大きな建造物に使用されることの多いフッ素塗料は一般住宅の屋根塗装に使える?

フッ素塗料は耐久性の高さから注目を集めている塗料です。ほかにも親水性に優れているので汚れにくい、防水性が高いなどの特徴も見られます。価格の高さから大きな建物や橋などに使われることがほとんどですが、近年では一般住宅でも使われることが増えてきました。フッ素塗料の特徴を知り、自宅の塗り替えに使っても大丈夫かどうか、調べてみましょう。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 1956
  • 1
  • 0
  • いいね
  • クリップ

フッ素塗料はどのような特徴がある?

フッ素系塗料は塗料の主成分である樹脂にフッ素が含まれています。塗装業界では主流であるシリコン塗料やウレタン塗料に比べると価格は高いものの、性能が優れていると評判です。どのような特徴があるかを調べてみました。

【耐久性が高い】
密着性が高いので剥がれにくく、耐用年数が長いのが特徴。耐用年数は、ウレタン塗料は6~8年、シリコン塗料は10~13年が平均ですが、フッ素塗料は12~15年は持つといわれます。

【熱に強い】
シリコン塗料より結合力が高いフッ素塗料は、太陽光や紫外線に強く、暑い場所でも問題なく使えます。遮熱・断熱性塗料の中でも耐久性に優れています。

【親水性がある】
親水性とは、水とピッタリくっつく性質のことです。水が接着面に入り込みやすいので、すぐに汚れが落ちます。一般的には「低汚染性」「耐汚染性」といいますが、近年ではさらに技術が進んだことから「超低汚染性」とも呼ばれるようになりました。

【コケやカビが生えにくい】
屋根や外壁にコケやカビが生えてしまうと、きれいな外観を保つことができません。日当たりが良くない、湿気が多いなどの特性がある地域では重宝されています。

【水に強い】
耐水性が高いので浸水しにくく、雨や雪から屋根を守ってくれます。

フッ素系塗料は、おもにビルや商業施設などの大きな建物に使われています。施設が大型であればあるほど塗り替えに時間も費用もかかるので、耐久性の高いフッ素塗料が採用されやすいのです。もちろん一般住宅で使うこともできますが、価格の高さから気軽に使われることは少なく、雨や太陽光に強い特徴があることから、一般住宅では天候の影響を受けやすい屋根に使われることが多い塗料です。

フッ素塗料を使うメリットは何?

フッ素塗料にはさまざまな特徴がありますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。おもに以下の3点が挙げられます。
【塗膜の寿命が長い】
フッ素塗料最大のメリットは、塗膜の寿命が長いことです。耐用年数は約12~15年と最も長く、アクリルやウレタン塗料と比べると2倍程度の差があります。

【リフォームの回数を減らせる】
一般的な塗料の耐用年数は平均すると約10年なので、20年に2回、30年に3回は塗り替えなければならない計算です。フッ素塗料は価格が高いものの、塗り替え回数が少なく済むので長い目で見るとお得です。屋根塗装をおこなうには仮設工事をおこなわなくてはならないので、工事費や人件費などの予算もかかります。塗り替え回数を減らせれば全体の予算も抑えることができるので、コスパは悪くないといえます。

【光沢が強く、新築のような仕上がりに】
親水性の高いフッ素塗料は、非常に光沢感がある塗料です。ツヤ感のある仕上がりになるので、古い建物でもフッ素塗料を塗れば新築のようにきれいな見た目にすることが可能です。

上記の理由から、一般住宅でもフッ素塗料が注目されていると考えられます。

フッ素塗料にもデメリットはあるの?

メリットしかないように思えるフッ素塗料ですが、デメリットもあります。

【価格が高い】
知名度は上がってきているものの、シリコン塗料などに比べるとフッ素塗料はまだまだ普及が進んでいません。需要と供給の低さから、価格が下がらないのが難点です。屋根塗装をするための初期費用を確保できていないと、導入しにくいかもしれません。

【一般的な認知度が低い】
大型施設では使われているものの、一般的にはまだ知名度が低いのも短所です。性能の高さは間違いないので、一般認知を広げるのが今後の課題といえるでしょう。

【建物自体への延命効果はない】
フッ素塗料を使うとツヤ感のある仕上がりから、新築時に戻ったかのような錯覚に陥ります。外観をきれいにすることはできますが、建物そのものを強くするなどの効果はありません。建物の寿命を延ばすなら、適切なメンテナンスが必要です。

【マットな仕上がりにできない】
フッ素塗料はツヤありのタイプしか存在しません。フッ素塗料の特徴の1つである親水性の効果を発揮するには、ツヤを出さざるを得ないためです。光沢感のある仕上がりが希望なら問題ありませんが、マット感を好むならおすすめできません。

フッ素塗料はただ塗るだけでは、効果を存分に発揮することができません。下地との密着性が大切です。地元で評判が高いなど、技術に定評のある業者を選ぶことをおすすめします。

まとめ

現在使われている塗料はシリコン塗料が一般的ですが、フッ素塗料にも良いところがたくさんあります。フッ素塗料の利点が広まり、需要と供給が高まれば価格も安くなり、一般住宅でも手が出やすくなるかもしれません。現時点では初期費用が高い印象ですが、耐用年数や性能を考えると費用対効果は抜群です。屋根塗装の塗料を選ぶ際、フッ素塗料も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

  • 1956
  • 1
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

LIMIAおすすめのリフォームやリノベーション、住宅設備に関する記事を中心にご紹介。施工事例や費用相場、リフォーム会社の選び方など、住まいに関する情報満載でお届…

LIMIA 住まい部さんの他のアイデア

住宅設備・リフォームのデイリーランキング

おすすめのアイデア