【徹底解説】観葉植物の水やり方法|頻度・葉水のコツ・水の量など

植物を長生きさせるためには正しい水やり方法を知ることが大切! そこで、今回は水やりのコツを紹介します。霧吹きで葉に水を吹きかける「葉水」の方法や、夏と冬の水やり方法の違いを徹底解説。適切な頻度や水の量を知って、観葉植物の栽培を楽しみましょう♪

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この記事の目次
  1. コツ1:水やりのし過ぎは禁物! 観葉植物を枯らす原因にも
  2. コツ2:「土が完全に乾いたら」「たっぷりと水をあげる」が観葉植物の水やりの基本
  3. コツ3:季節や用土、観葉植物の種類や大きさで水やりを変える
  4. コツ4:夏と冬では観葉植物の水やりの「頻度」と「量」は異なる
  5. コツ5: 観葉植物が好む水やりの量・時間帯のサイクルを掴む。
  6. コツ6:観葉植物の水やりに 「葉水」の効果を取り入れよう!
  7. まとめ

コツ1:水やりのし過ぎは禁物! 観葉植物を枯らす原因にも

観葉植物が生きるためには、水は欠かすことのできない大切なもの。とはいえ、とにかく大量に水を与えれば植物は育つかというと、決してそうではありません。

植物の「水やり」では、「適度」を守ることがとても大切。「水やり」をし過ぎることが、観葉植物を枯らす原因にもなってしまうのです。

一般家庭で観葉植物を枯らす原因の多くは「水のやりすぎ」!?

「水やり」については衝撃的な調査結果が出ています。一般家庭で観葉植物を枯らしてしまう原因の、なんと8割以上が水のやりすぎによる「根腐れ」などの病気であるというのです。思いのほか、水のやりすぎが多いことに驚かされてしまいます。

観葉植物の水やりの方法、量、回数のそれぞれに問題が!

ここでいう「水のやりすぎ」とは、「水やり」のやり方、量、回数のすべてにおいて問題があることを指します。観葉植物を健康に生かすための「水やり」は、正しい方法で、適量を、適当な頻度で行う必要があるのです。

観葉植物への水のやりすぎが問題を起こすわけ

さて、観葉植物が生きるために欠かせない「水」ですが、与えすぎることでどのような問題を引き起こしてしまうのでしょうか? 

観葉植物は空気の呼吸作用によって、水に溶けた養分を吸収して育ちます。生きるための水分と養分を吸い上げるためには、空気も欠かせない存在となるのです。

ところが、過度な「水やり」で土のなかの空気の通り道をふさいでしまうと、観葉植物は根からの呼吸が困難になります。土の中が水浸しの状態になると、呼吸ができなくなり、「根腐れ」が始まってしまうのです。「根腐れ」は一度起きると元の状態に戻すことは難しいもの。

こうして、「水のやりすぎ」は、観葉植物の寿命にも大きく悪影響を与えてしまうのです。

コツ2:「土が完全に乾いたら」「たっぷりと水をあげる」が観葉植物の水やりの基本

それでは、観葉植物を枯らすことのない、正しい「水やり」とはどのようなものなのでしょう? ここでは、「水やり」の頻度と時間帯、水の量について徹底解説します。

土が乾いたときに、たっぷりと水を与えるのが、正しい「水やり」の方法なのですよ!

「こまめにちょこちょこ」は水やり最大の間違い

観葉植物の栽培に慣れていない入門者は、「水やり」というと、とかく「こまめに行うべし」と思い込んでいる人が多いようです。「『水やり』の回数を減らすと観葉植物がしおれてしまうから」と、頻回に少しずつ水を与えているという話もよく聞きます。

しかし、これが観葉植物の「水やり」における最大の間違い。観葉植物がしおれる原因は、水不足だけではありません。むしろ、頻繁に水を与えすぎることで「根腐れ」が起き、そのせいで葉がしおれたり、葉先から枯れてきたりしている可能性も大きいのです。

