人気のシリコン塗料を屋根塗装に使った場合のメリットとデメリットをご紹介！

シリコン塗料の種類や特徴について教えて！

シリコン塗料とは、主成分の合成樹脂がシリコン系樹脂でできた塗料のことです。少し前まで主流だったアクリル塗料やウレタン塗料よりも優れた塗料で、耐用年数は10～13年ほどです。値段も高くないので、費用対効果の高さから屋根塗装に使う塗料の中では最も普及しています。

シリコン塗料には「水性（水性1液型）」「油性（溶剤1液型）」「油性（溶剤2液型）」の3種類があり、それぞれ用途によって使い分けられています。塗料を屋根に塗る前には液体で溶かすか薄めなくてはなりませんが、水を使うのが水性塗料。油性塗料は、シンナーなどを使って溶かすものです。以下に、シリコン塗料の種類別に特徴をまとめました。

【水性（水性1液型）】
・汚染物質の影響を受けにくい
・光沢が出やすい
・かびにくい
・VOC（揮発性有害化合物）の含有量が少なく、環境にやさしい
・耐久性が高い

水性のシリコン塗料の中でも、「水性シリコンセラUV」がよく使われています。ほかにもメーカーごとに数種類の水性シリコン塗料があるので、屋根の状態や好みの仕上がりに合わせた塗料を探してみると良いでしょう。

【油性（溶剤1液型）（溶剤2液型）】
・耐久性が高い
・光沢感が強い
・雨水に強い
・塗料がしっかりと密着する
・アルミ建材やステンレス製品に塗ることができる

塗料にも耐久性の違いや使用範囲の広さによって、グレードがあります。塗料のグレードを表すのが1液型と2液型で、2液型の方がややコストは上がりますが、性能も高くなります。

シリコン塗料を使うメリットとは？

コストがかからず耐久性も良いといわれるシリコン塗料ですが、具体的にどのようなメリットがあるかをご紹介します。

【コスパが良い】
シリコン塗料の耐久年数は10～13年ほど、長いものだと15年ほどともいわれます。耐久年数の長さの割に価格が安いので費用対効果が良く、特に希望がないときはシリコン塗料をすすめる塗装業者が大半です。

【アクリルやウレタン塗料と比較すると、耐久性が良い】
シリコン塗料の耐久年数は、アクリルやウレタン塗料の約1.5倍です。単価は2つと比べると高いものの、耐久年数の長さを考えるとシリコン塗料の方がお得です。紫外線に強いのも、耐久年数が良い理由の1つです。

【塗膜が汚れにくい】
塗膜が硬くて撥水性もあるので、ものをきれいに弾きます。低電圧性のため、雨や泥、ほこりなども付きにくく、塗膜の状態を長時間、きれいに保つことができます。

【耐熱性が高い】
塗膜は、約600度の高熱にも耐えられるので、暑い地域でも問題なく使えます。

【ツヤがきれいに出る】
水性、油性ともに光沢保持率が高く、ツヤのある仕上がりとなります。

【塗料の種類が多い】
先に述べたとおり、シリコン塗料は種類が豊富です。よく使われているのは水性1液型ですが、油性2液型も高い効果が期待できると注目されています。

ほかにも、塗る場所に合わせて塗料を使い分ける、環境に合わせた塗装ができるなどのメリットもあります。シリコン塗料は、屋根の外観を長持ちさせるには非常に優秀な塗料だといえます。

優秀といわれるシリコン塗料にもデメリットはある

良いことづくしのように思えるシリコン塗料にも、デメリットはあります。

【扱いにくい】
粘度が低いため顔料が沈みにくく、こまめにかき混ぜながら使わないといけません。付着性も良くないので、DIYには不向きです。

【重ね塗りには向いていない】
表面が硬く撥水性が良いので汚れにくいものの、付着力がないので塗り替えるには塗料が密着しにくいです。シーラーやフィラーを塗布することで解決できますが、技術が必要なので信頼できる業者に依頼するのがベストです。

【アクリルやウレタン塗料よりも価格が高い】
DIYで使うにはやや価格が高めなので、アクリルやウレタン塗料に比べると手が出しづらいかもしれません。ただし、性能は良いので、コスパを重視するならシリコン塗料を選ぶのがおすすめです。

【ひび割れしやすい】
塗布直後は柔軟性があるものの、10年ほど経過すると塗膜が硬くなり、地震が
起きた際にはひび割れする可能性があります。

シリコン塗料も価格が安いものだと性能が低いものもあるので、注意が必要です。選ぶ際にシリコン含有率の高さを確認すると良いでしょう。含有率が高い方が、よりシリコン塗料の良さを高めてくれます。

まとめ

シリコン塗料の特徴と、メリット、デメリットについて紹介しました。いくつか短所があるものの、カバーできるほどの長所があるのがシリコン塗料です。価格と性能のバランスの良さは、ほかの塗料と比べても理想的であるといえます。きれいな屋根の外観を保つために、シリコン塗料の利用をぜひ検討してみてください。