いらなくなった家電の処分方法は?リサイクルの方法は?料金・手順も解説します。

引っ越しや部屋の模様替えによって、家電の買い替えを考えている方はいらっしゃいませんか?その際に、新しい家電のサイズや配送とともに気をつけなくてはならないのが、いらなくなった家電の処分方法。特に、まだ使えるものである場合は上手にリサイクルしたいところです。今回は、いらなくなった家電の処分方法について詳しくご紹介します。

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■購入店やメーカーに引き取ってもらう場合

まず家電を処分する際に知っておかなくてはならないのが「特定家庭用機器再商品化法」という法律です。「リサイクル法」とも呼ばれていて、廃棄される家電製品の適切な処理と資源の有効活用を目的としています。

対象となるのは、エアコン、テレビ(ブラウン管式、液晶・プラズマ式)、洗濯機、衣料乾燥機の4品目。これらは「特定家庭用機器」に指定されています。

さらに「小型家電リサイクル法」も定められ、パソコンや携帯電話、ステレオや電子レンジなども対象になりました。

この法律によって、消費者には適正にリサイクルできるよう家電小売店に不要な家電を引き渡すこと、リサイクルの際に必要な収集・運搬料金の支払いに応じる義務があります。

一方、小売業者には、自らが過去に販売した廃棄物を引き取り製造業者等へ引き渡す義務と、消費者が買い換えの際に同種の廃棄物の引き取りを求めたら引き取る義務があります。

そして製造業者は自らが製造した廃棄物を引き取り、家電リサイクル法に基づいて定められた基準に則ってリサイクルする義務があります。

それでは、実際に家電小売店やメーカーに引き取ってもらう場合の手順について見てみましょう。回収の際は、電話かWEBであらかじめ引き取りをお願いするお店に連絡を入れておく必要があります。

この時に伝えておかなくてはならないのが、廃棄物の品目メーカーと回収日時です。

回収可能なメーカーの一覧は各社のホームページに記載されているので、自分の持っている家電が引き取ってもらえるかどうか、確認しておくと良いでしょう。


また、回収を依頼する際に注意しておきたいポイントについて、以下でご紹介します。

■新しく購入した家電との引き換えしか行っていない場合がある

業者によっては、新たな特定家庭用機器を購入した場合のみ、旧機種の回収を請け負う仕組みになっているところがあります。

この場合は、新たに購入した家電を配達してもらった際に、引き換えに旧機種を回収してもらう流れになります。

冷蔵庫を購入した際に依頼できるのは旧機種の冷蔵庫の回収のみとなり、冷蔵庫と引き換えにテレビを回収してもらうことはできません。

■リサイクル費用をあらかじめ確認しておこう

回収の際には、リサイクル費用を払わなくてはなりません。支払いが必要なのは、リサイクル料と収集運搬費、訪問回収費です。


【リサイクル料】

品目やメーカーによって異なり、例えば同じテレビでも16型以上は2,900円ほど、15型以下は1,800円ほどというようにサイズによっても変わります。

この料金を確認するためにも、前述の通り廃棄物の品目とメーカーを一覧で確認しておくことが大切です。


【収集運搬費】

540円か1,080円のいずかになっていて、回収してもらう廃棄物のサイズによって異なります。


【訪問回収費】

引き取るお店によって金額設定が異なるので、依頼の際に確認しておきましょう。1,600〜2,900円程度が相場となっていて、台数が増えるほどに訪問回収費は増えていきます。

一方、新機種と交換で回収してもらう場合は、廃棄する家電の回収費用はかかりません。


また、場合によっては事前にリサイクル券の購入が必要になることもあります。

購入をする際は、郵便局に設置されているリサイクル券に必要事項を記入の上、郵便局窓口あるいはATMから料金を振り込んでおきましょう。

■リサイクル券は保管しておこう

回収当日になったら、上記の費用と引き換えにリサイクル券の控えをもらいます。

リサイクル券の控えは、定められた方法でリサイクルをしたという証になると同時に、記されている管理表番号から、回収された家電のリサイクル状況を確認することもできます。