「完全に乾いたら」「たっぷりと」が観葉植物の水やりの基本

観葉植物への「水やり」では、「土が完全に乾いた状態になったら、たっぷりと水を与える」というのが基本です。鉢土の表面が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出る程度までたっぷりの水を与えます。

初心者には水のやり過ぎを恐れてかチョロチョロと少量の水しか与えない方も多いものですが、これでは本当に水を必要としている根の先までは水分を浸透させることができません。

水が不要な部分ではジメジメ湿っているのに、必要とされる部分ではカラカラに乾いているというのは、実は初心者の「水やり」で大変多い失敗なのです。

受け皿の水は必ず捨てるべし

鉢底から流れ出るほどにたっぷりと「水やり」をするためには、流れ出る水を受け止める受け皿が鉢底に必要になります。十分に水を与えた鉢は、受け皿の上にしばらく置いておきます。土に吸収されなかった余りの水が、受け皿に溜まってくるはずです。

この受け皿の水を「後で植物が吸収するから」とそのままにしておく人がいますが、これは大きな間違い。「根腐れ」やカビを発生させる元となってしまいます。

「水やり」後、10分ほど待って余分な水が全て流れ出たと感じたら、受け皿の水を忘れず捨てるように習慣づけましょう。

乾いた土と湿った土の重さを比べて「たっぷり」の水を体感

はじめのうちは土が乾いた状態の鉢を持ち上げて重さを確認し、底から溢れるほどに水をやった後の重さと比べてみることもおすすめです。想像以上に多量の水が土に吸収されていることを実感できるでしょう。
一度の水やりで多量の水を与えることは、根の先まで水分を届けることと同時に、鉢の中の古い空気を追い出して、新鮮な空気と入れ替える役割も果たします。

時には水を張ったたらいなどに鉢ごとを浸けて、鉢底から水を吸わせる「腰水」も施しましょう。時間はかかりますが、確実に「たっぷりと」水やりをするためには有効な方法です。とにかく、意識して「たっぷりと」水やりをするようにしましょう。

コツ3:季節や用土、観葉植物の種類や大きさで水やりを変える

複数の観葉植物を管理している場合など、面倒な「水やり」を一度に済ませてしまいたいという思いから、ついつい個々の状態を無視して「水やり」をしてしまうことがあります。

これは、観葉植物の健康を保つうえで、非常に危険なこと。植物の種類や大きさ、また用土の排水性や植物を置いた場所の気温、日当たりなどの栽培環境で、必要とされる「水やり」は大きく異なってくるのです。

用土によって排水性は3倍も違うことも!

鉢植えの観葉植物では、使用されている用土の種類によって、「水やり」が必要とされる頻度や与える水分量に大きな違いが出てきます。

同じ鉢植え用の用土でも、排水性の悪いものと良いものでは、与えるべき水の量は3倍も異なってくることもあるのです。

観葉植物も「水好き」「水嫌い」と十人十色

観葉植物の種類によっても、「水やり」の条件は大きく異なります。観葉植物のなかには生育に多量の水を必要とする「水好き」のものもあれば、比較的乾いた環境を好む「水嫌い」のものもあるのです。

また、同じ種類の植物でも、個体によって欲する水分が違うケースも。大きさや葉の量などによっても異なりますが、生産段階での栽培環境によっても変わってくるのです。
水枯れや水腐れを起こさないためには、多少面倒でもそれぞれの植物に合わせたベストの「水やり」をするようにしましょう。

コツ4:夏と冬では観葉植物の水やりの「頻度」と「量」は異なる

季節によっても、もちろん「水やり」の頻度や与える水分量は変わってきます。同じ観葉植物だからと、通年同じ「水やり」を続けていては、すぐに「水不足」や「水過多」に陥り、植物にトラブルが発生してしまうでしょう。

夏はたっぷり、冬は控えめにが観葉植物の水やりの基本

観葉植物が勢い良く枝やつるを伸ばし、葉を出す成育期である夏と、休眠状態にはいる冬とでは「水やり」を変える必要があります。観葉植物では全般的に「夏場はたっぷり、冬は控えめに」というのが「水やり」の基本です。

夏には冬のなんと5倍もの水を与える必要も!

