー」自由が丘店。

パッと見て開放的、それでいて落ち着ける空間。どこか異国情緒あふれる雰囲気も漂っています。でも、元はと言えば家具屋の居抜き物件でした。ビズーというブランド名自体がフランス語を組み合わせた造語とのことで、ショールームのコンセプトもフランスの歴史ある建造物をイメージしたものに。しかし、250万円の予算で折り合いをつけてくれる業者にめぐり会えない中、同業のジュエリーショップから紹介を受けた「グラビティー」の担当者と意気投合。

ビズーからはフランスの建築物や家具などの写真をプランナーであるグラビティーに提供し、タイル1枚の選定からディスカッションを重ねていきました。最終的には図面を起こし、ある程度ビジュアライズしてGOサインを出しています。また、移転スケジュールの関係から施工にかけられる日程は最大でも3週間。実際に施工がはじまってからも新たなプランや問題点が浮かび上がるたび、電話だけでなくメールやLINEといったコミュニケーションツールを駆使して擦り合わせを実施。意思の疎通を大事にすることでイメージを共有し、ビズーが思い描く理想像とかけ離れることなくカタチにしています。

そしてリノベートに関しては素人であるビズーに対し、グラビティーは注文に二つ返事で応えるのではなく、リスクも含めたプロ目線のアドバイスを提供。営業担当が現場も一元管理することで、顧客のニーズに応えるだけでなく不安を与えないリノベーションを実現しているのです。

約40平米、畳数に換算すると24畳ほどの店内は、カラフルなジュエリーをお洒落に愉しむ大人の空間に仕上がりました。

細部までこだわったマテリアルとディテール

今回のリノベートにおいて何よりもコストがかかったのが、一切の妥協を許さなかった素材=マテリアル。わざわざイタリア産の天然石タイルを調達し、フランスの古い建物やホテルをイメージした白と黒のツートーンで敷き詰めた。結果、木材では醸し出せない引き締まった緊張感のある空間を生み出している。

カラフルなジュエリーの数々を魅力的にディスプレイするため、スクエアな木箱を幾何学的に並べたウォールシェルフ。すべてが手作りなのは言うまでもなく、コンパネに裏側からビス留めし、そのコンパネごと壁に一体化させることで不思議な浮遊感を漂わせる。訪れた客人が最初に魅入ってくれるポイントなのだとか。

新設したレジカウンターからの流れを汲み、ヨーロッパの建築で多く見受けられるシンプルかつ立体的なモールディングを用いた腰壁を製作。木箱のディスプレイを配置した対面側とは対照的に、お客さまとスタッフが語らいあえる落ち着いた雰囲気を演出している。

さり気なくも機能性と意味合いを持った照明器具

レジカウンター上面にしつらえたコードペンダントは、単に吊り下げるだけでなくフットスペースにバロック様式の装飾を採り入れて欧州の雰囲気を演出。照明としての機能性に加えて、おもてなしの暖かみが感じられる。

店舗入り口からすぐ客人を出迎えてくれるのが、これまたモダンテイスト漂うクラシカルなシーリングライト。ブロンズメダルに裸電球という組み合わせたもので、米国はフロリダのデザイナーが製作した逸品とのこと。

天井には懐古的な照明機材とは別にライティングレールも配置。指向性を発揮してアピールしたいジュエリーにスポットするばかりか、店内をくまなく照らし出す光源として名脇役と言うべき働きぶりを発揮している。

アンティーク家具がかもし出す癒しと遊び心

レジカウンターの隣りに設置されたアンティーク家具は明治時代に製作された薬箱だそうで、取っ手付きの引き出しがとっても機能的。どこかに宝物が隠れていそうなドキワク感を覚えさせてくれる。

備え付けのレジカウンターやウォールシェルフ意外は、すべてアンティーク家具屋さんを見て回って買い揃えたもの。店舗そのものはヨーロッパの風情を漂わせるものの、ラックやキャビネットは純和風テイストでコーディネイトして自由が丘の街にフィットさせている。

大きなガラス張りで明るく開放的な店構え

天気の良い日は全面ガラスの扉を開け放ち、お客様が入店しやすいようとびきりの開放感を演出。週末の昼下がりから夕方にかけては混雑するので、ゆっくり見て回りたい場合は平日やお昼時が狙い目のようです。

ビズー自由が丘店では店舗だけの限定品も取り揃えているので、ちょっと特別なとっておきのジュエリーに巡り逢うことができるかも。

この日の想い出に特別なサクマドロップス

ビズーのフェイスブックをフォローしてくれた方には、ジュエリーをドロップに見立てたオリジナルラベルのサクマドロップスをプレゼント。数量限定のレアアイテムなので気になる方はスマホ片手に急いで駆け付けよう。

お客さまがリラックスして商品を愛でられる空間を

お話を伺ったのはビズーを運営するドリームフィールズの小川さん(右)と政村さん(左)。ネットの世界から飛び出してリアルワールドでの店舗を構えるにあたっては、トレンドに敏感すぎる青山でもなく、敷居の高い銀座でもない、気さくな大人の女性が闊歩する自由が丘をチョイス。ビズーが掲げるコンセプトとフィーリングが合致して、このたび店舗の規模を拡大するチャンスを得たとのこと。たしかに身構えることなく、ぶらりと立ち寄ることができるアットホームな雰囲気が気持ちの良いジュエリー屋さんです。

ジュエリーショップにマネキンを配置して商品の着用イメージを湧かせたり、アンティーク家具でジュエリーの個性を際立たせたりと女性ならではの目線を活かした店作りに成功。モノによっては大正時代のモダンでハイカラなマテリアルが、どこかホッとさせる暖かみをもって訪れる客人を癒してくれる。

居抜きの家具屋を20日間でリノベーション

家具屋からジュエリーショップへの転身ということで水回りや間取りの変更こそ無かったものの、居抜きということで備え付けられた家具の撤去から作業がスタート。この状態からわずか20日足らずでビズーのコンセプトを体現する見違えるような店舗に生まれ変わった。そして家具を取り壊したら床のコンクリートに凹みがあることが判明。急きょモルタルを流し込み、水平レベルをとった上で臨機応変に対処。レジカウンター等オーダーメイドの家具製作も併せ、昼夜を問わない作業で工期を間に合わせている。

●取材協力
Bizoux(ビズー)自由が丘店
住所 東京都目黒区自由が丘1-16-12-1F
電話 03-3717-9390
営業 11:00~19:00
定休 水曜日
URL http://www.bizoux.jp

◆施工
Gravity(グラビティー)
住所 東京都板橋区大谷口2-7-9
電話 03-6905-9882
URL http://www.grav.jp/

形態 :リノベーション(床、壁、木棚、カウンター、スポットライトレールなど)
面積 :50㎡ (リノベーション面積)
施工時期 :2015年6月
施工期間 :3週間
費用 :約250万円


Photo & Text:塩谷佳史


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