ローンを利用して実家のリフォームをする時のポイントと注意点
親の名義の住宅(実家)を、子供がローンを利用してリフォームしようという提案は珍しくありません。しかし、リフォームする本人と住宅の所有者の名義が異なることで、気を付ける点も出てきます。特に税制面での注意点は多いですから、前もってできる対策は行っておくとよいでしょう。今回は、実家のリフォームをローンで行う場合のポイントと注意点についてご紹介します。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 31763
- 6
- 0
-
いいね
-
クリップ
ローンで実家をリフォームする時のポイント
実家のリフォームにローンを利用する場合に前もって知りたいポイントを、以下にご紹介します。
1.可能ならローンは住宅所有者の名義にしておく
住宅の所有者である親御さんがご高齢の場合は、ローンを組むこと自体ができないという場合もあります。それなら仕方ありませんが、もし親御さんがまだ勤続中などで継続収入が見込める場合は、さしあたって親御さんの名義でローンを組んでおいた方が有利になる条件が多くなります。
まず、省エネリフォームやバリアフリー化を行った際に適用される「リフォーム減税」をローンで受ける場合は、住宅の所有者自身によるリフォームでなくてはなりません。それに、親名義の建物を子名義のローンでリフォームした場合には、そのリフォーム費用は子から親への贈与とみなされます。したがって、リフォーム費用が110万円を超えた場合には贈与税の対象となってしまいます。
親御さんの名義でリフォームローンを利用できるのであれば名義上はそのようにしておき、実際の支払いは息子さんが行っていくようにする方法が、現状の税法上では有利になると考えられます。
2.少額リフォームなら、税制面での影響はなし
先述したように、親名義の住宅を子の資金でリフォームすると贈与税の対象になりますが、リフォーム費用が110万円を超えなければ課税対象にはなりません。あまり大掛かりなリフォームを考えておらず、1~2室の模様替えや一部設備の入れ替えのみといった少額改修であれば、難しいことを考えずに子名義のローンでリフォームを行っても問題ありません。
ただし、住宅の名義人以外によるリフォームは、いわゆる「リフォーム減税」の対象からは外されてしまいますから、その点のみ注意するようにしましょう。
実家のリフォームをローンで行う場合の注意点
次に、実家をローンでリフォームする場合の注意点をまとめました。
1.住宅の名義変更をする場合、「譲渡」「贈与」で条件が変わる
子名義のローンでリフォームを行うため、住宅の名義を親から子へ変更する場合には、親子間での売買を行う「譲渡」と、売買を伴わない移転登記のみの「贈与」の2つの方法があります。基本的には、譲渡による名義変更を行った方が税制面では有利となります。
譲渡による名義変更を行った場合も「譲渡所得税」という税金が親側に課せられることになりますが、贈与を受けた場合に子の側に課税される贈与税よりは税率が低くなります。また、譲渡を行えばもちろん、相続時に相続財産として計上されることはありません。
2.「相続時精算課税制度」の利用も検討しよう
住宅の名義を変更する場合に贈与の形で移転登記せざるを得ない場合は、「相続時精算課税制度」の利用も検討するとよいでしょう。相続時精算課税制度とは、直系親族間の贈与において、2,500万円まではいったん贈与税を非課税としておき、将来的に相続される時点で過去に贈与された分について計上し、相続税を課税する仕組みです。
一見納税を先送りしているだけのようにも感じられますが、贈与税よりも相続税の方が、税率が低いため、通常通り贈与税を課税された場合よりも納める税金そのものは抑えられることになります。リフォームの金額が大きく、子名義でローンを組むことを考えているのであれば、住宅の名義を子に移しておくことで、納める税金も控除される税金もお得になると考えられます。もちろん登記の変更にも登録免許税や専門家への依頼手数料がかかりますが、さほど高額にはならないと考えてよいでしょう。
おわりに
「親子間のやり取りにこんなに多くの税金が絡むとは考えていなかった」という人も多いでしょう。少し複雑になる話ではありますが、知っていたと知らなかったとでは後々納める税金にも大きな差が出てきます。
とはいえ、素人が税金の計算をいきなり完璧に行うのは難しいものです。リフォーム会社はお金を扱うプロでもありますから、幅広いノウハウと人脈を持った信頼できる業者としっかり相談しながらプランを立てるのが安心でしょう。ニーズに合ったリフォーム会社と出会う機会が家に居ながらにして得られる、一括見積サイトを利用してリフォーム会社を探してみる方法もおすすめです。
もっと具体的にリフォーム・リノベーションについて知りたい方は、多くの業者から見積もり・提案を無料で受け取ることができる、一括見積もりサービスからお気軽にお問い合わせください。
- 31763
- 6
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
親(親名義)の家をリフォームするなら贈与税に要注意!LIMIA 住まい部
-
火災保険に加入するとき必要な書類とは?何から準備したらいい?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険の新築での選び方と節約のポイントは?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
不動産査定の手数料はいくら?有料査定の費用と無料査定との違いリビンマッチ(不動産一括査定)
-
火災保険に入らないことはできるの?火事のリスクや費用について解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険に対する質権設定とは?質権設定のメリット・デメリットを解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険の活用でリフォームが出来る?【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
万一の事態に備えるため、家の傾きが起きた際の保証について確認!LIMIA 住まい部
-
介護リフォームは資格者のいるリフォーム会社を選ぶべき?資格の取り方もLIMIA 住まい部
-
【2024年】リフォームの補助金は何が対象?減税などの税制優遇も解説LIMIA編集部
-
【戸建ての資産価値は築15年から急落?】もっと高く売れたのに…と後悔しない不動産売却LIMIA 住まい部
-
地震保険は賃貸物件にも必要?加入するなら家財保険!その理由とはLIMIA 住まい部
-
【2022年版】外壁塗装に使える補助金・助成金など支援制度を紹介リビンマッチ(不動産一括査定)