コーキングの乾燥時間は約1〜3日間!乾燥不足で起こる問題や注意点を解説
コーキングをきれいに仕上げるには乾燥時間が重要です。外壁などのひび割れを補修する人に向けて、時間経過で分かれる乾燥段階や乾燥不足によって起こる問題、「乾燥時間を短縮する方法は?」「雨に濡れても大丈夫?」などの疑問について解説します。
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コーキングの乾燥時間は3つの段階でわかれる
コーキングの乾燥時間は、大きく3つの段階に分かれます。
- 表面硬化
- 被膜硬化
- 完全硬化
コーキング材はもともとやわらかいペースト状をしており、外気に触れることによって表面から少しずつ硬まっていき、最終的に全体が硬化して乾燥完了になります。
ここでは、3つの段階にわかれる乾燥の段階について解説します。
表面硬化
表面硬化は、コーキング施工後の初期段階です。
この乾燥段階では、コーキング材の最外層が空気中の湿度や温度の影響を受けて少しずつ硬化し始めます。「手で触れても糸を引かない」程度の硬さに達することが特徴で、表面硬化の時点で外部からの軽微な接触には耐えられるようになります。
被膜硬化
被膜硬化では、コーキング材の表面より深い層が硬化する段階です。
表面硬化が完了した後に始まり、コーキング材が外部からの影響に対してより強い保護層を形成します。被膜効果が完了した時点で、コーキングは上からの塗装やその他の表面処理を受けられる状態です。
完全硬化
完全硬化は、コーキング材が内部まで均一に硬化する最終段階です。
この乾燥段階では、コーキングは全体的にゴム状の弾力性を持ちながら、外部からの物理的な力や環境条件に対して高い耐性を示します。完全硬化したコーキングは、建物の隙間を塞ぐ際の防水性や気密性を最大限に発揮し、建物を長期間保護する基盤となります。
コーキング材の種類によって乾燥時間が異なる
コーキングは、使用するコーキング材によって乾燥時間が異なります。コーキング材ごとの乾燥時間の目安は以下の通りです。
- ウレタン系コーキング材(約3~7日間)
- シリコン系コーキング材(約1~2日間)
- 変成シリコン系コーキング材(約3日間)
コーキング材の特徴とあわせて、最適なコーキング材を選びましょう。
ウレタン系コーキング材(約3~7日間)
乾燥段階 | 乾燥時間 |
表面硬化 | 約2時間 |
被膜効果 | 約4時間 |
完全硬化 | 約3~7日間 |
ウレタン系コーキング材は、完全硬化まで約3~7日間とやや時間がかかります。
弾力性があるため、外壁のひび割れ補修などに使用するコーキング材です。紫外線の影響を受けやすい弱点を補うために、上から塗料を重ねて耐久性を高める施工が行われます。
※参考:ヌリカエ
変成シリコン系コーキング材(約3日間)
乾燥段階 | 乾燥時間 |
表面硬化 | 約30分~1時間 |
被膜効果 | 約1~1.5時間 |
完全硬化 | 約3日間 |
変成シリコン系コーキング材は、完全硬化まで約3日間かかります。
耐久性や耐候性があり、屋根や外壁など屋外での使用に向いています。主にサイディング壁の目地のような、外壁材の継ぎ目として使用されるケースがあります。
※参考:ヌリカエ
コーキングの乾燥時間を速める方法はない
コーキング材は乾燥に時間を要し、その後の外壁塗装などの作業が遅れるため、少しでも早く乾燥させたいところです。
しかし、コーキング材の乾燥時間そのものを速めることはできません。
コーキング材が乾燥する速度は温度が影響し、温度が高いほど乾燥は速く、低いほど遅くなります。そのため、乾燥時間を速めたい人は、外気温が高い夏の時期に施工するのがおすすめです。
コーキング材は完全硬化させることで水の侵入を防ぐ役割を持っているため、乾燥時間を尊重することが施工品質を保証する上で最も重要になります。
コーキングの乾燥時間が足りないと起こる問題
- 塗装時の施工不良
- 防水機能の低下
ここでは、コーキングの乾燥時間が足りないと起こる問題について解説します。
塗装時の施工不良
コーキングが十分に乾燥していない状態で塗装作業を行うと、塗料とコーキング材が適切に結合せず、塗膜の剥がれやムラが発生する原因となります。
特に、油性塗料を使用する際は注意が必要です。油性塗料は成分にシンナーを含むため、コーキングが完全に硬化していない場合、化学反応を引き起こしてコーキングを溶解させる可能性があります。