家電小売店には3年の保管義務がありますが、回収してもらった人も保管しておくと安心でしょう。

■回収してもらう家電は自分で玄関前に移動しておこう

回収してもらう家電は、事前に玄関などに移動させておかなくてはなりません。家電回収は、基本的には家の前にある家電を持っていくことしかしていないためです。

もし自分で玄関先まで運べない場合は、あらかじめ伝えておきましょう。エアコンのように自分では取り外しできないものについても、現地で別途工事料金が求められることがあります。

■不要品回収業者に頼む場合

次に、不用品回収業者に頼む場合を見てみましょう。

「家電を回収します」といった内容をスピーカーで流しながら回っているトラックや、「無料回収」のチラシをもらったことがある方は多いのではないでしょうか。これらが不用品回収業者になります。

依頼をする際は、電話やメールで問い合わせをした上で見積もりを作成してもらいます。この時に、できるだけ具体的にサイズや容量について伝えておくと、より正確な見積もりをもらうことができます。

また、訪問見積もりを行っている業者もあるので、問い合わせの際に見積もりの方法について聞いておくと良いでしょう。

それから、回収日時を決めましょう。深夜や早朝でも対応してくれるところがありますが、割増料金が必要になる場合もあるので注意が必要です。

回収当日には、実際の不用品の増減によって料金に変更が生じます。どのくらい差額が発生したかも確認しておくと良いでしょう。クレジットカードでの支払いができるところもあるので、控えをとっておくと金額の確認ができて安心です。

上記が不用品回収業者に依頼する場合の流れですが、この時に気をつけなくてはならないのが、信頼できる業者であるかどうかという点です。無料回収をうたっておきながら費用を請求する業者などもあるので、トラブルを避けるためにも業者選びは慎重に行いましょう。

以下では、業者選びのポイントをご紹介します。

■許認可を取得しているか

廃家電を一般家庭から回収する場合には「一般廃棄物処理業」の許可が必要となります。持っていない場合は無許可での営業となるので、依頼するのはやめましょう。

家電リサイクル法において、回収した家電はフロンガスを回収した後に解体して素材ごとに仕分けられ、使える部分を再生利用しています。

ところが、無許可の業者の場合はそのまま海外に横流しをしたり、山の中に不法投棄したりしていることもあるのです。

■住所が実在する会社か

もし許認可を得ている会社であったとしても、活動範囲が市や県を超える場合は自治体の許認可も必要になります。

各自治体のホームページでは、行政処分を受けた業者を確認することができるので、どこの不用品回収業者がどのような処分を受けているのか、確認しておきましょう。


■プライバシーマークを取得している会社か

個人情報が特定されるような不用品がある場合は、特に業者選びには気をつけたいところです。そのため、プライバシーマークを取得しているかどうかは重要なポイント。依頼の際には確認しましょう。

この他、業者には、適正に処理することを説明するための「産業廃棄物管理票」を発行する義務があります。

これがしっかり発行できる会社であるかどうかも判断材料になるでしょう。

■リサイクルショップで売る場合

上記でご紹介した方法が、廃棄物を解体して別の物を作る「リサイクル」であるのに対し、そのままの状態で再利用することを「リユース」と言います。

廃棄したい家電の状態が良く、まだ使用できそうであれば、リサイクルショップに売ってリユースをするのがおすすめです。

リサイクルの場合は費用を支払わなくてはなりませんが、リサイクルショップに売る場合は、逆に査定金額を受け取ることができる点も大きなメリットです。

買取方法は主に、店頭買取、宅配買取、出張買取の3つです。以下でそれぞれの流れを見てみましょう。

■店頭買取

直接店頭へ持ち込み、査定してもらう方法。10〜15分程度で査定が完了し、査定金額に合意したらその場で現金を受け取る流れになります。


■宅配買取

ネットで申し込んだ上で、売りたいものを梱包して発送し査定してもらう方法です。梱包用のダンボールがない場合は業者に届けてもらうことができ、送料も無料で送ることができます。

