花壇にも鉢植えにもインパクトのある元気なマリーゴールドの育て方

オレンジや黄色の丸い花をポンポンと元気に咲かせるマリーゴールドは、花壇や鉢植えによく使われています。それだけ育てやすい植物といえるでしょう。マリーゴールドの種類は意外にバラエティに富んでいて、なかには2m近くになる大型種もあります。今回は、マリーゴールドの育て方をご紹介します。

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【目次】
・マリーゴールドの種類
・マリーゴールドは種から育てるのがおすすめ
・種まきの手順は?
・マリーゴールドの花芽のふやし方
・日光が欠かせないマリーゴールド
・マリーゴールドの水やりは土が乾いたら
・マリーゴールドは肥料も大切
・花壇で苗が足りなくなった時には、こんな裏ワザ!
・秋にも花を咲かせるためには?
・マリーゴールドの花は早めに摘もう
・マリーゴールドをコンパニオンプランツとして利用するには?
・ハーブティーに使うマリーゴールドは別の種類
・まとめ

マリーゴールドの種類

マリーゴールドも品種が数多くありますが、園芸種では大きく2つに分けられます。性質にはあまり大きな違いがありませんが、片方は大型植物、もう片方は小~中型植物であり、多くは一年草で草丈が低く一部は多年草なので、用途にあわせて選ぶ必要があります。

1. アフリカン・マリーゴールド(アフリカン種)
メキシコ原産のTagetes erectaおよびTagetes erectaの改良品種群をさします。和名で千寿菊と呼ばれている種類です。
17世紀に英国軍がアフリカ遠征の際花を持ち込み、そこで栽培されたものに由来しているためアフリカン・マリーゴールドと呼ばれているようです。

花が大きく草丈50~200cmという大型種が多く、花壇で育てる場合には、後方に植えるべき植物です。群植もおすすめです。見応えのある花壇が作れるでしょう。鉢植えやプランターには向かないとされますが、もし、地植えではなく鉢やプランターに植える場合には、茎が倒れないように支柱を立てることをおすすめします。地植えの場合も、支柱を立てておくと安心でしょう。

・ F1バニラ:アフリカン種では珍しい白花のマリーゴールドです。八重の優雅な花をつけます。矮性種で、草姿のバランスがとれた品種です。

2. フレンチ・マリーゴールド(フレンチ種)
メキシコ原産のTagetes patulaおよびこれの改良品種群です。こちらは、和名で孔雀草と呼ばれています。草丈が低く、花は小ぶりなものが多いです。フランス王室の庭園に導入されたのちに広まったことから、フレンチ・マリーゴールドといわれているようです。フレンチ種は暑さにやや弱く、気温が30度を超すと、花が咲かなくなります。

・「サファリ」シリーズ:八重咲で大輪の花をつけます。花の色が黄色い「サファリ ゴールド」、オレンジ色の「サファリ タンジェリン」、淡黄色の「サファリ プリムローズ」、中心が黄色い赤い花「サファリ レッド」など、さまざまな花色が出ています。
・ 「ミスター マジェスティック」:花径約5cmの一重咲きですが、黄色と褐色の2色づかいの花色が目を惹く品種です。

その他、アフリカン種とフレンチ種の交配種「アフロフレンチ種」もあります。草丈はフレンチ系で低く、アフリカン系の大きな花をつけます。黄金を連想させる華やかな花色が特徴の「F1ゼニス レッド」などは長く花期を楽しめることからも人気があります。

マリーゴールドは種から育てるのがおすすめ

マリーゴールドは、いろいろな種類の種が比較的手に入れやすく、また、種のサイズが大きめなので扱いやすいでしょう。発芽率がよく、発芽にかかる日数も少ないので、種から育てることはそう大変ではありません。特に、花壇に植えるなどで草丈がそろったものがたくさん欲しいときには、種まきから育てるのがおすすめです。

種まきの手順は?

