町家のリノベーションにかかる費用まとめ！古都・京都で趣のある生活をしよう

町家のリノベーション費用・中心価格帯

町家のリノベーションにかかる費用は、おおむね500～1,500万円の間が相場と考えてよいでしょう。相場には大きな開きがありますが、家自体の広さや改修の程度などによって金額が細かく異なる傾向があるためです。

たとえば、町家そのもののよさを生かし、強度面の改修をメインとして間取り変更などは最小限にとどめるリノベーションであれば、構造のしっかりした小さな町家の場合500万円を下回る費用で済むこともあります。また、バリアフリー化など、屋内の作り自体を微細に入り現代仕様にリノベーションした場合は費用も上がり、1,500万円以上かかることもあります。

京町家などは築100年を超える物件も珍しくなく、現代レベルの耐震性を求めた場合は基礎部分からの大がかりな改修が必要になることも少なくありません。それらの補強などを含めた全面リノベーションを計画される場合は、予算は1,000～1,500万円ぐらいかそれ以上を考えておいたほうがよいでしょう。

また、入り組んだ狭い路地沿いに建っているケースも多い町家は、現行の建築基準法や消防法との兼ね合いで、どんなに古くても法制上建て替えが認められない場合もあります。町家のリノベーションが注目されているのはこのような裏事情もあるためですが、逆に固定資産税の評価額という観点で見ると、かなり少額かあるいはゼロという可能性もあります。もちろん地域ごとに評価額の解釈は異なりますが、基本的にはリノベーションしても評価額への影響は大きくならないと考えられます。

町家のように、築年数の経過した物件を保存しながら直して住むことには、長い目で見て維持費を抑えられるというメリットもあります。改修にしっかりお金をかけて、その先を長く安心して暮らすことを考えるのも一案でしょう。

町家のリノベーション事例とかかった費用

それでは、町家を実際にリノベーションした成功事例と、その費用についてみていきましょう。

【事例1】すでに綺麗に住まわれていた京町家を更にリノベーションしてギャラリーに！…300万円

直近まで住まいとして使われていた京町家を利用し、ギャラリーをオープンするために店舗へとリノベーションしました。町家の伝統的な和のイメージを損なわないため、キッチンやトイレなどの間取りを店舗向けの仕様にしたうえでなるべく雰囲気を変えないリノベーションを行いました。1階の床はフローリングにしましたが、2階の床は畳をそのまま残して張り替えています。

【事例2】物置だった京町家を復元して趣のある住まいに…1,500万円

空き家の状態で物置として使用していた町家を復元し、自宅とするため全面リノベーションを行いました。建物に傾きがあったため鉄骨による補強を行うなど、目に見えない箇所の修復だけではなく、外観面でも町家らしい雰囲気を大切にして、出格子など特徴的なデザインを取り入れています。町家特有の室内の暗さは、窓を新しくたくさん設けることで克服。開放感のある明るい雰囲気の室内も実現できました。

【事例3】都内下町の町家。古来の土壁をしっかり補強して英国風の住空間に…1,500万円

住居として使われていた古い町家でしたが、壁を解体すると昔ながらの竹小舞の土壁が使われた立派なお屋敷だったことが判明。構造部分に影響がないよう、見えない部分もしっかり補強を行いながらの工事となりました。

ご家族が希望されていた英国風のイメージを大事にしつつ、天井の梁など古さを生かしたい部分はしっかり残した、こだわりのインテリアが光る室内を実現できました。

おわりに

いかがでしたか？実際にリノベーションした町家に暮らしている人からも、「意外に暮らしやすい」「地域密着の住環境が新鮮で楽しい」という声が多くあります。また、国際結婚されたご夫婦の新居としても、町家の人気は近年とても高くなっています。古い町家を空き家のまま持て余しているオーナーさんも、この機会にぜひリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

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