食卓を豊かに。日常を特別にする器を〔yuyujin〕で見つけよう

個性豊かなお店が点在する東急東横線・学芸大学駅周辺で、30年以上も続く〔yuyujin(釉遊人)〕は、民芸の器を中心に扱うセレクトショップ。白を貴重としたシンプルな空間には、日常使いができて、インテリアにも合うおしゃれな器が並びます。今回は、初心者でも挑戦しやすいおすすめの器の選び方をオーナーの孫田さんに伺いながら、お店の魅力に迫ります。

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学芸大学駅すぐ〔yuyujin〕とは

学芸大学駅の東口から徒歩約2分の場所にある〔yuyujin〕は、白い外壁とかわいい窓枠が印象的なお店です。

店内に入ると、器がずらり。シンプルな白い什器に器がきれいにディスプレイされていて、民芸の伝統的なデザインでもモダンに感じます。

オーナーの孫田さんは、幼少期から和食器が食卓に並ぶ光景が当たり前だったそうで、〔yuyujin〕をオープンする前は「自分が食卓に並べたくなるような器がない」と、自分でも器づくりをしていたのだとか。

お店を開いたきっかけを伺うと、
「今でこそ『民芸の器はおしゃれ』という認識が広まりましたが、お店を始めた32年前の当初はそういったイメージを持つ人は少なかったんです。器の魅力を伝えるために、このお店を作りました」と、孫田さん。

こうして、オーナーの孫田さんが好きだと思う窯元のところまで直接行って交渉して......という風に始まったという〔yuyujin〕。いったいどのような器があるのでしょうか? 店内の様子を見てみましょう!

シンプルな空間で民芸の器選び

軽くて扱いやすい小鹿田焼(大分県・写真左奥)や、地元沖縄でも売り切れてしまうほど人気の島袋常秀(沖縄県・写真右手前)など、表情豊かな和食器が並ぶ

〔yuyujin〕が扱う器は、島根県の湯町窯や出西窯、丹波焼で有名な兵庫県の昇陽窯など。オープン当初は、孫田さんの父親の地元である島根県の窯元や、知り合いの窯元、クラフト作家に声をかけるところから始めたそう。今では大分県の小鹿田焼や、愛媛県の砥部焼など、各地の窯元の器がバラエティ豊かにそろっています。

伝統的な民芸の器だけでなく、作家の個性が際立つ器もそろう

個性的な柄が魅力的なこちらの器は、熊本県の小代焼。ふもと窯という窯元の、井上尚之さんの作品です。色味が落ち着いているので、普段の食卓にも使いやすそうです。

涼しげなガラスの器は、春から夏にかけて取り扱う種類が多くなるそう

こちらのガラスの器は、石川硝子工藝舎によるもの。光が当たるときらきらと輝くガラスは、いつまでも眺めていたくなります。涼しげな見た目なので、暑くなるこれからの季節に活躍しそうです。

天然素材の竹を使った〔Takebito〕のお箸も発見。陶器や磁器だけでなく、ガラスや木製品も取扱いがあります。

小鹿田焼のピッチャーをフラワーベースとしてディスプレイ。インテリアとしても、おしゃれに取り入れられそうです。

初心者でも選びやすい器のタイプは?

民芸の和食器は魅力的ですが、実際に購入するのは勇気がいるもの。そこで、オーナーの孫田さんに、初心者にオススメの器のタイプと、選び方を伺いました。

「入り口としておすすめなのは、やはりマグカップですね。日常使いができるものですし、気軽に民芸の器を楽しむことができると思います」と孫田さん。見た目はもちろん、器の重さや口当たりなど、使用感を想像しながら選んでみましょう。

知識をつけてから選ぶよりも、まずは自分の感覚を信じて、「きれいだな」「いいな」と思うものを選ぶことが大切なのだとか。

小さめの器を集めたディスプレーは、“見せる収納”のお手本

マグカップ以外にも、お椀や小皿など、はじめは小さい器から選んでいくのがおすすめ。写真のように、同じ種類の小さい器を重ねるだけで、見た目にもまとまりがあります。器を集めたら、見せる収納にも挑戦してみたくなりますね♪

おもてなしに大活躍! 大皿にも挑戦してみよう

大皿はまずはシンプルなものから。写真右の小鹿田焼の大皿は軽くて扱いやすい

小さい器を集めたら、大皿にも挑戦してみましょう。最初は無地の黒や白など、シンプルで料理が引き立つものがおすすめ。深めの大皿はサラダや汁気のあるもの、浅めの大皿はお刺身などのメイン料理を乗せるのに良いそうです。

民芸の器の醍醐味は“用の美”。インテリアと調和し、料理を引き立てる器に出会えたら、暮らしがより豊かになりそうです。しかし、器の良し悪しがよくわからないし、失敗しそうでなかなか買えない......そんな悩みを打ち明けると「器選びは洋服選びと同じようなもの。失敗もよくあることだと思ってトライしてみてください。見た目の美しさや使いやすそうな好きな器を見つけたらまずは買って使ってみましょう」と孫田さんからアドバイスが。

買ってみたり、使ってみたり、はたまた器作りに挑戦してみたり。失敗も含めて経験を重ねることで、器の良し悪しが自然とわかるようになるそう。ぜひ器選びに挑戦してみましょう!

隣接するギャラリーで窯元について深く知ろう

お店の隣にはギャラリーもあり、〔yuyujin〕が扱う器の作家をはじめとした「作家の器」をゆっくり見ることができます。

展示会場には、窯元の歴史や作り手の思いなどが書かれたキャプションも置かれています。器の背景について知ることで、器の楽しみがより深まります。

こちらのギャラリーに展示されている作品も、購入することができるそう。

次回の展示は、〔yuyujin〕でも取扱いのある、石川硝子工藝舎の石川昌浩さんと、小代焼ふもと窯の井上尚之さんによる2人展が行われます。展示会だけの特別な器も見ることができるので、ぜひ足を運んでみましょう。


【石川昌浩 井上尚之 2人展】
●会期 4月25日(水)〜5月6日(日)
※月曜定休
●時間 11:00〜19:00(日・祝11:00〜18:00)
※4月26日(木)は夕方まで作家在店

店舗概要

●住所 東京都目黒区鷹番3-4-24
●電話 03-3794-1731
●営業時間 11:00-19:00 (日・祝日は18:00まで)
●営業⽇ 月曜定休

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