
少子高齢化とアパート投資
急激に進む少子高齢化は経済や社会のあらゆる面に対して大きな影響を与えます。労働力の不足や年金財源の不安など、あまりいい話はなく、アパート投資にとっても少子高齢化による人口減が大きな問題と考えられています。
日本の人口は2008年をピークに減少し続けており、2030年には1億2000万人を割り込むものとみられています。アパートにとっては入居者の減少を意味するため、アパート投資の未来は暗いと予想する人もいますが、本当にそうなのでしょうか?
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・キャラクター紹介
タテ吉:5年前にサラリーマンをリタイヤして、今はアパート5棟を保有するオーナー。アパート投資で年収2000万円を実現している。
マガ男:日々仕事に追われる若手サラリーマン。最近、アパート投資に関心を持ち始めたばかり。
進む少子高齢化で変わる国内社会
マガ男:最近、ニュースなどを見ていると「少子高齢化」の問題がよくとりあげられていますよね。アパート投資にも影響すると思うのですが、大丈夫でしょうか?
タテ吉:少子高齢化でまず問題になるのは人口が減っていくことだと思う。日本の人口は2008年に1億2808万人でピークを迎え、その後減少に転じている。しかもこの傾向は今後長く続くとみられていて、総務省の予想では2025年には1億2066万人、2030人には1億1662万人と着実に減少するということだ。
マガ男:ということは、国内ではアパートの需要がすでにどんどん減っているんですね?
タテ吉:ところがそう単純でもないんだ。むしろ今後しばらくは需要が増えるとみられている。
増える世帯数、減る1世帯あたりの人員
マガ男:人口が減るのにアパートの需要が増えるというのはどういうことですか?
タテ吉:もし住まいが1人あたり1戸必要なら、需要は減っていくだろう。でも住まいは1世帯あたり1戸という単位で必要だよね。だから需要を考える上では、人口ではなく世帯数に注目するべきなんだ。
マガ男:でも人口が減るのなら、世帯数も減るのでは?
タテ吉:ところがそうでもないんだ。人口がピークアウトした後も世帯数は増加傾向が続いているんだよ。総務省の統計でも、2008年には4796万世帯だったのが、2015年には5340万世帯に増加している。
マガ男:え? 人口が減っているのに世帯数は1割も増えたんですか! いったい、どうして?
タテ吉:1世帯あたりの人口が減っているせいだよ。この傾向は長く続いていて、1970年には3.45人だったのが、2008年には2.63人、2015年になると2.38人にまで減少している。つまりその分、世帯数が増えているんだ。
マガ男:なるほど、核家族化が進む中で、家族の人数が減ってきたというわけですね。最近では非婚率や離婚率の上昇が問題になっていますから、これからも世帯人員が減少して、世帯数が増加すると考えてよさそうですね。
高齢化で増える独居老人
タテ吉:高齢化が進む中、離婚や死別により、いわゆる独居老人が増えていることにも着目すべきだと思う。
マガ男:アパート投資にとっては新たなターゲット層と考えられそうですね。
タテ吉:その通り。少子化により今までワンルームの主な顧客だった若年層は減少するので、今後は大きな需要が発生するターゲット層だ。
マガ男:やはり若年層とは違った配慮が必要になりますよね? バリアフリー物件などの人気が高まりそうですが、孤独死などの不安もあります。
タテ吉:孤独死については見守りサービスなどを利用することで予防できるよ。また孤独死による物件被害に特化した保険などもあるので、今後は利用するオーナーが増えるかもしれないね。
将来の需要には地域差が大きい
マガ男:少子高齢化の問題について、他にも考えておくべきことはありますか?
タテ吉:少子高齢化は国内社会全体が直面する問題だけど、アパート投資はエリアの需給が重要なので、エリアごとにどんな状況になると思われるのかを予測することが大切だ。
マガ男:なるほど。たしかにほとんどの府県で人口が減る中、東京都は増えているんですよね。
タテ吉:他にも愛知県、沖縄県、埼玉県、千葉県、神奈川県、福岡県の6県は増加していている。その多くが大都市圏であり、他府県からの流入が人口増を支えているんだ。
マガ男:住みやすさや仕事の有無によって、地域の事情はずいぶん変わるようですから、投資を検討しているエリアが10年、20年後に住みやすく、仕事の多いエリアかどうかを見極めることが大切ですね。
マガ男:少子高齢化による人口減はリスク要因の一つですが、世帯数が明確な減少傾向に入るまでは、アパート投資において需要に危機をもたらすと言えるほど厳しいリスクはもたらさないと考えてよさそうですね。
タテ吉:むしろ若年層もしくは独居老人の増加やエリアの人口・世帯動態など、地域ごとの将来性を読み解くことが、アパート投資の成否には大きく関わると言えるだろうね。
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