【いざという時の頼もしい味方】地震による家具の転倒防止対策
いつかやろうと思っていて、ついつい後回しになってしまう地震対策。手間かもしれませんが、いざという時に自分の身を守るための大切な手段でもあります。今回は、一人でも簡単にできる地震対策をご紹介。100円均一でも簡単に手に入るものばかりですので、試してみてください。
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地震大国、日本。どの地域に住んでいても、地震による被害や影響を受ける可能性はゼロではありません。いざという時のために、家具の転倒対策などを考えているという方も少なくないのではないでしょうか。
一方で、「家具の固定は壁を傷つけそうでできない」「費用がかかりそうなので対策はしていない」などの懸念点も。
今回はそんな悩みを抱える人のための、家具別の地震対策を紹介します。賃貸住宅の壁を傷つけない対策や、費用がかからない対策もあるので、ぜひチェックしてみてください。
1. 大地震の危険性
日本は地震大国だといわれていますが、実際にどのくらい地震が多いかご存知でしょうか。
地震の頻度としては次のようなデータがあります。マグニチュード5.5以上の地震頻度を、1980年~2000年までの年平均回数で調査したところ、日本は1.14回だとわかりました。世界的に見ると、1位は中国の2.1回、2位はインドネシアの1.62回、3位はイランの1.43回となり、日本は世界の中で4位に地震が多い国となっています。
■家具転倒の危険
日本において住宅密集地で起きた大地震としてあげられるのが、1995年の阪神・淡路大震災です。このときの負傷被害は住宅内部が多く、家具の転倒や落下による影響が高かったといわれています。
ガラスの飛散による負傷もあわせると、4分の3もの人が住宅内で負傷。このようなデータがあるからこそ、家具の転倒予防は必須対策となってくるのです。
2. 家具を固定するグッズのタイプ
家具を固定し転倒を防ぐグッズには、賃貸住宅で簡単に設置できるものから、強固に固定し転倒を防ぐものまでいくつか種類があります。壁を傷つけたくないご家庭や、設置が難しいものだと取り付けられないものもあるかと思うので、それぞれのニーズに合わせて選んでみてください。
■突っ張り棒タイプ
食器棚など背の高い家具と天井の間に、突っ張り棒を通すタイプです。このタイプはどのくらいの震度まで耐えられるかも確認しておきましょう。震度7相当に対応する商品もあるようです。何も記載されていないものは、揺れが弱いときには耐えられても、揺れが大きくなると外れてしまう可能性があります。
また、天井や家具の強度が弱いと、突っ張り棒がつき抜けてしまうこともあるので、十分に注意しましょう。
■耐震ジェル
家具の下に耐震ジェルを敷いて、揺れを吸収させるグッズです。このタイプも震度7クラスまで耐えられるものが売られています。突っ張り棒の耐震7クラスのものと比べると、やや性能は低下するようです。
■耐震プレート
家具の前面部の下にプレートを入れて使います。家具の前側が少し上がった状態となるため、家具が前に倒れるのを防ぐことができるグッズです。これも耐震ジェルと同様、耐震7クラスの突っ張り棒と比べると効果は弱くなります。
■組み合わせると強度が高くなる
家具をL型金具で壁に固定すると最も強度が高くなります。賃貸住宅など壁にネジを打てないご家庭は、突っ張り棒と耐震ジェルのように複数のものを組み合わせると、L型金具で固定した際と同じくらいの強度を保つことが可能です。
背の高い家具は、ベッドの脇やソファーの横など、人が過ごすことが多い場所の近くには置かないようにしましょう。
3. テレビの対策
薄型テレビは転倒しやすく、バランスを保つのが難しい家電の一つです。テレビの耐震対策にも多数のやり方があるので、ニーズに合わせて使い分けましょう。
■耐震ジェル
