【LIMIA歳時記】10月は「神無月」。秋が次第に深まっていきます
10月は陰暦で「神無月」。由来として、「全国の神様がみな、出雲大社に行って1年のことを話し合うためいなくなる月」という説が有名ですが、これは中世以降の後付けの俗説だとか。だんだん空が高く澄んでくる頃ですね。「LIMIA歳時記」では、季語と、それにまつわるストーリーを月に1回ご紹介しています。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 16541
- 10
- 0
-
いいね
-
クリップ
甘い「葡萄」を頬張って
小さくまるくて紫色や緑でいい香り。口に含んで噛むとやわらかく弾けて甘ずっぱい味がひろがる……。そう、いまの季節、とてもおいしい「葡萄」は秋の季語なのです。
葡萄は、もともとアジアの西部からヨーロッパ南部にかけての一帯が原産地。中国では、唐代(とうだい)の漢詩に「葡萄ノ美酒 夜光ノ杯(ぶどうのびしゅ やこうのさかずき)」とうたわれているように、古くから葡萄酒として飲まれていたようです。
葡萄は中国から日本にもたらされました。その後、自生していたツルが鎌倉時代に発見され、栽培が始められたといわれています。それが、今よく知られている、山梨県の名産である《甲州》という品種なのですね。
葡萄はそのまま食べてももちろんおいしいのですが、私にとって葡萄といえばワイン。日本へはポルトガルからの南蛮船によって持ち込まれました。織田信長や豊臣秀吉も飲んだのだそうですよ。
日本でワイン作りが始まったのは明治時代からですが、ワインを作ることをいう「葡萄酒醸す」という言葉も秋の季語となっています。
「葡萄」だけでなく、「桃の実」「柿」「林檎」「無花果」「柚子」「檸檬」「栗」など、秋の季語にはおいしそうな果実がいっぱい。秋の味覚を味わいながら、「これも季語なのね」と思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
【今月の一句】
好き嫌い好き嫌い好き葡萄食ぶ 杉田菜穂
●文 如月サラ(きさらぎさら)
エディター、俳人。(株)マガジンハウスで『anan』『Hanako』などの編集者を経て独立。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程にて女性のエンパワーメントについて研究中。
●イラスト アネタイヨシコ
▼「LIMIA歳時記」ほかの記事も読む♪▼
- 16541
- 10
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
ティーカップの選び方を紹介!人気のブランドやおすすめギフトを紹介LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
【2021】お歳暮の人気ハムギフト8選!トレンドやレシピも紹介LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
秋を彩る紅葉で和の心を堪能!もみじの育て方LIMIA インテリア部
-
月桂樹(ローリエ)は生垣や庭木におすすめ!意味や育て方、害虫の対処法を解説LIMIA インテリア部
-
万年青(おもと)の上手な育て方LIMIA インテリア部
-
秋の季節の飾り付け「室礼(しつらい)」を勉強してみようLIMIA インテリア部
-
クリスマスの起源が気になる!日本と外国の違いはあるの?LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
【紅の実が印象的】南天の育て方を解説!種類や実つきをよくする方法LIMIA インテリア部
-
雛人形の正しい飾り方と並べ方|関東と関西での初節句・お祝い金の違いLIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
【観葉植物】多彩なフィカス(イチジク属)に注目!種類と育て方を紹介LIMIA インテリア部
-
南国ムード満点の観葉植物ソテツの育て方♪家をパラダイスにしよう!LIMIA インテリア部