太陽光発電の発電量はパネルの面積で変わる?面積あたりの価格も知っておこう

太陽光発電を導入する際に気になるのは、求める発電量に見合った数のパネルを設置できるかどうかでしょう。メーカーによってパネル1枚の面積や発電量、価格などが異なるため、慎重に選ぶ必要があります。今回は、太陽光発電の発電量とパネルの面積の関係性をテーマに、面積あたりの価格についてもご紹介します。

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太陽光発電のパネル設置に必要な面積はどのくらい?

住宅用太陽光発電の場合、一般的に3kWくらいの規模でソーラーパネルが設置されています。ただし、発電した電力すべてを売りたい場合は事業用太陽光発電扱いとなり、10kW以上の設備が必要です。ちなみに太陽光発電の発電量が3~5kW程度の場合、必要なパネルの設置面積は18~30㎡くらいです。10kW以上だと、60㎡以上の面積を確保する必要があります。

太陽光発電のパネルは業者ごとに最大出力、面積が異なります。最近は、200W程度の最大出力があり、1.2㎡くらいの面積のパネルを販売している場合が多くなります。この数値を例にして、必要面積を計算してみましょう。

・必要なパネル数の計算
200Wのパネルで3kWの発電量が欲しい場合=3kW÷200W=15
200Wのパネルで5kWの発電量が欲しい場合=5kW÷200W=25
となり、必要なパネル数は15~25枚くらいです。

・1.2㎡のパネルを使う場合の必要面積
200Wのパネルで3kWの発電量を求める場合、1.2㎡×15=18㎡
200Wのパネルで5kWの発電量を求める場合、1.2㎡×25=30㎡
となり、必要面積は18~30㎡くらいと計算できます。

また、多くのメーカーは、パネル設置のために屋根の端から20cm程度の間隔を空けます。必要な太陽光パネルの面積の4~5%程度は余分な面積が必要です。

パネル面積による発電量の違いはどのくらい?

ここでは、太陽光発電の発電量とパネル面積の関係性を見ていきましょう。パネル1枚あたりの発電量はパネル販売をしているメーカーごとに異なります。また、1枚あたりの面積も違うため、一概にパネル面積による発電量の違いを比べるのは難しいです。パネル面積が小さく、1枚あたりの発電量が多いものを選べば、効率的に電力を確保することはできます。

単純な比較は難しいですが、参考までに10kWを確保する際に必要な場合を例に挙げてみましょう。メーカーごとの違いを比較してみます。チェックポイントは、「パネル面積」、「目安となる屋根面積(パネル面積×1.05)」、「必要なパネル枚数」、「パネル1枚あたりの発電量」です。

・A社
パネル面積:49.8㎡
屋根面積:52.29㎡
必要枚数:40枚
発電量:250W

・B社
パネル面積:62㎡
屋根面積:65.1㎡
必要枚数:38枚
発電量:270W

・C社
パネル面積:64.8㎡
屋根面積:68.04㎡
必要枚数:50枚
発電量:200W

A社とC社を比較したとき、パネル面積、屋根面積、必要枚数の3つでA社の方がC社より少ないですが、発電量は50W多いことがわかります。面積で発電量が違うというより、パネルを販売しているメーカーによって発電量の設定値が異なるということです。面積が大きいからといって発電量が多いとは限りません。

・パネルのサイズについて
パネルのサイズに規格はありません。ただし、パネルを構成する太陽電池セルは125mm角、152.4mm角、156mm角など、使われることが多いサイズがあります。これらを縦横に数枚ずつ並べ、長方形にしたものが一般的なパネルです。

メーカー内でパネルのサイズを規格化し、互換性を高めるという動きはよく目にします。モデルチェンジの際に同じサイズで作れるメリットがあり、パネル交換に対応しやすいためです。

メーカーごとにパネルのサイズは異なりますが、1枚の面積と発電量がわかれば、設置したときの総面積や総発電量を計算することはできます。実際にあるパネルのサイズをいくつか挙げ、数値を比較してみましょう。

・1482×985×35mm(1.46㎡)で225W
・1231×638×6.5mm(0.79㎡)で100W
・1657×858×46mm(1.42㎡)で245W
・1318×983×46mm(1.30㎡)で200W
・1559×798×46mm(1.24㎡)で253W

上記のとおり、1枚あたりに必要な面積と発電量がわかります。これに必要な枚数分を掛け算することで、面積による発電量の違いを知ることができます。

パネルの面積あたりの価格について

パネルの価格はパネルの種類や発電量などで変わります。パネルは1枚だけ買うものではなく、必要とする発電量に応じて複数枚購入します。一概に額面だけを確認して高い安いと判断できません。

パネルの価格を比較するには、1kWあたりの価格をチェックすることが大切です。単価は「太陽光発電システムの価格を合計したもの÷太陽光発電システムの発電量」で簡単に算出できます。具体例を挙げてみましょう。

X社の太陽光発電の価格が150万円(5kW)、Y社の価格が130万円(4kW)だった場合、額面はB社の方が安く感じます。しかし単価で見たとき、A社は30万円/kW、B社は32.5万円/kWとなり、A社の方が安いとわかります。1kWあたりの単価で比較しましょう。

まとめ

太陽光発電の発電量とパネルの面積の関係性を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。パネルは規格がないために、メーカーごとでサイズも発電量も異なっていることがわかります。比較する際にはパネル1枚あたりの単価に注目し、自宅の屋根面積を考慮したうえで設置を決めると良いでしょう。

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