羊毛フェルト作家・Warm Heartsさんに聞きました!『初心者が羊毛フェルトで失敗してしまうのはなぜ?』
羊毛フェルトといえば、かわいい人形や小物をつくれる人気の手芸ですよね。でもキットを買っても、どうしても上手に期待通りのものができないことも。今回、ふわもこのウサギをモチーフに作品を作られている羊毛フェルト作家のWarm Hearts先生にインタビューし、かわいい作品の作り方や初心者が陥りがちな失敗についてうかがいました。
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やっぱりプロの作品は愛らしい
現在、西武渋谷店のサンイデーにて展示されているWarm Hearts先生の作品群。どれも、実物のうさぎ以上に「ふわふわで愛らしい」作品です。
――先生は、もともと手芸関連のお仕事をされていたんですか?
Warm Hearts:いえ。最初は、入院中の友達からお見舞いに羊毛フェルトのキットを買ってきて欲しいと伝えられ、その存在を知りました。お見舞いに通ううちに友人と一緒に作るようになりました。
――どうしてうさぎを選ばれたんですか?
Warm Hearts:うさぎをモチーフにしているのは、うさぎを触れたときに、元気をもらえたからです。それからうさぎをモチーフに作品を作っています。
――普通の羊毛フェルトというと、ぎっしり中が詰まっているものがおおいですが、先生の作品は「ふわもこ」で非常にかわいらしいです! フワっとした軽さや柔らかさが、他の他の羊毛フェルトの作家さんの作品とも大きく違いますね。こうしたセンスを磨く方法って何かあるんですか?
Warm Hearts:動物を常に見る様にしています。とくにうさぎの表情については、機会を作ってたくさん見るようにしています。
プロの作家に聞いた!どうやったらいい作品がつくれるの?
――羊毛フェルトを作ると、何度やっても期待通りのものになりません。失敗の連続なのですが、初心者が失敗する原因って何がありますか?
Warm Hearts:初心者がおちいる失敗原因はおおまかに分けて3つあります。
➀自分のスキルと選んだキットの難易度があっていない
➁フェルティングニードルがあっていない
➂見本をよく見ていない
――まず、自分のスキルにあった難易度のものを選ぶとはどういうことなんですか?
Warm Hearts:羊毛フェルトは羊毛をフェルティングニードルで刺し固めて形を作っていきます。三角や俵型など形を作る基本の作り方があり、これが出来ないと上手に作れません。
全身を作るタイプは、ひとかたまりで作るタイプ(だるまさんの様な形など)に比べて、さまざまな形(腕や足など)を作らなければいけないので初心者には向きません。
最初は、ひとかたまりで作るタイプを選んで作ると良いでしょう。このタイプに慣れたら、2つのかたまりで作るタイプ(雪だるまの様な形など)を作りましょう。それに慣れたら、全身のタイプに挑戦する。という様に段階を踏んで作るとスムーズにレベルアップできます。
――なるほど。次に、フェルティングニードルの選び方ですが、お店にはたくさんありますよね。どういうのがいいのでしょう?
Warm Hearts:羊毛を刺し固めて行く過程でもっと刺し固めたいのにフェルティングニードルが刺せなくなることがあります。これは使っているフェルティングニードルが太いのが原因です。フェルティングニードルを細い物に変えればもっと刺し固めていけます。
フェルティングニードルの太さはメーカーによって違い、また同じメーカーでも太さが違う物があります。キットにあったものだけでなく、自分の作り方にあったものなど、いろいろなフェルティングニードルを試してみてください。
――最後に、見本をよく見ないで失敗するというのはどの様なものなんでしょうか?
Warm Hearts:羊毛フェルトのレシピには、出来上がり図が載っています。基本的に、図の大きさや形に合わせて同じサイズになるまで刺しいきます。でも、これだけでは細かい所まで似せて作れません。
顔を似せて作るには目、鼻、口、耳は何処についているか良く観察していかなければいけません。(たとえば、耳は目からどのくらいはなれているか? 方向は斜め上か真上か? など)よく見て作ると似せて作れるようになります。
初心者におすすめのニードル・道具をご紹介
――キットを購入すると、色々と道具が入っていることが多いと思います。初心者用の道具を使っても、失敗しがちな初心者に、追加で購入しておいた方がいい道具などありますか?
Warm Hearts:初心者で購入しておいた方がいいのは「フェルティング用ニードルフォルダー」と「手芸用ボンド」です。
まず、「フェルティング用ニードルフォルダー」ですが、フェルティングニードルを何本もセットできる器具になります。これは購入しておいた方がいいでしょう。刺す範囲が広い時には、このニードルフォルダーを使うと作成時間の短縮につながります。上級者になれば、たくさん刺さるものなどを購入してもいいとおもいますが、ドールを作るのであれば、2本か3本セットできるものがおすすめです。
もう一つは、「手芸用ボンド」です。選び方としては、大容量で値段が安いものよりも、ノズルが細くて少しだけ出るものが良いです。また、速乾性があるボンドの方が、作業の中断が短くなるためオススメですよ。
最初は基本が知りたいという人はワークショップに
――今回学んだテクニックを参考にしつつぜひ挑戦してみたいと思います。どうしても最初の1個を作るのが心細いという人はどうしたらいいでしょうか?
Warm Hearts:そういった方には、ワークショップで習うという方法もあります。ワークショップで習う利点は、その場でわからないことがあれば聞けるのはもちろん、レシピのみかたから教えます。
どのくらいの固さで作るのかについては、実際に触ってみて確認して試していけるのもワークショップの利点です。フェルティングニードルで刺す時の力加減や、刺し方についてなど基本を知っておいた方が、羊毛フェルト作りのレベルアップにつながります。
出来上がりがきれいになるワザや、羊毛フェルトをする仲間が見つかり情報交換ができることもワークショップのいいポイントです。
さいごに
西武渋谷店サンイデーで月1回ワークショップを行なっています。型を使って作るうさぎのワークショップになりますので、未体験の人でもわかりやすく、ゆっくり時間をかけて作れそうです。道具も不要ですので、しっかりとした羊毛フェルトに挑戦したい人はオススメですよ!
【イベント情報】
●羊毛フェルトでつくるうさぎさん「うさぎ天使」
もうすぐクリスマス。サンタさんはプレゼントを用意するのに大忙し。うさぎ天使もサンタさんのお手伝い。星の杖を使い子どもたちの願いをきいています。
頭と胴体等の土台はあらかじめつくってありますので、初心者でも大丈夫です。見本のうさぎの色はグレーですが、グレ―系、茶系、白などから当日お選び頂けます。
●日時 2017年11月26日(日)午後2時〜6時30分
●講師 Warm Hearts
●場所 西武渋谷店A館7F
●参加費 4,320円(税込)
※店員8名
※小学校5年生未満は保護者の方も一緒にご参加ください。
●お問合せ:サンイデー渋谷 03-3462-3324<直通>
また、今回インタビューさせていただきました羊毛フェルト作家の《Warm Hearts》先生の情報については下記になります。こちらもぜひチェックしてみてください。
●ブログ: https://ameblo.jp/warmhearts444/
●ツイッター: https://twitter.com/WarmHearts_
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