増築して二世帯住宅にしたい！失敗しないためのポイントを部位別にご紹介

増築部位と注意点

ふたつの世帯がどんな暮らしを希望しているかによって、増築する部位が変わります。まずは二世帯住宅ならではの増築方法と、注意しておきたいポイントをご紹介します。

1.玄関

完全分離型のように、プライバシーを優先したい時に大切なのが玄関の増築。それぞれの世帯の玄関を設けることで、来客時はもちろん、生活リズムの違いによる騒音も気にする必要がなくなります。

ただし、ふたつの玄関を設けるための敷地面積が必要になり、リフォーム費用がかかりやすいということに注意しましょう。

2.キッチンやトイレなどの水回り

水回りの設備を共有するか否かは、二世帯住宅にする際の大切なポイント。一部共有型のような二世帯住宅を選ぶ場合でも、使用時間がかぶりやすいトイレや浴室、キッチンなどの水回りは別にしたいと考える方が多いようです。

水回りの騒音は響きやすく、二世帯住宅のトラブルの原因になりやすい部分です。そのため、1階に親世帯、2階に子世帯といったようなスタイルを取る場合は、2階のトイレが1階のリビングや寝室の位置に当たらないようにするなどレイアウトを配慮する必要があります。さらに、上下の排水管の位置を揃えておけば、工事費の節約にもつながるのでおすすめです。

また、生活臭は別の階に流れ込みやすくなっています。キッチンの匂いが流れていかないように換気設備を双方に設けることも考えておきましょう。

3.寝室

共有タイプの生活スタイルを取る場合でも、寝室だけは必ず別にしたいという方が多いことでしょう。寝室の増築を行う場合は、前述の通り水回りの位置を考慮した上で場所を決めることが大切です。さらに、増築の際に納戸を一緒に作れば、居住スペースをすっきりさせることもできます。

増築に関わる法律と注意点

どんな風に増築するかが決まったら、具体的な計画を立てていきたいところです。しかし、その前に必ず確認しておかなくてはならないのが、増築に関わる法律です。これらを満たさないと増築ができなくなってしまうため、重要なポイントと言えるでしょう。

1.耐震基準法

昭和56年に「新耐震基準法」が定められましたが、それ以前に建てられた住宅の中には、新基準を満たしていないものもあります。増築する場合、増築部分だけでなく既存部分にも新基準が適用されてしまうため、満たしていないと違法建築とみなされてしまうのです。

既存の柱や梁が増築に耐えられるかという点においても大切なポイントとなるので、必ず確認しておきましょう。

2.建築基準法

増築を行う際にもうひとつ確認しておかなければならないのが「建築基準法」。この法律によって建ぺい率や容積率が定められているため、行おうとしている増築が基準内に収まっているかを確認しておきましょう。また、増築する面積が10平方メートルを超える場合は役所の建築許可が必要になるため、こちらも注意が必要です。

増築の場合でも一時的な引越しを考えよう

増築が決まったらあとは工事をするだけと思いがちですが、一時的な引越しも合わせて検討してみましょう。増築の場合は、工事をしながらも住み続けることができると思い込みがちですが、実際には工事の音やホコリが気になってしまうものです。洗濯物が干せなくなってしまったり、子どもがいる場合には工具で怪我をしてしまったりする可能性も考えられます。工事中に快適な住まいを確保することも増築においては大切なことなので、家族でよく話し合っておきましょう。

おわりに

増築をする場合は、工事の内容以外にも注意しておかなくてはならないポイントがたくさんあります。親と子の双方にとって快適な住まいを作るためにも、どのような増築がベストなのか、注意点を知った上でよく考えることが大切です。まずは一括見積もりを取って、費用と施工内容を見比べることから始めてみるのがおすすめです。

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