【専門家監修】屋根のリフォームの費用相場は?リフォーム内容やタミングもご紹介!
屋根が劣化していると家の寿命を短くする要因になります。ある程度の年月がきたら専門業者に頼んです点検してもらうことを検討しましょう。具体的にリフォームを検討する前に、屋根リフォーム種類や値段、補助金について少しでも知識をつけておきましょう♪
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このアイデアの監修者
森住宅コンサルタント株式会社 代表取締役 森雅樹
名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。
退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住
宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサ
ルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行
っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。
森住宅コンサルタント(株)
http://mori-consultant.com/
屋根をリフォームするのはどんな場合?
ケース1 色褪せが確認できる
元もポピュラーなケースかつ簡単に確認できるポイントです。陶器瓦などでは判別しにくいかもしれませんが、スレート屋根などの場合では一目瞭然です。
目安としては建築後10年程度。10年経過した住宅であれば、少なからず劣化しているとみるべきでしょう。
また、少し難しいかもしれませんが、家が新築時の外観写真を入手する努力をしてみましょう。その写真に写っている屋根を現在の屋根と見比べてほしいのです。そうすれば劣化の具合も一目瞭然でよくわかるはずです。
とくに今から30年程度前に普及していたカラーベストという屋根素材は一時期色褪せが激しいといわれた時期があります。これに該当する方は要リフォームとなるでしょう。
ケース2 コケなどの付着
街中を歩いていると屋根が何となんとなく緑がかったように見える住宅を見たことはありませんか? もしあなたの家にこの兆候が見られたら要注意です。
植物が根付いているということは、その根が屋根材の中に侵入している可能性があります。そうすると、そこから水が入ってきて、建物に深刻な影響を与えるのは火を見るより明らかです。
ケース3 漆喰などの割れ
古い住宅になればなるほど屋根が和瓦である率は高まります。日本瓦を使った屋根は実に美しいのですが、屋根材の隙間を埋めるために白い漆喰を使っているケースには注意が必要です。
建築後10年を経た家ならば確認してほしいのですが、この白い漆喰にひび割れが発生しているのです。
前述しましたが屋根材のひび割れは危ない信号です。漆喰にこのようなひび割れが見つかったら大急ぎでリフォームを行ってください。水分が入り込む絶好の入り口になるわけですからね。
ケース4 釘の抜けや錆
釘だけではありませんが、屋根材を緊結したり抑えるための鉄製の器具が使われています。外から見えない場所ではどうしようもありませんが、自宅の屋根をチェックすると釘が錆びていたり、屋根を突き抜けて下へ出てしまっていることがよくあります。
この錆が屋根にとって大敵で、放置しておくと水の侵入を招くこととなり中長期的には家を朽ち果てさせる原因となってしまうのです。
また、釘などがさびてくると、抜け落ちる危険性も伴います。その穴から水分が侵入するのはもちろんですが、本来あるはずの釘が抜け落ちれば、瓦などの重量物が落下することも十分に考えられます。
屋根リフォームの種類1 塗り替え
屋根の色があせてずいぶんとみすぼらしくなった・・・というときには、屋根そのものの塗り替えという手が考えられます。
ただし屋根の傷みが少ないことが絶対条件。傷んでいるならば他の方法を選択してください。
費用は塗り替え塗料によって大きく異なります。もっとも安価なアクリルから始まり、高価なものは光触媒の塗料となり、その単価は10倍程度になります。
これを踏まえての費用ですが、30坪程度の2階建て住宅の場合で30万円~60万円ほどになります。
また、これは屋根リフォーム注意してほしいことが1つ。屋根リフォームをする際には必ず足場を組まなくてはならないのですが、隣地との関係で足場が組めないケースも考えられます。
当然ですが特殊な対応が必要ですので、費用が大きく前後することもあるでしょう。頭の片隅に入れておくことをおすすめします。
屋根リフォームの種類2 同じ素材での葺き替え
古い住宅では屋根材として瓦を使用しているケースが多いでしょう。これを全く異なる素材で新調する方法もありますが、建物のテイストをそのまま継承する意味から、同じく瓦で葺き替えることも正しい選択の一つです。
瓦の特徴はその防水性にも代表されるのですが、良い製品を選べば耐久性は50年~100年を見ても大丈夫です。費用は和瓦から軽量セメント瓦への葺き替え費用を例にとりますと、30坪でおおよそ60万円〜70万円でしょう。
また、瓦ではなく軽量のスレートから同じような素材へのリフォームであれば、40万円~50万円くらいだと思います。
屋根リフォームの種類3 新たな素材での葺き替え
釘が抜け落ちたりなどの状況がみられる場合は、表面的な塗装では対処できないので根本的な対応として葺き替えをするべきです。問題となるのはその材料ですが、耐久性が50年と長く極めて軽い素材であるガルバリウム鋼板がおすすめです。
錆にも強いという特徴があるのですが、衝撃に少し弱いというデメリットもあります。施工に慣れた業者を探しましょう。
ただ、ガルバリウムは瓦の六分の一という超軽量の素材なので、地震に対してはとても威力を発揮する屋根素材と言えるでしょう。瓦のような重い屋根と比較すると、圧倒的に有利な素材がガルバリウム鋼板なのです。
そこで、ガルバリウムを例に考えた費用を見ていきましょう。築30年程度の住宅のスレート屋根に重ね張りしたときの費用ですが、おおよそ80万円~130万円くらいだと思われます。
ただし、これも他の箇所同様に、屋根の下地が想像以上に傷んでいるかどうかで大きくその費用が変わってきますの注意をしてください。
屋根リフォームの種類4 総合的に劣化が進んでいる
コケなどが付着している場合は要注意と指摘しましたが、この状態の屋根は全体的にかなり傷んでいるケースが多いです。そのため、屋根の塗り替えでは済まず、調査をした結果さまざまな場所のリフォームが必要となる可能性が高いでしょう。
瓦本体の交換はもちろんですが、棟板金自体の交換も必要ですし、漆喰仕上げの家であればこの部分もかなり痩せているか剥落しているケースが多いと推測できます。
また、すべてがというわけではありませんが、コケが屋根に付着しているお宅では雨どいなども壊れていることが多いと私の経験上から言えます。
雨どいなども含めてという話ですが、私がこれまで聞いた中での最高金額は340万円でした。ただ、この時は雨どい一つとってもかなり高額な商品を選択したという条件での話です。
屋根のリフォームに補助金は使える?
各都道県で条件が異なるのですが、大阪の事例をお話ししますと最大で120万円が補助されます。
細かくは自治体のサイトをご覧いただきたいのですが、大阪では耐震目的の屋根リフォームにこの金額が出ます。ただ、細かい条件等もあるので要注意です。
1 昭和56年5月31日以前の建築であること
2 耐震診断の総合評点が1.0未満であること
3 改修によって総合評点が1.0以上になること
などがあります。そのほかにも所得が多い人にはこれは適用されないなどの諸条件もあります。
屋根リフォームで心配なく暮らせる住居を
自宅の屋根をまじまじと見る機会はなかなかないでしょう。また、細かい部分を屋根にのぼって点検することなどは皆無といっていいと思います。
しかし、屋根は春夏秋冬昼夜を問わず、移り変わる環境に耐えている家の大切な部分です。建築後10年もすれば間違いなくどこかに問題が発生していると考えるべきです。
ここで1つ是非認識していただきたいのは、家の大敵は湿気ということ。屋根が傷むと雨が家にしみこむ可能性が大きくなり、家の劣化を急速に早めることにつながるのです。
こうならないためにも、屋根リフォームを早急に行って安心して暮らせる住居にしてください。
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