究極のインテリア!?「金箔」ってどういうもの?最先端の技術で伝統と現代をつなぐ企業〔箔一〕
日本が誇る伝統装飾の「金箔」。今、日本だけでなく世界に注目されている金箔内装、外装を手掛けている企業が石川県金沢市にあります。その名は〔箔一〕。一体どのような金箔の装飾を作り出しているのでしょうか? 業界に一石を投じる革新的な企業、〔箔一〕の魅力に迫るべく、色々伺いました。
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身近なところで感じるようになった金箔
使いやすさの中に美しい金箔がちりばめられたこんな洗面台、毎日使うたびに癒さるのではないでしょうか。この洗面台には〔箔一〕の金箔が使用されています。伝統工芸と現代的なデザインが融合した見事なインテリアです。
洗面台は珍しい例ですが、日常の様々な場所で金箔を目にするようになりました。ワインやスイーツを彩る食用金箔、日ごろ使うあぶらとり紙などの化粧品、または美術品として、金箔が私たちの生活を彩っています。こういった現代の金箔の活躍は、〔箔一〕なしでは語ることができないんです。
伝統と現代をつないだ〔箔一〕の金箔
1970年代後半、工芸品の材料の1つでしかなかった金箔は、とても認知度が低く、販売も業者に対してのみだったそうです。そんな中〔箔一〕は、金箔を世に広めたい、日常品として使ってもらいたいという思いから、「金沢箔工芸品」を生み出します。当時、箔屋が工芸品を作ることは他にはなく、日本全国に広まっていきました。
1/10,000mm単位の技術を必要とする「金箔」
金箔は、作り出すのに高い技術と経験を必要とする装飾品です。金を叩いて薄く延ばし、「箔」状態にすることで、希少価値の高い金をより広い面積で貼れるようにしています。厚さは、一般的な物で0.0001ミリメートル! 紙の800分の1の薄さです。驚くべき技術力で作られているんですね。
これだけ薄くするには、熟練の職人技や特別な道具が必要なのはもちろん、気候まで影響するそう。国内の金箔の99%が石川県金沢市で製造されているのには、金沢の気候が関わっていたんです。
最先端のデザインと金箔の美しさ、魅力をプラスした製品たち
ここからは〔箔一〕が制作する金箔と、現代のインテリアがコラボレーションした美しい製品を見ていきましょう。
まずは〔ベスト家具〕が製作の《マジックボール》。空気清浄システムとしてもともと存在感のあるインテリアですが、金箔の持つ華やかさと奥行きのある美しさが加わって、ひときわ目を引く製品に生まれ変わっています。
伝統的な素材や最先端の技術を利用し、作り出されている最高級のキッチン、〔トーヨーキッチン&リビング〕の《INO Premium》。あえて金箔のしわ感や艶を落とした上品な色を用いることにより、華やかなだけではない奥深い美が追究されています。
屏風を壁にかけて楽しむ
〔箔一〕では、日本古来の美術品「屏風」も、現代生活にとけ込むような工夫をこらしています。
屏風の伝統的な工法や美しさはそのままに、現代の部屋でも楽しめるように、壁掛けタイプの屏風を提案しました。これらの屏風は海外からも購入される方がいらっしゃるようです。
たくさんの人にやすらぎを届ける、建築装飾
多くの建築装飾を手掛けてきた〔箔一〕は、独自の技術力やデザイン力が向上しました。サイン・看板という建築物の一部分の装飾から、壁面から天井のような大空間まで様々な形の表現を可能にしています。手掛けた建築物は「ホテル」「旅館」「レストラン」「新幹線」などあらゆる分野にわたっています。
2011年5月にリニューアルした大阪駅。新たな街となった大阪駅のシンボルとして大きな時計塔が製作されました。開放的な空間に輝きを放つ時計塔は大阪駅のシンボルマークとなっています。
建築装飾は乗り物にも利用されています。福岡を走るJR九州新幹線《つばめ800系》の車内に、鮮やかな金箔が高級感を加えています。《つばめ800系》は、日本の伝統技術と最新の技術の結集をコンセプトに開発された新幹線です。
伝統と私たちの暮らしをつないでくれる金箔
〔箔一〕には、今回は紹介しきれなかった魅力的製品がたくさんあります。時に華やかに、時に慎ましく、日常に花を添えてくれる究極のインテリア、金箔。みなさんの生活に溶け込んでくる日も、遠くないのかも知れませんね。
【企業情報】
●株式会社箔一
●住所 石川県金沢市森戸2-1-1
●電話 076-240-0891
●営業時間 9:00〜18:00 ※土日祝は除く
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