【DIYショップ巡り #11】時代の余韻が残った本物のアンティーク和家具が見つかる『DEMODE FUKUNAKA』

明るい洋風のお部屋もいいけれど、最近では古民家風カフェや古民家のリフォームなど、日本の伝統的な空間の人気も高まりつつあるようです。本物の古民家はなかなか手に入れられませんが、LIMIA読者なら、お部屋にエイジングの技術をほどこして落ち着く空間づくりをしている方も多いのでは? そんな空間にピッタリの家具や雑貨を販売しているのが、東京・福生市にある『DEMODE FUKUNAKA』。どんなお店なのか、さっそくお邪魔してきました。

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約100年前のリアルなアンティーク家具がずらり

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

『DEMODE FUKUNAKA』があるのはJR拝島駅から国道16号線を10数分歩いたところ、米軍横田基地がよく見える場所です。

店内に入ると、なんともいえない懐かしさがこみ上げてきました。それもそのはず、置いてある家具はどれも大正から昭和初期のものばかり。

「約100年前の、日本のアンティーク家具を仕入れて販売しています」と話すのは店長の馬場さんです。もっとも古いものは? の問いに「1,000年以上前のものもありますよ」と見せてもらったのは、出土した土器片。「家具ではありませんでしたね」と笑います。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

販売している家具の種類は、食器棚、本棚、作業台、テーブル、スツール、照明器具など。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

下の写真のような小さな引き出しなどは「おばあちゃんの家にもあった!」と懐かしく感じる人もいるのでは?

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

そのほか、昔の日本の民家で実際に使われていた大きなそろばんや柳行李、葡萄木箱といった民具、アンティーク家具に似合う取っ手やフックといった真鍮製の金具パーツ、時代を感じさせる花器とそれにぴったりなドライフラワー、メーカーの倉庫に眠っていたシンプルな食器など、雑貨類も販売しています。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

中でも金具パーツは、新品のはずなのに「本当に大正時代から抜け出してきたのでは?」と思えるほどのヴィンテージ感。デザインも質感も、古い家具の味わいをよりアップさせてくれるものばかり。それでもお値段は500円程度から、高くても数千円までとお手頃なので、DIYで気軽に取り入れることができそうです。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部
写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

「一点物だから、一期一会ですね!」「いや、それほどでも……」

そんな古い家具たち、一体どこで手に入れているのでしょうか。「本物の古民家の持ち主から声をかけられることもあれば、専門業者から仕入れることもありますね」と馬場さん。アンティーク“調”ではなく、リアルアンティークな家具ばかりのため、似たようなものは入ってくることがあっても、基本的にどれも一点物。

「では、店内で欲しいと思った家具があったらそれは、一期一会ということですね!」と言ったら「それほどでもないですよ」と返されてしまいました(笑)。というのも、「毎月数回仕入をしているため、商品の入れ替わりもあります。でもお気に入りが残っていることもあると思いますよ」とのことでした。

また、似たようなタイプの家具が入ることも多く、写真のような家具については、積極的に買い付けていると言います。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

こんな冷静な馬場さんですが、アンティーク家具にかける情熱は人一倍。もともと海外のアンティーク家具が好きで、日本の古い家具については「少し気になっている程度」だったようです。でも、現職に就いてからというもの、日本のアンティーク家具の魅力を再認識した、と言います。

その魅力については「天然無垢材を使っており、温かみがあるところ。日本人の暮らしにマッチしたサイズ感。洋物と違い、装飾が控えめでシンプル。歪みもあるけれど、それがまた味になる」と語ります。

「古ければ古いほど直線的でシンプルな作りなんですが、少し新しいものになると外国の影響を受けてか、ちょっとずつ装飾が施されたものも出てきて。そういう変遷を見るのも楽しいですよ」と和物アンティーク家具の興味深い楽しみ方も、教えてくれました。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

「アンティーク家具を販売するうえで大変なところは?」とお聞きすると「量産品ではないため、カタログ販売できないところと、使い勝手を良くするためのリペアに手間がかかること」だとか。引き取った家具はすべて店内でリペア。「自分で使いたい、と感じられるぐらい、手をかけています」と言います。

“加工”ではなく、本当のヴィンテージ木材で自分だけの一品を手作り

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

食器棚や本棚は日本家屋の中で使われていたものなので、お部屋や生活になじみやすそうですが、工場(こうば)で使われていたという作業台などは少々大きめのつくり。お部屋のスペースにマッチしたヴィンテージ感のあるテーブルが欲しい、という人もいるかもしれません。

『DEMODE FUKUNAKA』では、エイジング加工をしたヴィンテージ“風”ではなく、本物のヴィンテージ木材も販売しています。ほとんどが無垢材。長年使い込まれた板材は、どれもつややかで温かみがあります。大小様々な種類があるので、そのサイズを活かしたオリジナル家具を手作りするのも楽しそうですよね。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

現代から切り離されたようなノスタルジーに浸れる空間で、思わぬ掘り出し物を見つけに出かけてみるのはいかがでしょうか。

写真:渡辺まりか
提供:LIMIA編集部

DEMODE FUKUNAKA

●住所:東京都福生市熊川1148-4(駐車場あり)
●電話:042-553-3981
●営業時間:11:00〜20:00
●定休日:なし(年中無休)

●ライター・写真 渡辺まりか

※記事内のデータは、LIMIA編集部の調査結果(2018年8月)に基づいたものです。

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