塗装に関する施工不良は見た目の美しさだけでなく、建物の保護機能にも影響をおよぼすため、コーキングが指定の乾燥時間を経て硬化するのを待ちましょう。
防水機能の低下
コーキングは建物の防水性を高める重要な役割を担っています。
乾燥時間が不足している状態のコーキングは、防水機能が十分に発揮されないリスクがあります。乾燥不足のコーキング材は隙間から水が侵入しやすく、結果的に建物内部の構造へ水が浸入したり、カビや腐食が発生したりする原因となるケースも考えられるでしょう。
さらに、乾燥不足によって引き起こされるコーキングの劣化は、将来的に追加の塗装やコーキング費用がかかる可能性があり、長期的に見ても経済的な負担を増加させることにつながります。
大切な住宅を雨漏りやカビ、腐食などから守るためにも、乾燥時間は厳守しましょう。
コーキングの乾燥時間に関する注意点
- 乾燥するまで触って確かめられない
- 乾燥具合を見た目で判断できない
- 季節や気温でも乾燥時間が変わる
コーキングの施工後は乾燥するのを待つだけですが、硬化段階を確かめる際は注意が必要です。
ここでは、コーキングの乾燥時間における注意点を解説します。
乾燥するまで触って確かめられない
コーキング材の乾燥段階を確かめる際、指で触る方法はおすすめできません。
外部から内部へと徐々に硬化していくため、表面が乾燥していても内部はまだ柔らかい状態です。このような状態でコーキングを触ると、形が崩れてしまいます。
乾燥具合を見た目で判断できない
コーキング材は乾燥前後でほとんど変化がなく、見た目での判断が難しいです。
見た目が乾燥していると思っても本当に乾燥したか確かめる術がありません。さらに、コーキングはその都度で乾燥時間が異なるため、正確な乾燥時間を図ることは困難でしょう。
見た目で判断せず、コーキング材ごとに指定されている乾燥時間を越えるまで待つことが大切です。
季節や温度でも乾燥時間が変わる
コーキング材は見た目や触感で乾燥段階を確かめられないうえに、季節や温度でも乾燥時間が変わります。施工後24時間でコーキング材が硬化する厚みは以下の通りです。
温度 | 24時間の硬化量 |
23℃ | 3mm |
10℃ | 1mm |
5℃以下 | 固まらない |
※参考:シーリング材の硬化時間はどれくらいですか? - セメダイン株式会社
温度や湿度が高い夏場は乾燥時間が短く、反対に温度や湿度が低い冬場は乾燥時間が長いです。コーキングの施工をする際は、季節や温度を考慮して適切な乾燥時間を工期に組み込みましょう。
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コーキングの乾燥時間に関するQ&A
ここからは、コーキングの乾燥に関する疑問をQ&A形式で答えます。コーキングの乾燥で疑問があればチェックしてみてください。
Q1. コーキングの乾燥時間は何時間?
A. コーキング材によって乾燥時間が異なります
コーキング材 | 表面硬化 | 被膜効果 | 完全硬化 |
ウレタン系コーキング材 | 約2時間 | 約1時間 | 約30分~1時間 |
シリコン系コーキング材 | 約4時間 | 約8時間 | 約1~1.5時間 |
変成シリコン系コーキング材 | 約3~7日間 | 約1日間 | 約3日間 |
コーキング材ごとに乾燥時間が記載されているため、使用するコーキング材のメーカー製品ページやカタログなどを確認してください。
Q2. コーキングの乾燥はドライヤーで早められる?
A. コーキング材はドライヤーで乾燥を早めることができません
コーキング材は外気中の湿気に反応して硬化するため、ドライヤーで熱風を当てても乾燥時間の短縮にはつながりません。
Q3. コーキングの乾燥中に雨が降っても大丈夫?
A. コーキング材は防水性があるため流れることはありません
ただし、コーキングの最中に雨が降った場合は、コーキング材が水を弾くため続けて施工することができなくなります。
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※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2024年3月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
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