
フランス最北の都市リル、一日あったらどこへ行く?
<TOP画像:リルの旧証券取引所 ©Kanmuri Yuki>
フランス最北の都市Lille。実際の発音はむしろ「リル」なのですが、なぜか日本では「リール」と表記されることが多いようです。古くはフランドル伯の領地であったこのあたりは、歴史の中で国境が何度も塗り替えられた場所。
今は隣国となったベルギーやそのまた更に北のオランダとも、深いかかわりをもった土地でもあり、文化的にも近いものを持っています
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<TOP画像:リルの旧証券取引所 ©Kanmuri Yuki>
フランス最北の都市Lille。実際の発音はむしろ「リル」なのですが、なぜか日本では「リール」と表記されることが多いようです。古くはフランドル伯の領地であったこのあたりは、歴史の中で国境が何度も塗り替えられた場所。
今は隣国となったベルギーやそのまた更に北のオランダとも、深いかかわりをもった土地でもあり、文化的にも近いものを持っています。そのため、パリから高速列車に乗れば1時間という近さでありながら、どこかフランスではないような異国情緒が漂う町でもあります。
今日は私がフランスで一番長く住んでいるリル(リール)の基本観光をご紹介します。
目次
パリ市内からもパリ空港からも1時間!
駅から徒歩で回れる主要観光名所
一日観光モデルコース例
パリ市内からもパリ空港からも1時間!
パリからリル(リール)へは、TGV(テージェーヴェー)と呼ばれる高速列車で約1時間。すべてパリの北駅から出ています。また、パリ北方ロワシーにあるシャルル・ド・ゴール空港からもTGVが出ていて、1時間弱でリルに着けます。
<フランドル駅 ©Kanmuri Yuki>
リル(リール)にある鉄道駅は2つ。1つはリル・フランドル駅(Lille-Flandres)もう1つはリル・ヨーロッパ駅(Lille-Europe)。観光名所により近いのは前者のリル・フランドル駅ですが、両駅間は歩いて7分の近さ。メトロやトラムも1駅でつないでいます。
駅から徒歩で回れる主要観光名所
周囲の自治体と合わせて形作られるメトロポルの人口は118万人以上ですが、リル(リール)市だけを見れば、人口は24万人弱。表面積も約35㎢と、意外に小さな町です。しかも、外せない観光名所は町の中心と旧市街にかたまっているので、徒歩だけで十分回ることができます。
<リル観光局による中心街の地図一部スクリーンショット>
欧州の町歩きで特に注意したいのは、足に優しい靴を選ぶこと!旧市街の石畳は情緒がありますが、足から疲労が広がりやすいので、分厚い靴底の履きなれた靴を選びましょう。
一日観光モデルコース例
(1) フランドル駅→グラン・プラス
上掲の観光局の地図で言えば、中心から少し右側に電車の絵とGare Lille Flandresと書いているところがリル・フランドル駅。そこからまっすぐ少し右上に伸びた地図の端っこにGare Lille Europeと書いてあるのがリル・ヨーロッパ駅です。
<フランドル駅前にあるロミー像©Kanmuri Yuki>
フランドル駅に着いたら、乗ってきた電車の進行方向に駅舎を出ます。目の前にまっすぐ伸びる道がフェデルブ(Faidherbe)通りです。左右の歩行者用スペースがとても広い道です。駅前に立つ黄色い大きな女性ロミーの上半身像が目印になるでしょう。
<オペラ座と商工会議所©Kanmuri Yuki>
フェデルブ通りをまっすぐ進んだ突き当りにあるテアトル広場、右手に見えるのが、手前からオペラ座、そして高い塔を持つ商工会議所です。
<旧証券取引所中庭 ©Kanmuri Yuki>
左手には17世紀の華やかな建築物、旧証券取引所が目を引きます。私見ながら、ここは必見のスポット!中庭にあたる部分には、古本屋が所狭しと並び、出入り自由となっています。
<グラン・プラス©Kanmuri Yuki>
旧証券取引所の更に左手には、グラン・プラスがあります。季節ごとにさまざまな催しが開かれるグラン・プラスは、普段から人通りが途絶えることがなく町の中心的存在です。
観光局公式サイト:地図やパンフレットがダウンロードできる場所(英語)
(2) バスツアーオプション
<観光局が入っているリウール宮殿©Kanmuri Yuki>
グランプラスに隣接するリウール広場には、かつてのリウール宮殿の一部が残っていて、その一階には、観光局が入っています。紙の地図や、イベント情報が欲しい方はぜひお立ち寄りください。
また観光局は月曜日以外、リル市内の主だった観光名所を巡るバスツアーを企画しています。こちらは、日本語のオーディオガイドも付いていて、1時間15分で16ユーロとなっています。
出発時間は10時半、12時、14時半、16時の4種類。ネット予約が可能で、空きがあれば当日観光局で申し込むこともできます。
