【小さなお店 #13】新しい年のスタートに、新しいタオルを。2019年に100周年を迎える老舗タオル専門店
ぐるっと体を回転させれば全体像が見える、小さな専門店が好きです。余計なことに体力と気力を使わないほうが、大切な買い物は失敗しないと思うんです。
今回は、大掃除シーズンに向けて、新年を迎える支度のひとつとして「タオルも新しくしようよ!」というススメ。わたしが2019年、共に過ごすことを決めたタオルたちに出合った、小さくて、そして、とびきり素敵なタオル屋さんを紹介します。
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今治を代表するタオルメーカー〔藤高〕の直営店
銀座駅からも東銀座からも徒歩3分ほど。ギンザ シックスのすぐ裏手に、この夏、今治を代表するタオルメーカー〔藤高〕の直営店〔FUJITAKA TOWEL GINZA(藤高タオル 銀座)〕がオープンしました。
今治に現存するタオルメーカーではもっとも歴史があり、来年で100周年を迎える〔藤高〕。「技術の藤高」ともいわれ、糸染から商品に仕上げるまでのすべての工程を一貫して行っているメーカーです。
まず、初めてお店を訪れたときは、外観からびっくり! これがタオル屋!? まるでアパレルショップのよう。
店舗設計を手がけたのは建築家、中村好文氏。100年という長い時間とタオルの質感を表現するため、北米の高地でフェンスに使われていた古材を取り寄せたのだとか。
取材時は、クリスマスのディスプレイになっていました。正面奥のクリスマスツリーは、季節限定カラーのタオルに使用されている糸で表現されています。あたたかみがあって、かわいい!
いちど使えば虜になる、究極のベーシックタオル!
こちらがその糸を使った、クリスマス限定カラーの《ハウスタオル》。
《ハウスタオル》は、レストランでのハウスワインのように、手頃で、かつ〔FUJITAKA TOWEL GINZA〕の看板となるライン。いちばんリーズナブルなラインとはいえ、吸水性、耐久性はもちろんのこと、肌触りも素晴らしく、手にとれば一瞬でわかる品質の良さ。いちど使えば、きっとリピートしたくなるはず。
実際、わたしもこのフェイスタオルを1枚使ってみて、虜になってしまったひとり。たぶん、タオルの中で肌に触れる機会のいちばん多いフェイスタオル。それを上質なものにすることで得られる心地よさを知ってしまいました。
最初は思いきって、普段は選ぶことのなさそうなピンクを。それから定番の白と、この秋冬とくに魅かれるグレーを1枚ずつ。今回の取材時に追加で購入したのは、想像以上に我が家の洗面所やキッチンになじみ、汚れの目立たないグレー。我ながら、よいチョイスだったと思っています。
定番10色に、春夏、秋冬と年に2回発表される限定カラーがそれぞれ5色。選択肢が豊富で、かつ生活になじむ絶妙な色ばかり。また次は違う色にしてもいいな、なんて。ああ、タオル選びって楽しい!
誰かに贈りたくなる。ストーリーのあるタオルをギフトに
まずはぜひ、ご自身で《ハウスタオル》を使ってみてほしいのですが、〔FUJITAKA TOWEL GINZA〕には、ギフトにぴったりのアイテムも。
小さな店内には、プリントではなく織りによって画家・クリムトの作品をタオルで再現した《五彩織 クリムト『農家の家』》や、「黒っぽい」ではなく「本当に黒い」漆黒のタオル《BK100》など、「誰かに贈りたくなる」タオルが勢揃い。
《世界鶴》ラインの《月》と名付けられたタオルは、一般的なタオルでは考えられないような希少な原料と膨大な手間から生み出された最高級のタオル。
そのほか、《世界鶴》には、ふんわり感を究めた《花》、1本1本の内側がストローのような空洞になっている糸で織られる軽やかな《風》との、計3タイプのタオルがあります。これらは“最高級”がふさわしい特別な方への贈りものに。
また、自分用にも気軽なギフトにもおすすめなのが《ZUTTO》というライン。こちら、社員さんの自宅で昔から使われていた〔藤高〕のタオルから着想を得たのだとか。とにかく丈夫で毛羽が出ない。だけどふんわりボリューミーでやわらかさも併せ持つという、これまでになかった新しいタオルです。
〔FUJITAKA TOWEL GINZA〕のロゴマークは、〔藤高〕が大正時代に使用していた商標「世界鶴」を再構築したもの。
そのロゴをパターン化により柄として使用したパッケージも、シンプルながら、〔藤高〕商品の上質さが現れていて、買い物した帰り道の気分をぐんと高めてくれます。
年末年始の贈り物には、のしをかけて。
意思を持って、相手を思って選んだタオルを贈る年末。タオルを一新して、心地よさとともに迎える新年。いかがでしょうか。
【FUJITAKA TOWEL GINZA(藤高タオル 銀座)】
●住所:東京都中央区銀座7丁目12-1 藤高ビル1F
●電話:03-6278-8852
●営業時間:11:00〜20:00
●定休日:年末年始
https://fujitakatowel.jp
●醍醐由貴子
ライター。女性誌から男性誌まで、ジャンルはフードからライフスタイルまで、幅広く活動中。すっかり意見するようになった息子に助けられつつ、日々奮闘しています。
●写真
さくらい しょうこ
▽その他のシリーズはこちら▽
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