火災保険が満期になったら?満期返戻金の手続きと保険の見直しに関して解説【専門家監修】

加入している火災保険が満期になったとき、どのような手続きが必要かご存じでしょうか?よく分からずに毎回なんとなくそのまま契約を更新しているという人も多いのではないかと思います。火災保険の契約によっては満期返戻金がでることもあり、場合によっては税金がかかってくるのかも疑問ですよね。今回は、火災保険が満期になったときに必要となる手続きや税金、確定申告について、そして満期がきたときに保険を見直す注意点やポイントについて解説していきます。

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このアイデアの監修者

氏名:清水みちよ

詳細:
学生時代にアジア滞在中、現地で感染症を患い生死をさまよう。奇跡的に生還するも保険の大切さを痛感し、卒業後は保険の代理店窓口等で働く。趣味は懲りずにアジアの発展途上国を訪れて刺激をもらうこと。犬好きのアラフォー女子。

火災保険が満期になったときに必要な手続き

火災保険が満期を迎えると、保険会社や代理店から契約更新に関するお知らせが郵送等で届きます。現在の契約している保険金額や補償内容で良いのかどうか見直しをして、契約を継続するか解約するか決めましょう。

火災保険を継続するとき

今までの火災保険の契約をそのまま継続する場合、契約更新の手続きが必要です。現在契約している火災保険の保険金額や補償内容が問題なく、他に良い保険が見つからなければ契約を更新しましょう。

ただし、契約した当時と今で建物の状況が変わっているなどの場合、再度保険金額の算出を行った方が良いので保険会社や代理店などに相談してください。保険金額や保険料が変更になる場合もあります。

満期の際に保険会社から更新日の通知があると思いますので、その日までに余裕をもって手続きを行ってください。保険会社によって更新の方法は異なります。保険代理店の店舗や、郵送、ネットなどから所定の手続きを踏みましょう。

火災保険をやめるとき

現在契約している火災保険を満期に際して解約したい場合、基本的には更新日を過ぎれば自動的に契約は解消となります。ですが、念のため保険会社や代理店などに満期をもって解約したい旨を相談しておくと良いでしょう。

今の火災保険を解約して、別の保険会社の商品に加入する場合は注意が必要です。今の保険と次の保険の間が空いてしまうとその期間は無保険になってしまいます。今の保険が終了する日と次の保険が始まる日はかならず1日も間が空かないように保険期間を設定してください。

満期返戻金に関する手続き

積立式の火災保険に加入している場合、満期をもって保険会社から満期返戻金が出ることがあります。満期返戻金を振り込んでもらうための書類などでの手続きが必要なのか、それとも自動的に口座に振り込まれるかは保険会社によって異なります。必要な手続きを確認して行いましょう。分からなければ保険会社や代理店に相談すると良いです。

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満期返戻金は税金の対象になる?

満期返戻金がでる場合、ある程度大きな金額になるため税金の対象となるかどうか気になるところですね。満期返戻金は所得税や贈与税の対象ですが、誰が受け取るかによって対象となる税金の種類が変わるので気をつけましょう。

税金の対象になる場合

●所得税の対象となる場合
満期返戻金の受取人が契約者本人の場合、所得税の対象となります。返戻金の額が20万円を超えると「一時所得」という扱いになるので、他の一時所得とあわせて計算しましょう。「一時所得」とは、事業の収益などとは別の、継続的に発生しない所得のことです。保険の一時金、懸賞などの賞金、競馬の払戻金などが例に挙がります。

●贈与税の対象となる場合
満期返戻金の受取人と契約者が異なる場合、贈与税の対象となります。例えば、契約者が夫で返戻金の受け取りが妻や子といった場合です。成人の子や孫の場合は「特例贈与」、それ以外は「一般贈与」と扱われます。一般

確定申告をしよう

一時所得では、その所得を得るためにかかったお金も差し引きますので、満期返戻金の場合は今までに支払った保険料の総額を引いて計算します。
また、一時所得は50万円までは特別控除が受けられますので、

一時所得の金額=受け取った満期返戻金-(支払った保険額-剰余金)-50万円
課税対象=一時所得の金額×1/2

となり、この額が20万円を超えると確定申告が必要です。確定申告書の「所得金額」の「一時」の欄に記載をしましょう。

贈与税の場合、1年に110万円以内の贈与であれば税金はかかりません。
しかし贈与税では支払った保険額を差し引くことはできませんし、一時所得のような特別控除もありません。贈与税は税率も高いので、かなりの税金がかかってしまいます。

満期になったら火災保険を見直した方が良い?

火災保険が満期になったら、今の保険を継続するか他の保険に乗り換えるか判断するため、ぜひ火災保険を見直してみましょう。火災保険については、以前契約したときと制度や状況が変わっているところもあるかもしれないので、久しぶりの更新というときには注意が必要です。

現在の火災保険期間は最長10年

以前は35年といった長期の契約で火災保険に入ることができましたが、現在の火災保険の保険期間は最長10年間です。長期の契約をしていた人も、次の更新では10年までしか契約できません。同じ条件でも今までの保険料よりも高額になってしまう可能性が高いので注意が必要です。

ローン完済後も火災保険は必要

住宅ローンを借りるときには銀行から火災保険の加入を求められることが多いので、ほとんどの人が火災保険に加入していると思います。しかし、基本的には火災保険は強制保険ではなく、任意の保険ですよね。

では、ローンを完済してしまえばもう火災保険は更新しなくても良いのでしょうか?答えはNOです。

火災保険は火災などの自然災害や事故は自分や家族がどれだけ気をつけていても巻き込まれてしまうことがあるものです。

例えば、自分の家から火事がでなくても、隣家からのもらい火で家が焼けてしまうこともありますよね。実はそのとき隣家は他人の家の家事の補償はしなくて良いと「失火責任法」という法律で決まっています。万が一のときの家族の生活を守るためには、自分で準備をしておく必要があります。住宅ローン完済後も火災保険にはぜひ入っておきましょう。

保険金額を見直す

火災などで家を失ったときには再建や修理のために保険がおりますが、その保険金が足りなかったら困ってしまいますよね。保険の満期を迎えたら、正しい保険金額の設定ができているかどうかを今一度計算してもらいましょう。

また、建物の増築や改修などをしていませんか?その場合、前回計算した保険金額とは建物の価値などが大幅に変わっているケースもあります。再度正しく評価してもらいましょう。

必要な補償内容を見直す

保険を見直すときには、必要以外の補償はついていないか、そして、必要な補償は変わっていないか見直しましょう。火災保険は火災で家や家財を失ったときの保険というイメージがありますが、実際には「風災」、「水災」、「水濡れ」など、色々な災害や事故に対して補償をつけることができます。必要以外の補償は切った方が保険料は安くなりますし、リスクが高いものは補償をつけていた方が安心です。

補償を見直すときには、自治体から発行されているハザードマップを見てみることもおすすめです。ハザードマップでは大雨が起きたときの浸水地域などを知ることができます。住んでいる地域の災害リスクにあわせて必要な補償をつけましょう。

保険内容を見直す絶好の機会を大切に!

火災保険は普段なかなか見直すことも少ないので、満期がきたら保険の内容や保険料について見直す絶好の機会です。定期的に火災保険を見直して、正確な保険金額で万が一のときの生活を守りましょう。

また、火災保険は細かい条件によって大幅に保険料が変わってくるものです。契約内容を変えたり別の保険商品に乗り換えたりすることで大きく節約できることもありますので、ぜひ見直してみてくださいね。

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