ニトリHDの配当実績と会社予想はいくらか、配当利回りは何パーセントか【2022/23最新】

配当貴族・高配当株研究シリーズ

「配当貴族」という言葉を皆さんご存じでしょうか。

ちょっとびっくりするような表現ですが、実はこれ、英語の「Dividend Aristocrats」を直訳したもの。「長期間にわたって増配をしてきた企業（銘柄）」を意味します。

シリーズでお届けする「配当貴族・高配当株研究シリーズ」では、過去に増配が続いていた企業をピックアップ（※編集部注）。その実績や会社による配当予想、またその配当利回りは現在の株価水準であればどの程度かについてお伝えします。

また、配当株投資のメリットやデメリットについても触れていきますね。

今回は、高配当株としても有名な「ニトリホールディングス」です。

ニトリホールディングスの配当について、有価証券報告書をもとに見ていきましょう！

【※参考記事】JT・日本たばこ産業の配当実績と会社予想はいくらか、配当利回りは何パーセントか【2022/23最新】

【画像】ニトリの配当実績と配当予想

ニトリホールディングスの株主配当の歴史

では、同社の有価証券報告書を参考にみていきましょう。

2016年2月期から2020年2月期までの5年間の配当について見てみましょう。

1株当たりの配当は以下の通りです。

2016年度：82円

2017年度：92円

2018年度：97円

2019年度：108円

2020年度：123円

2020年度はコロナ禍にもかかわらず、順調に増配を続けています。

出典：ニトリホールディングス「有価証券報告書」

こうしてみると、過去5年については、ニトリは立派な「配当貴族銘柄」と呼べそうですね。

現在のニトリホールディングスの配当予想はいくらか

では、2022年2月期の配当予想はいくらでしょうか。

直近の決算短信によると、1株当たり140円となっています。

2021年2月期までと同様、さらに増配と会社は予想しています。

出典：ニトリ「決算短信」

では、配当利回りはいくらでしょうか。

現在のニトリホールディングスの配当利回りは何パーセントか

配当利回りは、以下のように計算します。

配当利回り＝1株当たり年間配当金÷株価

2022年1月14日の終値が1万6725円ですので、配当利回り（予想）は

140円÷1万6725円＝0.83％

となります。

ニトリホールディングスの予想配当利回り（2022年2月期）は0.83％ですが、コロナ禍においても順調に増配するというのが会社予想です。

しかし、ここまで見てきたように配当金の水準も毎年のように変わりますし、当然株価も日々動きます。

したがって、配当利回りは一時点での数値であって、永続的なものではないということはしっかりと認識しておくべきでしょう。

では、なぜ配当は毎年変わるのでしょうか。配当がそもそもどのようなものなのか、次で整理しておきましょう。

そもそも「配当」とは、どんなものなのか

ここでは、一般的な解釈をご紹介しておきます。

配当とは、1年間の営業を通じて税金を支払った後に残った利益（当期純利益）の中から、次の成長の投資に必要なものは内部留保として確保しておき、余剰部分を投資家に還元するものです。したがって、株主配当は自己株式買いなどともに「株主還元策」とも呼ばれます。

配当では、配当可能利益という考えもあり、その限度額が決められていたりもします。

配当可能利益＝純資産－（資本金+資本準備金+利益準備金等）

とされており、配当にも制限があるというのが一般的な考えです。

配当株投資のメリットとデメリット

配当は、必ずしも安定しないけれども、上場企業の中には増配を継続している企業もあります。

ちかごろFIRE（Financial Independence, Retire Early）ムーブメントが話題ですね。毎月、投資からの収益を手にしようと思うと、インデックファンドの投資では、投資した一部の解約が必要となります。

一方、配当株において、決算期が異なる銘柄で、1月から12月まで毎月配当金を手にできるようにポートフォリオを組めば、FIREを実現できる可能性も上がるかもしれません。

投資金額がそれなりであれば、毎月の配当で生活資金まかなえる可能性もありますね。これぞ、配当株の理想的な活用法の一つであるといえそうです。

一方、先ほども触れたように、配当は「企業の業績次第」が大前提。決して安定が保証されているものではない、という点は、配当株投資に留意しておく必要があるでしょう。

参考資料

株式会社ニトリホールディングス「有価証券報告書」

株式会社ニトリホールディングス「決算短信」