テレビの下に耐震ジェルを入れると、揺れを軽減してくれます。テレビの下に入れるだけなので、賃貸住宅で壁を傷つけたくない家庭や、テレビの買い替え時にも便利な商品です。
■テレビ台に固定する
テレビ台に直接固定穴が付けられている場合もあるようです。我が家のテレビの取扱説明書を確認したところ、テレビ台に固定できる「固定バンド」が付属しているようでした。合わせて壁に固定する方法も記載されているようです。地震による転倒を防止するには、壁にテレビを備え付ける方法も検討してみましょう。
■壁に紐で固定
テレビ台にテレビを設置する場合は、テレビが落下しないよう壁に紐で固定する方法があります。壁にネジ止めする必要があるため、賃貸住宅には向いていない方法です。取り付ける場合は、テレビの裏側に紐を取り付ける部分があるか確認しておきましょう。
4. 本棚の対策
本棚は食器棚と同様、突っ張り棒、耐震ジェル、耐震プレートなどが使えます。本棚の場合は、本棚から本が落ちてしまう可能性があるため、独自の対策が必要です。
■新聞紙で耐震プレート代わりに
市販されている耐震プレートを活用しなくても、新聞紙でも代用できます。新聞紙を折りたたみ、本棚の全面部の下にさしこみましょう。新聞紙は少し隙間が見えるくらいに入れてください。高さは1~2cmくらいです。
■本の落下防止
本棚の前面部に紐を通して、本の落下を防止しましょう。フックを左右に通し、紐を通すだけです。紐をゴムに変えると、本の取り出しがしやすくなります。
■天井に突っ張る本棚
より耐震性を高めるなら、天井にピッタリ収まる本棚を設置するのが一番です。予算に余裕があるなら、壁の高さにあった、作り付けの本棚を取り付けましょう。市販の本棚では、天井につっぱり作り付け家具の用に備え付けられる商品が売られています。設置場所があるなら購入を検討してみましょう。
■本の入れ方に注意
辞書など重量がある本は下に、文庫本など軽いものは上に入れましょう。下に重心がくるように本を入れると、転倒防止になります。万が一転倒した際にも、軽い本が上なら怪我のリスクを減らすことにも繋がるのです。
5. タンスやカラーボックス(大きめの箱型家具)
■カラーボックスの固定
高さがあまりないカラーボックスの場合は、突っ張り棒などの耐震グッズが使えません。L型金具を使って、カラーボックスと壁を直接固定する方法があります。カラーボックスを複数積み重ねる場合は、I型金具を使ってそれぞれを固定してください。
■タンスの固定
タンスは食器棚同様に、突っ張り棒、耐震ジェル、転倒防止プレートを設置しましょう。上下分かれるタンスは、間をI型金具で固定するのがおすすめです。
タンスの上にスペースが開いているなら、物をぴっちり詰めた段ボールを間に入れる対策もあります。
6. その他 注意すること
どんなに強固な耐震化をしても、大きな地震がきたときに家具が倒れるかもしれません。万が一のことを考えて、家具の配置に注意しましょう。
■寝室に大きな家具を置かない
スペースに余裕があるようなら、寝室に大きな家具を置かないようにしましょう。寝室に背の高い家具が一切ないと家具の下敷きになる危険性もありません。寝室から外に出る際にも障害物がないためスムーズです。
■家具の配置に注意
スペースの問題から家具を設置しなければならない際、タンスなど背の高い家具は、ベッドに向かって倒れない位置に置きます。同様に、タンスが倒れた際にドアをふさがないかどうかも考えましょう。
■畳よりフローリング
大きな家具を設置する部屋は、畳よりフローリングの部屋です。畳は床が沈み込みやすいため転倒しやすくなります。
まとめ
家具の地震対策は後でやろうと思っていると、ついつい先延ばしになってしまいます。耐震グッズは100均にも売られているため、買い物で立ち寄った際にのぞいてみてはどうでしょうか。耐震パットの設置なら、女性でも簡単にできるため、気になった方はぜひ取り付けに挑戦してみましょう。
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