【神様と暮らす #4】新しい神棚をお迎えするのに必要な「神棚奉斎」とは?

月に1回お届けしている、御神札の正しいお祀りの仕方や日々の奉仕。今回は新しく神棚を自宅に設置する際に、神様にお鎮まりいただく「神棚奉斎」について解説しましょう。

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神棚奉斎ってどんなことをするの?

自宅に初めて神棚をお祀りする、または宮形を新しくした際に行いたいのが「神棚奉斎」です。空間を清浄にして神様が神棚にお鎮まりいただき、家族を見守っていただくようお祓いとご祈祷を行うものです。これは御神札を納める前に行いますが、次の二通りのやり方があります。

1.神主さんを自宅に呼んで執り行う

神主さんを自宅にお招きして、設置した神棚の前で執り行います。所要時間は20~30分程度。当日は家族全員が揃って参加しましょう。神棚の前にあらかじめ神社から指定された神様への御供物(お酒、尾頭付きの魚、野菜、果物、お米など)を用意し、神棚奉斎の祝詞をあげていただきます。費用は神社によって異なりますが、3万円前後が一般的です。

2.道具類を神社へ持ち込んで行う

新しくする宮形や、買い揃えた祭器具を神社へ持ち込んでお祓いしていただく方法です。神具店によっては、すでにお祓いを済ませたものを販売しているところもあります。購入時にお祓い済みかどうか確認しておくとよいでしょう。所要時間は同じく20~30分程度で費用は5,000円からが多いようです。連絡をせず、突然道具類を持ち込んでも神主さんが行事や来客等で対応できないことも……。あらかじめお電話でお伺いする日取りを決めてから出かけましょう。

最近では住まいの洋風化で本式の神棚を設置するお宅も減りつつあり、こうした神棚奉斎をすることも少なくなっているといいます。最初は簡易的な御神札立てからはじめてみて、「宮形や棚板を設置した本式の神棚をつくろう」と思ったときにこうした手順を踏んでもよいかもしれません。

神棚奉斎をお願いする神社は地域の氏神様になります。「自分の氏神様がわからない」ということがあれば地域の神社庁にお問い合わせを。また「個人的に崇敬している神社があるので、そこでお願いしたい」という場合には、その神社へ問い合わせてみるとよいでしょう。なかには遠方であっても、出張料や日程等の折り合いがつけば対応くださるケースもあります。

引っ越しのときにも祝詞をあげていただく

転居の際にも神主さんに来ていただいて、この家で平穏無事に暮らせるようお守りいただいたことを感謝し、引っ越しをすることを奉告する祝詞をあげていただくと丁寧です。

とはいえ、引っ越し前はなにかと忙しいもの。日程調整が難しいようであれば、家族で神棚に拝礼して転居する旨をお伝えして、引っ越すようにしましょう。

●ライター 大浦春堂

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