夏には冬以上にたっぷりと水をやる必要があるというところまでは理解していても、「季節によってどの程度変えるのか?」については曖昧なままの人も多いのではないでしょうか。

もっとも水を必要としない冬(12〜3月)に与えるべき水を1とすると、春秋には3倍、夏(6〜9月)にはなんと5倍もの水を与える必要があるとされています。それほど、夏場の成育期の観葉植物は、多量の水を欲しているのです。

観葉植物の「水やり」では「春<秋」

では、春と秋はどうでしょう? 春秋にはほぼ同程度の水を与えますが、植物は夏に多量の水を与えられることに慣れているため、春よりもやや秋のほうに多く与えるのが一般的です。植物や環境によって多少の差はあれど、このセオリーはほとんどの観葉植物に適用できるもの。これを目安に、季節によって上手に「水やり」の回数や水量を加減するようにしましょう。

コツ5: 観葉植物が好む水やりの量・時間帯のサイクルを掴む。

観葉植物を上手に育てるには、個体ごとの適切な「水やり」サイクルを掴むことがとても重要です。観葉植物にとっても、栽培者にとっても、出会いからの1ヶ月という期間は、お互いを探り、環境に慣れるのに必要な時間。「水やり」を通して、観葉植物との絆を強めることもできるのです。

購入後1ヶ月で観葉植物が好む「水やり」を探るべし

購入後の1ヶ月は特に注意して「水やり」を行うようにしましょう。少しずつ与える量や頻度を変えてみて、植物の反応を確認していきます。葉の状態や活力などで、その個体が好む「水やり」がきっと見えてくるはずです。

水やりは観葉植物との対話のチャンス!

こうした試行錯誤によって、その観葉植物にぴったりとフィットする「水やり」のペース、水量を掴むことはもちろん大切ですが、加えて「水やり」をしながら植物の様子をうかがうことも重要。時には話しかけながら、時には優しく触れながら、植物とのコミュニケーションを楽んで正しい「水やり」サイクルをつかみましょう。

観葉植物を自宅や職場に迎えた場合、栽培者も植物もお互いをさぐりあう期間が必要となります。栽培者も植物も互いの性質を知り、それぞれに順応することで、より良い状態を保つことができるようになるのです。

コツ6:観葉植物の水やりに 「葉水」の効果を取り入れよう!

観葉植物への「水やり」というと、根元の土に水分を与えることのみに注力してしまいがち。しかし、特に春から秋にかけての成育期においては、霧吹きなどを使って葉に水分を与える「葉水(はみず)」を施すのも効果的です。

「葉水」の施し方。やりすぎ注意

観葉植物の葉に霧吹きなどで直接水を吹きかけてやることを「葉水」といいます。特に観葉植物が水分不足に陥りがちな夏場には、夕方に風通しの良い場所でたっぷりと「葉水」をかけてやります。夏の朝や昼間に「葉水」をかけると、日中の高温で葉が煮えてしまうこともあるので注意が必要です。

「葉水」の効果とは?時間帯もチェック

「葉水」には3つの効果があります。その1つはハダニなどの虫やほこりを洗い流すシャワー効果です。観葉植物を美しい状態に保つために「葉水」は欠かせないのです。

2つめの効果は夏の周辺外気を冷やす効果。いくら熱帯原産のものが多い観葉植物とはいえ、夏の高温は植物に負担をかけてしまいます。「葉水」で効率よく外気温を下げることで、観葉植物を過度の高温から守ることができます。

「葉水」のもつ第3の効果は、空中の湿度を高める効果。シダ類など、特に乾燥に弱い植物を育てる際には、ぜひとも積極的に「葉水」をかけるようにしてください。

まとめ

たかが「水やり」、されど「水やり」、意外に奥が深いのが「水やり」。普段、何気なく済ませてしまいがちな観葉植物の「水やり」ですが、植物の健康を保ち、健やかな生育を助けるためには、正しい「水やり」が欠かせないもの。ここで紹介した6つのコツをおさえて、失敗しない観葉植物栽培を楽しみましょう。

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