種類によって多少異なりますが、発芽温度が15~20度の種類ならば、種をまくのに適しているのは、4~5月になります。種を購入するときに、袋に記されている発芽温度を確認するようにしましょう。

種まきは晴れた日の午前中を選んで行いましょう。

種まきには、市販されている種まき用の用土と小さな区画に区切られたセルトレーを利用すると便利です。自分で土を用意する場合には、赤玉土7に対して腐葉土3を混ぜあわせるとよいでしょう。それを2週間ほど寝かせておきます。

詳しい手順を以下にご紹介します。

1. 種は1晩、水に浸けます。
2. セルトレーの8分目くらいまで入れた土は、水で湿らせます。
3. 一区画に1粒ずつ種を置きます。上から、土をかぶせます。その後、スプレーで水を土に吹きかけます。
4. 日陰に置きます。
5. 発芽するまでは、土が乾かないように水やりをします。種が飛び出さないように、水やりはスプレーなどを用いて、そっと行いましょう。
6. 発芽した後は、土が乾いたら水やりをします。
7. 本葉が2~4枚になったら、植木鉢やプランター、庭などに植え替えましょう。

セルトレーではなく、平箱などに種をまく場合には、5cmくらい間隔をあけて種をまくとよいでしょう。

マリーゴールドの花芽のふやし方

本葉が10枚くらいになったら、上から2節下のところで切り落としましょう。そうすると、わき芽がつきます。わき芽がある程度大きくなったところでまた先端を摘むと、どんどん枝分かれさせることができるので、ボリュームが出ると同時に花をたくさん咲かせることができます。

ただし、葉が増えて混みあってくると、蒸れて株が弱り、花芽もつかなくなってしまいますので、特に梅雨時には植物をよくチェックして、密生している場合には茎を切り落としたり、葉を除いたりして、風通しがよくなるようにしましょう。

日光が欠かせないマリーゴールド

マリーゴールドを育てるにあたって、絶対に欠かせないのが日光です。したがって、日当たりのよいところを選んで育ててください。日光不足になると、株が軟弱になり、花つきも悪くなってしまいます。

ただし、鉢植えやプランターなどで育てている場合には、真夏の強い西日は当たらないようにしたほうがよいでしょう。また、風通しのよいところに置くようにして、鉢の中の温度が上がりすぎないように気をつけましょう。

マリーゴールドの水やりは土が乾いたら

マリーゴールドは丈夫な植物ですが、それでも極度な乾燥や、過湿状態にならないようにしなければなりません。傾向としては乾燥を好むので、鉢植えなどの場合の水やりは、土の表面が乾いてから、たっぷり与えましょう。高温で乾燥する時期にはハダニの予防のために、葉水も与えるようにしましょう。

地植えの場合には、基本的には水やりが不要ですが、晴れた日が続いて植物がしおれてきたら、朝か夕方の気温が低いときに水やりをしましょう。水やりの際には、虫やほこりなども洗い流すので、葉にも水をかけるのがおすすめですが、花に水がかからないように注意します。花に水がかかると花が腐り、病気の原因となります。

マリーゴールドは肥料も大切

マリーゴールドは長期間花を咲かせるので、肥料やりは欠かせません。真夏以外は1~2週間に1度くらいの頻度で液体肥料を与えるとよいでしょう。真夏は生育スピードが鈍ったり、花が咲かなくなったりする時期なので、肥料やりはお休みしてください。

窒素成分が多い肥料を与えると、花つきが悪くなり、葉ばかり茂ることになります。花を咲かせる成分はリンなので、リンが含まれる肥料を与えるとよいでしょう。

花壇で苗が足りなくなった時には、こんな裏ワザ!

マリーゴールドを花壇で群植すると、大型種ならば迫力があり見栄えがし、小~中型種ならば花の絨毯があるような美しい景色を作ることができます。しかし、時には植えていて苗が足りなくなったり、あるいは育てているうちに隙間がある個所ができたりすることがあります。そのような時には、挿し芽でマリーゴールドを増やしましょう。

花がついていない茎を切り、土に挿しておくと比較的簡単に根がつきます。種まきのシーズンを逃してしまったけれど、苗が欲しいというような時に便利な方法です。もう少し詳しい手順を以下にご紹介しておきましょう。

1. 茎はよく切れるナイフかハサミで6~7cmくらいの長さのものを切り取ります。
2. 半分より下の葉は取り除き、切り口を2~3時間水に浸けておきます。
3. 育苗ポットなどに用土を入れ、水で湿らせます。用土を自分で用意する場合には、赤玉土と腐葉土を7:3くらいで合わせたものに苦土石灰を少々混ぜ込んでおきましょう。
4. 土に2cmくらいの穴をあけ、茎を挿します。
5. 日陰に置き、土が乾かないように水やりをします。
6. 根が出てきたら、日当たりのよいところへ、少しずつ慣らしながら移すとよいでしょう。
7. 新しい葉が2~4枚出てきたら、庭へ植え替えましょう。

秋にも花を咲かせるためには?