公式サイト:シティ・ツアー予約
(3) グラン・プラス→旧市街
<旧市街の一角©Kanmuri Yuki>
さて、グラン・プラスでひと休みしたら、次は旧市街の散策へと繰り出しましょう。上掲の中心街の地図上で黄色く塗られているのが、ヴュー・リルと呼ばれる旧市街です。
ブティックや喫茶店、専門店が並び、そぞろ歩くだけでも楽しい界隈です。私見ですが、そのうち外せない観光スポットの筆頭は、オスピス・コンテス博物館と大聖堂です。
(A)オスピス・コンテス博物館
<オスピス・コンテス博物館中庭©Kanmuri Yuki>
オスピス・コンテス博物館の建物は1237年にフランドル伯爵夫人ジャンヌが設立した施療院がもとになっていますが、その後複数の火災に遭っており、今残る建造物は、15世紀と17世紀以降のものです。
オスピス・コンテス博物館
住所:32, rue de la Monnaie, Lille
開館時間:水~日曜 10:00~18:00、月曜14:00~18:00
休館日:月曜朝、火曜日、主な祝日(1/1、5/1、11/1、12/25)
入館料:4ユーロ、特別有り6ユーロ、12~29歳 3ユーロあるいは4ユーロ、12歳未満無料
公式サイト:オスピス・コンテス博物館
(B)ノートル・ダム・ド・ラ・トレイユ大聖堂
18世紀半ばに建築プロジェクトがスタートした大聖堂。完成したのは1999年と約150年かかりました。基本はゴシック様式で建てられていますが、外から見てもわかるようにファサードは現代風のスタイルとなっています。
見学は常時無料です。但し、ミサや宗教行事が行われているときは遠慮しましょう。
ノートル・ダム・ド・ラ・トレイユ大聖堂
住所:Pl. Gilleson, 59800 Lille, フランス
・見学可能時間帯
3~5月、9~12月:火曜~土曜 10:30~18:15、日・月曜14:00~18:15
1~2月:月~日曜 14:00~18:15
7~8月:月~日曜 11:00~19:00(日曜 昼のミサ時は見学不可)
閉館日:1/1、復活祭後の月曜(2025.4/21)、5/1、5/8、聖霊降臨祭の月曜(2025.6/9)、7/14、11/11)
(C)モネ通りとオニオン広場
オスピス・コンテス博物館があるモネ通りは、旧市街の中でも17~18世紀のファサードを保つ建物が多い美しい通りです。この通りも必見ですが、私が個人的に一番好きなのは、モネ通りから伸びる小さなぺテリンク通りと、その先にある小さなオニオン広場です。
オスピス・コンテス博物館と大聖堂の間にあるので、散策の折には、ぜひ通ってみてください。郷土料理が味わえるレストランもこのあたりに多くあります。
(D)シャルル・ド=ゴール生家
必見とまではいきませんが、歴史好きな方には興味深い場所なのが、故シャルル・ド=ゴール大統領の生家です。ここは、シャルル・ド=ゴール大統領の祖母が居住した家で、旧市街の北方に博物館として残っています。
シャルル・ド=ゴール生家
住所:9 rue Princesse, Lille
開館時間:10:00~18:00
休館日:火曜、1/1、5/1、12/25、リルのブラッドリー週末(多くの場合9月の第一週末)
入館料:大人8ユーロ、大学生6ユーロ、18歳未満無料 注:10人以上の見学は要予約
公式サイト:シャルル・ド=ゴール生家
ちなみに、ここまでの内容で、おそらく半日~1日の観光コースです。博物館をしっかり見学したり、ゆっくり昼食をとり、お茶もして、ショッピングも楽しむならば、一日では足りないかもしれません。
私も先日このコース(バス・ツアーとシャルル・ド=ゴール生家以外)を案内したばかりですが、やはり午前中から夕方までかかりました。
(4) 旧市街以外のスポット:リル美術館
<リル美術館©Kanmuri Yuk>i
旧市街を離れた場所にも観光名所はいくつかありますが、そのうち一番のおすすめはリル美術館です。レピュブリック広場を真ん中に県庁と対峙して建つ美しい建物です。
レピュブリック広場は、駅から地下鉄で2駅ですが、徒歩でも15分の距離。歩行者専用の商店街を抜けることもあり、私はいつも駅から歩いています。
古代及び中世美術、19世紀の彫刻、陶磁器、メダルなどのほか、15~20世紀の絵画コレクションも充実していて、丁寧に見ていると、数時間はあっと過ぎてしまいます。
リル美術館
住所:Place de la République, Lille
開館時間:月曜 14:00~18:00、水~日曜 10:00~18:00
休館日:火曜、1/1、5/1、11/1、12/25
入館料:常設展 7ユーロ、16:30~4ユーロ(特別展は別料金)
公式サイト:リル美術館
(冠ゆき)
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