マスクの種類と選び方について|特徴や素材、形の違いなど
つけない日は無いほど身近になったマスク。マスクは、家庭用や医療用など大きく分けて3種類に分かれます。今回の記事では一般的に使われる、“家庭用マスク”にフォーカスを当てて紹介。種類のほか、特徴や素材、形もまとめました。さらに、自分に合ったマスクを見つけるための詳しい選び方も紹介します。
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マスクは家庭用・医療用・工業用の3種類
マスクは、大きく分けて主に家庭用・医療用・工業(産業)用の3種類に分かれます。
今回この記事で紹介していくのは、日常生活で使う“家庭用マスク”です。
家庭用
家庭用マスクは、日常生活でウイルスや風邪、花粉やPM2.5対策、喉の保湿などといったさまざまな用途で使われるマスクのことです。
マスクに使われている素材のバリエーションは豊富。近年では、ファッション感覚でマスク生活を楽しめるようなおしゃれなマスクが登場したり、長時間使用のつけ心地を考慮した通気性の高いマスクが登場したりと、形状やサイズ展開なども多岐にわたります。
医療用
医療用マスクは、病院といった医療現場で使われるマスクのことです。
医療現場で、くしゃみや咳、会話での飛沫感染を防いだり、医師や看護師などが患者からのウイルス感染を防ぐ用途で使われています。
工業・産業用
工業(産業)用マスクとは、主に工場や建設現場で使われているマスクのことです。
作業中に発生する、ガスや粉塵(粉じん)などといった有害物質を取り込まないために使用します。有毒なガスには”防毒マスク”、薬液噴霧・溶接・解体などといった現場作業で発生する小さな粒子状物質には”粉塵マスク”を使用します。
日常生活ではなかなか見ることがないマスクが多いです。
家庭用マスクの素材
ここでは、マスクに使われている素材について紹介します。マスクに使われている素材は大きく分けて、以下の6種類です。
- 不織布
- ポリウレタン
- ポリエステル
- コットン(ガーゼ)
- リネン
- シルク
不織布
不織布とは、繊維や糸を熱や機械、科学的作用でくっつけたり絡ませたりした布のこと。主に使い捨てマスクで使われます。
<不織布を使ったマスクのメリット>
- 使い捨てのため衛生的
- 通気性・吸水性・保湿性に優れている
- 大容量のタイプのものが多い
- コストパフォーマンスが良い
<不織布を使ったマスクのデメリット>
- 繰り返し使えない
ポリウレタン
ポリウレタンとは、化粧品のパフにも使われる素材で、軽く、通気性・伸縮性のある素材です。洗えるマスクによく使われています。
<ポリウレタンを使ったマスクのメリット>
- くり返し使える
- 軽いつけ心地
- 伸縮性が高く顔の形にフィットする
- 通気性が高い
<ポリウレタンを使ったマスクのデメリット>
- 不織布よりも生地の目が粗く遮断率が低い
- 洗濯すると縮むことがある
- 使いはじめは素材独特のにおいが気になる場合がある
ポリエステルマスク
ポリエステルは、石油から作られる素材で、耐久性・速乾性が高く、シワにもなりにくいのがポイント。洗えるマスクや冷感マスクに使われる生地です。
<ポリエステルを使ったマスクのメリット>
- くり返し使える
- 軽くサラッとした触れ心地
- 耐久性・通気性・速乾性が高い
- シワになりにくい
<ポリエステルを使ったマスクのデメリット>
- 不織布よりも生地の目が粗く遮断率が低い
- 数回洗うと生地が伸びることがある
- 化粧品や汚れがつくと落としにくい
コットン(ガーゼ)
コットン(ガーゼ)は木綿とも呼ばれ、”ワタ”の種子から取れる繊維でできた天然素材の布のことを指します。赤ちゃん用の衣類などにも使われるやさしい素材です。
<コットン(ガーゼ)を使用したマスクのメリット>
- くり返し使える
- 化学繊維が苦手な人でも使いやすい
- 吸水性・速乾性・通気性・保温性が高い
- 乾燥対策にも使える
- ファッショナブルなデザインがある
<コットン(ガーゼ)を使用したマスクのデメリット>
- 不織布よりも生地の目が粗く遮断率が低い
- 使い続けると毛羽立ちが発生する
- ゴムの摩擦や圧迫により、長時間の使用で耳が痛くなることがある
リネン
リネンは、麻の繊維から作られた布のこと。別の素材に比べて機能性に優れているため、蒸れが気になる夏場のマスクにおすすめの素材です。
<リネンを使用したマスクのメリット>
- くり返し使える
- 天然の抗菌性がある
- コットンよりも吸水性・速乾性・通気性に優れている
- 汚れが落としやすい
<リネンを使用したマスクのデメリット>
- 他の素材に比べて生地の目が粗く遮断率が低い
- 購入価格が高い
シルクマスク
シルクは、蚕(カイコ)の繭から作られる天然繊維のこと。質感がよく、高級素材として多く取り扱われています。生地に光沢があるためマスクをしていても顔がパッと明るくなります。
<シルクを使用したマスクのメリット>
- くり返し使える
- やわらかくなめらかな質感
- 吸湿性・保温性・通気性が高い
- 人の肌に近い成分で作られているため比較的肌にやさしい
<シルクを使用したマスクのデメリット>
- 購入価格が高い
- 変色やスレなど生地が劣化しやすい
家庭用マスクの形
家庭用マスクの形は、主に以下の3つに分けられます。
- プリーツ型
- 立体型
- 平型
プリーツ型
プリーツ型のマスクは、顔の大きさに合わせて縦の幅を調節できるタイプです。