査定は7〜10日で完了し、査定金額に合意したら指定した口座に振り込んでもらう流れになります。


■出張買取

こちらは、近隣のリサイクルショップに電話をして出張買取に来てもらう日時を決めます。当日スタッフに来てもらい、その場で査定。査定金額に合意がしたらその場で現金を受け取ることになります。

また、どの方法においても買い取ってもらう際には本人確認証が必要となり、荷物を出荷する現住所、生年月日、氏名のすべてが確認できる運転免許証や保険証などが求められます。

外国人の場合は外国人登録証明証なども必要になります。

これらの本人確認証は、店頭買取や出張買取の場合はその場で提示し、宅配買取の場合はコピーしたものを品物と一緒にダンボールに入れて配送することになります。

買い取ってもらう際には、きれいに掃除をしておいたり、付属品は揃えておいたりするなどの配慮をしておくと買取金額が高くなります。

次に使う人のことも考えて極力整えた状態にしておきましょう。

■自治体に回収してもらう場合

家電小売店やリサイクルショップの他に、粗大ゴミとして自治体に回収してもらう方法もあります。自治体で回収してもらえるのは、特定家庭用機器の4品目以外のもので、一辺の長さが約30㎝以上のものが対象となっています。

小型家電リサイクル法の対象製品については回収してもらえるものもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

まずは自治体のホームページか電話で、回収してもらえる品目であるか否かを確認しましょう。回収できるものであることがわかったら、処分する品目、サイズなどを伝えると、回収日と費用、収集場所についての指示がもらえます。

次に、回収日までにコンビニや金融機関で指定された費用を納め、収集シールをもらいましょう。ごみ処理の手数料は200〜1,500円ほどなので、家電小売店などに依頼するよりも比較的費用は抑えることができるでしょう。

また、この時にもらう収集シールには担当地域が印字されているため、不用品を出す地域と同じ地域で購入しなくてはならないので注意しましょう。回収日当日になったら、廃棄物に収集シールを貼り、指定場所へ置いておけば引き取ってもらえます。

一般的に朝の8時が回収時間になっているので、早めに出しておくと安心です。

■自分で指定取引場所に持ち込む場合

上記の方法の他、自分で指定場所に持ち込む方法もあります。

事前に処分する家電のメーカー名と、テレビの場合は画面サイズ、冷蔵庫や冷凍庫の場合は容量などを確認しておきましょう。

次に、郵便局でリサイクル券を受け取り、リサイクル料を窓口あるいはATMから振込みます。この時に、窓口では130円、ATMでは80円の振込手数料が求められます。

窓口で振込んだ場合は振込払込受付証明書に日付印を押印してもらい、ATMから振込んだ場合は利用明細の写しを振込払込受付証明書として使用することになります。

振込払込受付証明書あるいは利用明細書の写しは、リサイクル券に貼り付けておきましょう。

振込が済んだら、「一般財団法人 家電製品協会 家電リサイクルセンター」のホームページから指定引取場所を確認しましょう。

家電リサイクル券を指定のミシン目から切り離したら、残ったリサイクル券を台紙から離して廃棄物の所定位置に貼り付けます。冷蔵庫は右側面上部、液晶やプラズマ式のテレビは背面左上部など決められています。

貼り付け位置もホームページから確認することができますが、もしわからなかったら貼り付けずにそのままリサイクル券を引き渡すようにしましょう。

回収日当日になったら、廃棄物とリサイクル券を持込み、担当者に引き渡したら完了となります。

■まとめ

回収の方法に種類があることがわかりましたが、方法によって回収できる品目や状態が異なり、かかる費用もそれぞれ異なります。まずは回収してもらいたい家電がリサイクル法に該当するのか、まだ使える状態であるのかなどを確認した上で回収方法も選ぶようにしましょう。

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