スラックスを型崩れさせない!自宅で洗濯する方法と注意点を解説

スラックスを毎日のようにはいていると、汚れが気になってしまいますよね。「忙しくてクリーニングに出す時間がない」という方には、スラックスを自宅で洗濯するのがおすすめ。シワにならない洗濯方法を学んで、しっかりと洗濯しましょう。今回は、自宅で洗濯可能か確かめる「洗濯表示」の見方や、洗濯する際の注意点を解説します。

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スラックスは自宅で洗える?

毎日仕事でスラックス(パンツ)を着用する人は、汗によるニオイ、ヒップやひざ部分の汚れなどが気になりませんか?

「シャツのように自宅で気軽に洗濯できたらよいのに」と思う人も多いでしょう。

洗濯表示を確認しよう

スラックスに限りませんが、衣類は素材によって「自宅で洗濯可能な物」と「できない物」があります。

衣類の内側部分を見てみましょう。洗濯の可否や洗い方の細かな設定などが記載された、「洗濯表示(タグ)」が付いているはずです。

確認をせず間違った方法で洗濯すると、生地がダメージを受け、色落ち、縮み、伸び、毛羽立ちなどが起こり、衣類の寿命が短くなってしまいます。

なお、2016年12月以前の衣類は「旧表示」、以降のものは「新表示」です。新表示は国際規格(ISO)に合わせたよりシンプルな記号で、種類は従来の22種類から41種類に増えています。

自宅洗いOKの条件とは

スラックスやスーツのジャケットは、自宅での洗濯は難しいと思われがちですが、条件を満たしていれば自宅でも問題なく水洗いが可能です。まずは、スラックスの内側にある洗濯表示を確認しましょう。

たとえば、水桶の記号の中に30と数字が書いている場合は「水温30℃を限度に洗濯機洗いが可能」という意味を示します。

もし、水桶の下に線が1本あれば「弱い洗濯(標準コース以下)が可能」で、2本線あれば「非常に弱い洗濯が可能」です。水桶に手のマークがあれば洗濯機ではなく「手洗い」をしましょう。

一方で、それぞれのマークの上にバツ印が付いていたら、家庭での水洗いはできません。クリーニングに出すなどの対応をとりましょう。

シワにならない洗い方

生地の伸びやシワを避け、美しく洗い上げるためにはいくつかの注意点があります。洗濯機で洗うときは、アイテムを活用しましょう。

ネットに入れるのは1本だけ

大切な衣類を洗濯機で洗うときは、「洗濯ネット」が欠かせません。衣類がダメージを受けるのを防ぐと同時に、ホコリや細かい汚れが付着するのを防ぎます。

大きめのネットの場合、つい多くの洗濯物を詰め込みたくなりますが、スラックスは型崩れしやすいのでネット1枚に対し、1本だけを入れましょう。

洗濯機で洗う方法

ひっかかりを防ぐため、洗濯ネットに入れる前はスラックスのファスナーやボタンを留めておき、汚れが目立つ裾やヒップ、ウエスト部分が表になるようにして「じゃばら折り」にたたみましょう。

たたんで洗濯ネットに入れると大切な衣類のシワ、伸び縮み、型崩れが防げます。

使用する洗剤は、「おしゃれ着用の液体洗剤(中性)」を使用するのが理想です。通常の「洗濯用洗剤(アルカリ性)」よりも洗浄力はやや控えめですが、デリケートな衣類を洗うのに適した成分が使用されています。

特に、ウール系のスラックスは水洗いをすると縮みやすいので、必ず専用の洗剤を使いましょう。洗剤を水やぬるま湯に溶かした後はスラックスに合ったコースを選択し、最後に脱水を行います。

手洗いする方法

手洗いの場合は、大きめの水桶、おしゃれ着用の液体洗剤を準備しておきましょう。洗剤を水またはぬるま湯に溶かしスラックスを浸したら、両手を使って全体を「押し洗い」します。

裾やヒップなどの汚れが目立つ部分は、「つかみ洗い」をしましょう。生地をごしごし擦り合わせるのは禁物で、手のひらでもみほぐすようにしながら優しく扱うのがポイントです。

