リノベーションでの失敗・トラブルを防ぐために学んでおきたい事例と注意点

リノベーションでの失敗例

計画段階から意欲的にリノベーションに臨んでいても、失敗してしまうケースが少なくありません。残念ながらうまくいかなかったリノベーションの事例を、以下にいくつか紹介しましょう。

■【失敗例1】施工業者さんとの意思疎通がうまくいかず、照明を余分に付けすぎる
リビングのリノベーション時に、天井照明用のダウンライトの数を少なめに想定していましたが、施工業者さんが「それでは暗すぎる」の一点張り。落ち着ける薄暗い雰囲気のほうが好みだとはっきり伝えきれず、完成後にダウンライトを全点灯してみたらやはり明るすぎる状態に。結局、今でも数個のライトは電球を入れないまま使っているため、もっと自分の要望についてきちんと意見しておくべきだった…と後悔しています。

■【失敗例2】憧れのキッチンを実現したものの、狭くて無理があった
かねてから、「新しい家には対面式キッチンを付けたい！」と決めていたため、中古住宅を買ってリノベーションするタイミングでキッチンを対面型に改修。しかし、実際に使ってみるとどうにも狭く、調理場での人のすれ違いにも苦労するほどです。

後から、「対面式キッチンの造作は、ある程度の広さがないと難しい」という事実を知りました。自宅のキッチンに広さの面で問題があるなら、施工業者さんから一言助言してくれればよかったのに…と思っても後の祭りです。今では、事前の打ち合わせなどをしっかり行って、業者さんと意見交換しながら作業を進めていれば、もっとうまくいっただろうなと思っています。

■【失敗例3】リノベーションできない住宅を購入してしまった
リノベーション前提で中古住宅を探していて、希望の立地に程度の良い住宅が見つかったため即決。しかし、壁などの解体が難しい「ツーバイフォー工法」で建てられた住宅であることを購入後に知ることに。想定していた間取りの変更などがまったく行えず、大規模リノベーションをする予定が小規模リフォームにとどまってしまうことになりました。

■【失敗例4】2重のローンを組むことになり、もっと楽になったはずと後悔
中古住宅を購入してから別個でリノベーション工事を行ったため、住宅ローンのほか、金利が高めのリフォームローンも並行して支払うことになってしまいました。後から確認し、業者さんによっては住宅購入とリノベーションにかかる費用を一本化したローンを提案してくれる場合もあると知りましたが、時すでに遅し。「下調べをもっとよくしておくべきだった」と思うばかりです。

後悔しないリノベーションのために気をつけること

前項で紹介した失敗例のうち、1と2は施工業者さんとのコミュニケーションがうまくいかなかったことでリノベーションに失敗してしまったケースであることがわかります。リノベーション成功のためには、業者さんとの意思疎通がとても重要になります。

「この部屋はこういう造りにしたい」という意見だけではなく、「どんな家具を、どの辺りにいくつ置きたいか」や、「どんな家族が何人で、どのように使う部屋なのか」など、できるだけ詳細な情報を伝えながらリノベーションを進めることが成功への近道です。また、数十年単位で暮らすことになる家ですから、できれば流行に左右されない間取りやインテリアを選ぶのが賢明でしょう。

また、中古住宅を購入してリノベーションする場合、住宅に補修が必要な傷みや劣化がないか必ず確認しましょう。直すべき箇所があっても購入して住みたいと思う物件であれば、補修分の予算も準備しておきましょう。リノベーション目的で購入した中古住宅に雨漏りが見つかり、補修に予定外の費用がかかったために当初の予定よりリノベーションの規模を縮小せざるを得なかったという例も少なくありません。

「施工業者さんにしっかり要望を伝え、それに対するアドバイスもきちんと受けて納得のいく工事につなげる」、「元の住宅の状態をよく確認し、補修の必要がある箇所はそのままにしない」リノベーションを行うにあたり、失敗のリスクを回避するには基本中の基本とも思えるこの2つの注意点がとても大切であることが改めてよくわかります。

おわりに

いかがでしたか？新築よりも楽に思える中古住宅のリノベーションも、計画から実行まで気をつけるべき点が沢山あります。新築であっても中古であっても家は大きな買い物ですし、一生単位で付き合うだけに慎重に検討することが必要です。リノベーション目的で中古住宅の購入を考えるなら、物件を購入する以前の段階からリノベーションの相談を並行して始め、プランを立てる段階から業者さんのアドバイスを受けながら進めるのがベストな方法でしょう。

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