
住宅ローンの金利は変動と固定どっちがいい?選び方を徹底解説
住宅は、人生の決断と言えるほどの大きな買い物です。住宅を購入する際に大半の方が利用する「住宅ローン」は借りる金額が大きいので、わずかな金利の違いで返済額が大きく変わってきます。
住宅ローンの金利には変動や固定があるのはよく聞きますが、それぞれどのような特徴があって、どちらを選ぶと得なのでしょうか。詳しく説明します!
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金利について考えないと損することがある
同じだけ住宅ローンを借りても金利によって返済額が大きく変わります。しかも、金利は短い期間に上がったり下がったりするため、それによって得したり損したりすることもしばしば。だからこそ、金利について詳しく知っておくことは大切です。
しかし、金融機関のパンフレットやウェブサイトを見ると、さまざまな名前の金利と数字が並んでおり、初心者にはわかりにくいですよね。そこで、まずは店頭金利と適用金利の違いから整理をしていきましょう。
店頭金利とは
店頭金利は基準金利とも呼ばれる、各金融機関が設定している住宅ローンの基準になる金利です。これは金融機関がそれぞれ独自に決めており、「短期プライムレート」や「新発10年国債利回り」といった金融指標の変化や経済情勢の動向などを考慮して、毎月初めに変更されます。普通の商品の買い物に例えると、「商品の定価」みたいなものと考えると分かりやすいかもしれません。
適用金利とは
最大限に割引きした際に適用されるもっとも低い金利のことを適用金利と言います。表示金利とも呼ばれます。店頭金利が商品の定価だとすると、適用金利は「実際の販売価格」にあたります。
合わせて優遇金利という言葉もあります。これは「割引率」や「割引幅」のことを指しています。
つまり、
適用金利(%)=店頭金利(%)-優遇金利(%)
と整理すると分かりやすいでしょう。
店頭金利を用いて毎月の返済額を計算するとびっくりするような金額になってしまいますが、実際にはもっと低い適用金利でローンを組むことがほとんどです。
ただし、適用金利で住宅ローンを組むためには、銀行の審査などさまざまな条件を満たす必要があります。必ず適用金利でローンが組めるわけではないことは注意しましょう。
金利の差で返済額にどれぐらい差が出るの?
それでは、金利の差によって返済額がどれくらい違ってくるのか、例を挙げて見てみましょう。
例1:借入金6000万円 35年ローン 金利・年1.49%の場合
毎月の返済額:137,563円
ボーナス返済額(年2回):206,669円
返済総額:77,080,558円
例2:6000万円 35年ローン 金利・年1.59%の場合
毎月の返済額:139,775円
ボーナス返済額(年2回):210,017円
返済総額:78,322,615円
わずかに0.1%の金利の差であっても、返済総額では100万円以上の差が出てきてしまいます。
住宅ローンの計算は、返済は月々なのに金利は年利で表示されていたり、利子を含む残債に金利をかけて利子を計算する複利計算だったりと、専門的なシミュレーターを使わないと大変です。ネットでも簡単に計算できるシミュレーターがたくさんあるので、実際に試してみるといいでしょう。
金利にはどんな種類がある?