水を替えながら押し洗いを繰り返し、洗剤の泡やにごりがなくなったら手洗いは終了です。ネットに入れて、軽く脱水をかけましょう。

シワ防止のため脱水は短めに

洗濯機洗い、手洗いのいずれにしても、最後は「脱水」をして完了します。脱水をするときは必ず洗濯ネットに入れ、シワ防止のために時間は短めに設定しましょう。およそ30秒程度が目安です。

この程度の脱水時間であれば、衣類から水がボトボトと滴り落ちることはありません。少し水分が残っている状態の方がシワを伸ばしやすいことを覚えておきましょう。

しっかり内側まで乾かす方法

軽い脱水のみで仕上げたスラックスは、通常の洗濯物よりも水分量が多く、乾くのにやや時間がかかります。できるだけ効率的に、かつ内側までしっかり乾かす方法を解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

筒状に干す

スラックスやパンツの干し方には家庭によってさまざまです。

スペースが限られている場合は、ハンガーまたはクリップ式ハンガーにかけることが多いのではないでしょうか? この方法だと、布が重なる部分が多い上、内側に風が入らず乾きが遅くなってしまいます。

スラックスやパンツを干すときは、洗濯ばさみが複数付いた「丸形のピンチハンガー」を使用しましょう。

スラックスを裏返しにし、ウエストの複数個所を洗濯ばさみで固定します。ポケット部分は乾きにくいので外側に引き出しておくとよいでしょう。この干し方は一般的に「筒干し」とよばれています。

布の重なりが少なく、真ん中に風の通り道ができるので、衣類がより早く乾きます。厚手のジーンズを干すときにも試してみましょう。

シワも伸ばしておくと後が楽に

スラックスは乾いた後にアイロンがけをして形を整えますが、高温でのシワ伸ばしは布に負担がかかるものです。干す段階でシワを伸ばしておけば、アイロンがけが短時間で済むでしょう。

軽く脱水した後は、衣類に十分な水分が残っている状態で深いシワが比較的少ないです。両手でパンパンと叩くようにして全体のシワを伸ばしていきましょう。

裾のシワは下に向けてパシッパシッと払うようにし、干した後は両手で挟み、上から下へ滑らせるように形を整えるのがポイントです。

干す場所は、明るく風通しのよいところを選びます。直射日光がガンガン当たる場所は、紫外線で生地がダメージを受けるので控えましょう。

ずっときれいに着用するために

大切なスラックスを長く愛用するためには、プロの手による「定期的なお手入れ」が必要です。また、同じスラックスを履き続けるとダメージが蓄積するので、「使用頻度」にも考慮する必要があります。

複数をローテーションで履く

どんな衣類にも言えますが、同じものを続けて着用していると、部分的に生地が伸びてきたり、洗濯の繰り返しで生地が傷んできたりすることがあります。

特にスラックスはジャケットとワンセットになっているものが多く、何度も洗濯していると風合いに違いが出てきてしまうことも。

新品時の風合いを長く保つために、スラックスは常に2~3枚用意しておき、ローテーションで着まわすのが理想です。汚れや汗が少ない季節は、毎日洗濯はせずにサッとブラシをかけるだけでもよいでしょう。

季節の終わりにクリーニングで仕上げを

普段は自宅での洗濯でも、季節の終わりにはクリーニングで仕上げをするのがベストです。

普段の洗濯では落としきれなかったシミや蓄積汚れがリセットされますし、アイロンでなかなか出せないプレスラインもきれいに復活するでしょう。

一方で、クリーニング店の強い溶剤は生地にダメージを与える可能性があります。シーズン中に何度も出すことは避けたいですね。

スラックスを賢くきれいに洗濯しよう

スラックスはジャケット以上に着用時間が長く、汚れや生地のダメージが気になるものです。まずは、洗濯表示を確認し、自宅での洗濯が可能かどうかを見分けましょう。

自宅で洗濯をするときは、正しい方法と正しいアイテムを活用することが大切です。ビジネスシーンなどで着用するスラックスは、普段から清潔に美しくケアしておきたいですね。

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