フレンチ・マリーゴールドの仲間は、4~5月にまくと梅雨のころに開花、真夏は植物が休んで、秋の初めに再び開花します。したがって、夏になって花が咲かなくなってきたら、草丈を半分くらいに切り戻しをするとよいでしょう。その際に、黄色くなった葉や密生している葉も一緒に取り除くようにしてください。

7月中旬に種まきしても秋に開花させることができますが、発芽の適温より気温が高いと発芽不良を起こしやすくなります。遅くに種まきする場合には、涼しいところで管理するようにしましょう。

マリーゴールドの花は早めに摘もう

花がらを放置しておくと、栄養が種を作るほうに回されるので、新しいつぼみがつきにくくなってしまいます。また、しぼんだ花が雨に打たれて腐ると病気を誘引しやすくなってしまいます。したがって、花びらの端が茶色くなってきたら摘むようにするとよいでしょう。

花がらはハサミで切り取っても構いませんが、手で摘むほうが株に影響を与えないという人もいます。手摘みのほうが、手軽にできるのでいいかもしれませんね。

また、大輪で八重の花は、雨に降られると雨水が花びらの間に入り込み、花がかなり重くなることがあります。そうなると、ぽっきりと茎が折れることも。折れた花も放置しないようにしてください。

雨が降りそうな時には、折れる前に花を収穫して、切り花で楽しむという手があります。マリーゴールドは水揚げもよく、切り花にしても花もちもよいですよ。

マリーゴールドをコンパニオンプランツとして利用するには?

コンパニオンプランツは、一緒に植えると成長が促されたり、病害虫の被害を抑えたりすることができる植物です。マリーゴールドは、花の香りに虫を寄せ付けない効果があるともいわれていますが、センチュウ除けとして用いられることが多い植物です。

マリーゴールドと相性が良いのは、カリフラワーやキャベツなどのアブラナ科の植物、キュウリなどのウリ科の植物などです。混植されることもありますが、花が終わったばかりのマリーゴールドの茎や葉を土に漉き込む方法もとられています。

ただし、センチュウ除けといってもすべてのセンチュウに効果があるわけではなく、効果が期待できるのはネグサレセンチュウに対してのようです。

ハーブティーに使うマリーゴールドは別の種類

ハーブティーやハーブバスなど、ハーブとして楽しむのは、通常のマリーゴールドとは別の種類なので注意が必要です。

「ポットマリーゴールド」あるいは「ウインターマリーゴールド」と呼ばれています。ウインターマリーゴールドの名の通り、開花期が12~5月と、寒くなってから花が咲きます。耐寒性があり、草丈も10~60cmと高くなく、育てやすい植物です。

ポットマリーゴールドの育て方は、基本的にはマリーゴールドと同様で、日当たりと水はけのよい場所を好み、乾燥気味に育てます。花も葉も生食できるので、無農薬で育てることができたらいろいろ利用してみましょう。

花びらあるいは花全部に沸騰したお湯を注ぐと、ハーブティーができます。ハーブティーが残ったら、うがいに使いましょう。ハーブティーが濃くなってしまったら、100ccあたり蜂蜜を小さじ1加えて、ローションとして使ってみてください。肌をしっとりさせるといわれていますよ。

まとめ

小さな太陽のような黄色やオレンジ色のマリーゴールドの丸い花は、見ているだけで元気が出てくるような気がしますね。ゴージャスな大輪の花が魅力的なアフリカン種も、近年は矮性品種が数多く作られているので、鉢植えとしても楽しみやすくなっています。花びらの色や模様もさまざまなものが作出されていますので、好みの品種をぜひ育ててみてください。

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