住宅ローンで気になるのが「変動型」「固定型」といった言葉です。それぞれ金利も異なりますが、どんな違いがあり、どちらを選ぶとお得なのでしょうか。
金利が低い変動金利型
変動金利型は、返済期間中に金利が変動するタイプの住宅ローンです。金利が変わると、月々の返済額も変わります。
たとえば、年1%の金利でローンを組んでいても、返済途中で金利が1.1%に上がったり、0.9%に下がったりして、それに合わせて返済額が上下します。金利の見直しは年2回という金融機関が多いようですが、見直しのタイミングで必ず金利が変わるわけではありません。
変動金利型のメリットは、固定金利型と比べて金利が低いということ。将来、金利が変わるリスクはありますが、全体的に月々の返済額を低く抑えることができます。
一方、デメリットはやはり返済額が変わるリスクがあることです。金利が上がって返済額が増えると家計を圧迫してしまいます。ときには返済額が下がることもあるかもしれませんが、将来設計を見通した安定的な返済計画を立てるとなると、金利が変わることはデメリットと考えた方がよいでしょう。
安定の全期間固定金利型
それに対して全期間固定金利型は、返済が完了するまでずっと金利が一定のタイプになります。「フラット35」などの商品がこれにあたります。
このタイプのメリットは、毎月の返済額が当初の計画から変わることが無いので、返済計画も含めた将来設計が立てやすいことにあります。
一方、デメリットとしては、変動金利型に比べて金利が高めに設定されていることです。返済額は少し高めになるものの安定をとるのか、リスクをとって低い返済額を選ぶのか、といった選択になります。
固定金利型では、金利が高いときに住宅ローンを組んでしまうと、のちに金利が下がっても高い金利で利子を払い続けることになってしまいます。そうなった場合は、「住宅ローンの借り換え」を検討したほうがよいでしょう。
意外な落とし穴もある固定期間選択型
固定期間選択型は、変動金利型と全期間固定金利型の間をとったタイプの住宅ローンです。住宅ローンを組んだ後の最初の数年間が固定金利、残りの期間が変動金利型になります。固定金利の期間は1〜20年とさまざまなタイプがあり、金融機関によっても異なっています。
住宅ローンの返済初期は残債が多いので、金利の変動による返済額の変化が大きくなります。そのため、固定金利で計画的に返済をしていけるのがメリットです。一方、返済が進み残債が減ると、金利が大きく上がったとしてもダメージを比較的小さく抑えることができます。
このタイプの金利は、変動金利型と全期間固定型の間くらいになります。ただし、変動期間に入ったからといって、変動金利型の低い金利が適用されるわけではありません。むしろ、商品のタイプによっては優遇金利の適用が受けられず、変動金利期間に入った途端に大きく金利が跳ね上がることもあるようです。
したがって、変動期間に切り替わるときの残債額が大きなポイントになります。固定期間中にローンの大部分を返済できるのであれば金利変動のリスクは受けにくいですが、残債が大きい場合は返済額がとんでもない金額になってしまう危険があるからです。
金利はどう選べば良いの?

それでは金利の種類はどのように選べばよいでしょうか。2つの観点で考えてみます。
今の金利は高いか低いか?
もしも、現在の金利が高い水準にあって、これ以上上がりにくく、今後下がることが見込まれるのであれば、変動金利型が有利。変動型のデメリットである「将来、返済額が上がるかもしれない」というリスクが非常に低いからです。
一方、現在の金利が低い水準で、この先、金利が高くなると予想される場合は、固定金利型が有利。現在の低い水準の金利を数十年にわたって適用できるからです。変動金利型よりは金利が高く設定されていますが、変動金利型の金利がどんどん上がっていけば、結果的に固定金利型の方が低い金利になることもあるでしょう。
資金に余裕があるか無いか
変動金利型は固定型に比べて金利が低いのがメリットですが、金利が上がって返済額が増えるリスクがつきまといます。資金に余裕があり、万が一返済額が大きく増えても、生活を崩すことなく返済を続けられるのであれば、変動金利型を選んだ方がよいでしょう。借入期間が短い場合も、将来の金利変動の幅がある程度見通せるので、変動金利型を選んだ方が有利になります。
一方、資金に余裕が無く借入期間が長い場合は固定金利型を選んだ方がよいでしょう。遠い将来の予想は非常に難しいので、金利が大きく上がって返済額が増える可能性も否定できません。そのときに資金の余裕が無いと、生活費を切り崩してしまったり、返済が滞ったりしてしまうことが考えられます。したがって、多少金利は高めでも安心して計画的に返済ができる固定金利型の方が適していると言えるでしょう。
まとめ
住宅ローンは金額が大きいので、わずかな金利の違いでも返済額が大きく異なってきます。金利にはさまざまな種類がありますが、それぞれの意味と違いを正しく知ることが、金利と賢く付き合うことの第一歩です。
住宅ローンには大きく分けて、金利は低いがハイリスクの変動型と金利は高めでも安定している固定型という二つのタイプがあります。それぞれのメリットとデメリットをよく知って、自分に合った金利のタイプを選びましょう。
◎「どの金利がいいかいいか分からない!」と悩んだ時はと悩んだ時は、WhatzMoneyにご相談ください。
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