顔の大きさに合わせることで、顔とマスクの間に隙間ができにくくなります。形状の都合上マスクと口の間に空間ができ、呼吸や会話がしやすいのがポイント。
プリーツ型は、不織布マスクに採用されていることが多いです。
立体型
立体型は、顔の形に合わせて作られたタイプのマスクで、フェイスラインにぴったりフィットしてくれます。一方でマスクと口の間に余裕があるので、話しやすかったり呼吸がしやすかったりするのが特徴です。見た目もシャープなので、ファッション性や小顔効果を気にする人にも人気。
ポリエステルやポリウレタン、リネン、シルクなどを使ったマスクに多い形状です。
平型
平型は主にガーゼマスクに使われている形状で、マスクが顔としっかり密着します。
喉の保湿・保温などにもおすすめ。一方で、マスクと顔との余裕がなく、化粧品がついてしまったり、話しにくかったりすることがあります。
マスクの選び方
ここまではマスクの素材と形状について紹介してきましたが、ここからは自分にあったマスクを選ぶ際のチェックポイントを紹介していきます。
1. マスクの形と素材をチェック
マスクを購入する際はまず、マスクの形と素材をチェックします。
プリーツ型は不織布マスク、平型はガーゼマスクが主流なので、好きな素材を選ぶことは難しいですが、立体型マスクにはさまざまな素材があります。
例えば、デザインや着け心地より機能性を最も重視するのであれば不織布マスクがおすすめ。耐久性重視であれば立体型ポリエステルマスク、軽さ重視であれば立体型ポリウレタンマスクを選ぶなど、マスクの素材と形それぞれの特徴を取り入れて選びましょう。
2 .マスクのサイズをチェック
自分に合ったマスクのサイズを知りたいときは以下の手順で測り、自分に合ったマスクのサイズを選びましょう。
【マスクサイズの測り方】
- 1.親指と人差し指を、L字の形になるように開く
- 2.親指の先を耳の付け根の一番高いところ(こめかみ近く)に、人差し指を鼻の付け根の1cm下へ当てる
- 3.親指と人差し指の間の長さを測り、以下の【マスクサイズの目安】と照らし合わせてサイズを確認
【マスクサイズの目安】
9~12.5cm:子供用サイズがおすすめ
10.5~15cm:小さめ(レディース)サイズがおすすめ
12~16.5cm:普通サイズがおすすめ
17cm以上:大きめサイズがおすすめ
※上記はあくまでも目安です。マスクのパッケージに書いてあるサイズ表記も確認し、自分に合ったマスクを選びましょう。
4. マスクの機能性をチェック
マスクには、素材の特徴とは別にさまざまな機能性があります。重視したいマスクの機能性を見ながらマスクを選ぶといいですよ。
●フィルター部分のろ過率
マスクのフィルター部分には3つの性能基準があります。
- VFE(Viral Filtration Efficiency):ウイルス飛沫捕集効率
- BFE(Bacterial Filtration Efficiency):バクテリア飛沫捕集効率
- PFE(Particle Filtration Efficiency):微粒子捕集効率
これらの性能基準は、パーセンテージが高いものほど性能が高くなっていきます。(例:VFE99%)
・VFE(Viral Filtration Efficiency):ウイルス飛沫捕集(ろ過)効率
→フィルターを通してどのくらいウイルスを防げたかを表す
・BFE(Bacterial Filtration Efficiency):バクテリア飛沫捕集(ろ過)効率
→フィルターを通してどのくらい細菌を防げたかを表す
・PFE(Particle Filtration Efficiency):微粒子捕集(ろ過)効率
→フィルターを通してどのくらい小さな粒子を防げたのかを表す
●接触冷感
接触冷感に使われている生地は、肌に触れた瞬間から肌から伝わった熱が移動して、ひんやり冷たく感じる特殊な生地です。夏や長時間マスクをしないといけないときにおすすめです。
肌とマスクの肌離れが良いため、マスクが密着しているのが苦手という方でも使いやすいですよ。
●通気性
マスクを長時間使用していると発生する、蒸れや熱気で息苦しくなってしまう心配がある方は、通気性の良いマスクを選びましょう。
マスク内が蒸れて、肌荒れを引き起こすという方にもおすすめです。
●吸汗・吸湿・速乾
吸汗・吸湿・速乾性のあるマスクも通気性と同じように蒸れにくく、長時間マスクを着けていても不快感なく使い続けられます。運動をするときのマスクにもおすすめの機能です。また、速乾性があると洗濯時に乾きやすくなります。
●抗菌
抗菌付きのマスクは、マスクの繊維に付着した菌の増殖を防いでくれるのが特徴。抗菌の働きがあると、いつでも清潔に使えるほか、イヤな臭いの発生も防いでくれます。
●UVカット
UVカット機能があると、外での仕事やアウトドア中でも紫外線を抑制し、日焼けを防いでくれます。UVカットマスクを探すときは、UPF(紫外線保護指数)が50+に近いものや、紫外線遮断率が100%に近いものがおすすめです。
●伸縮性
伸縮性のあるマスクは、顔の形にピッタリとフィットするため、マスクと顔の隙間が少ないのが特徴。さらに、伸縮性のあるマスクは耳掛け部分もやわらかくできており、長時間マスクをしていても耳が痛くなりにくいです。
●調節機能
耳かけ部分が調節できると、マスクがズレることなくしっかりフィットし続けてくれます。好みの長さにもできるため、耳が痛くならないように調節できるのも特徴です。最近では、耳かけ部分がおしゃれにデザインされているものもあります。
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