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 建築の分野では、縁側は外と内をつなぐ中間領域という言い方がされています。これは室内的要素である雨風を防ぐことができ、隣家からの視線を和らげるなどの機能性と屋外的要素である太陽の日差しや庭の花の香りを楽しむことができるなど、多様な感覚を味わうことができるとても豊かな空間であることを差します。
 近年ではこのような縁側の意味を理解している設計者が少なくなり、高断熱、高気密住宅や量産タイプの住宅では、無駄なものとされどんどん削られています。住宅を「住むめの場所」と考えるか「生活を楽しむ家」と考えるかによって、それぞれの住宅の設計は変わってきます。
 昭和の時代は、家の中でも冬は寒く夏は暑い家が一般的でした。現在の家づくりではそのような欠点も補えるだけの技術は十分進歩していますので、もう少し「生活を楽しむ家」づくりを楽しんでもよいのではないでしょうか?

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