古民家の屋根をリフォーム！メリット・デメリットをご紹介

古民家の屋根のリフォーム時期

古民家の屋根をリフォームする時期の目安としては、直前の葺き替えから数えて、

・トタン屋根で約6～10年
・日本瓦で約25～30年
・スレートで約10～15年

となっています。しかし、葺き替えのタイミングは年数だけでなく、外観などからも確認ができます。自分でできる葺き替え時期のチェック項目について、以下に紹介します。

葺き替え時期チェックリスト

・スレートに多数ひび割れが生じている
・屋根が白っぽく色あせている
・築15年以上全く手入れをしていない
・天井に雨染みの跡がある
・雨が降ると、翌日晴れなのに部屋が湿気っぽい
・屋根にコケやカビが生えて緑や黒っぽくなっている
・トタン屋根全体が赤っぽく錆びている
・雨漏りをしている箇所が多くなっている
・風が吹くと、屋根の上で異質な音がする
・瓦全体がずれており、不揃いである

上記のチェックリストに5つ以上当てはまる場合は、できるだけ早めに屋根の葺き替えを検討しましょう。3～4つ当てはまる場合は、今すぐではないもののリフォーム時期が近いため、計画と準備を始めておくとよいかもしれません。2つ以下の場合はまだ葺き替えの必要はなさそうですが、気になる箇所についての修復は行っておいたほうがよいでしょう。

古民家の屋根のリフォームには、どんな方法がある？

古民家の屋根のリフォームには、いくつかの方法があります。以下では、3つのリフォーム方法の特徴についてご紹介します。

【方法その1】ガルバリウム鋼板を使用したリフォーム

ガルバリウム鋼板とは、鉄合金の板に金属加工をした鋼板で、外観はトタンによく似た素材です。このガルバリウム鋼板を選択するメリット・デメリットについて紹介しましょう。

メリット

・特殊なメッキ加工をしてあるため、非常に錆びにくい
・金属鋼板としては寿命が長く、20～30年は持つと言われている
・軽量なため、屋根に施工した場合の耐震性が高い

デメリット

・単体では断熱性能があまりない
・見た目の高級感に乏しく、外観の評価は賛否両論

ガルバリウム鋼板は価格も比較的手頃ですから、屋根のリフォーム材料としては人気で、現在では一般的な存在となっています。しかし、純日本風の古民家などに施工する場合、デザイン面ではそれなりの工夫が必要になるかもしれません。

【方法その2】日本瓦を使用したリフォーム

古民家の場合は、もともと日本瓦が施工されているケースも多いと思われます。日本瓦屋根の主なメリット・デメリットは以下のとおりとなっています。

メリット

・耐久性・耐熱性が高く頑丈
・雨などの音を吸収してくれる効果が期待できる

デメリット

・重量があるため、瓦の重さに耐える強度が住宅そのものに必要
・強風や振動・衝撃などで瓦が落下するリスクがある

一般的な日本瓦は、粘土を焼成して作られています。他の素材にはない独特の重厚感や高級感があり、今も昔も広く選ばれている屋根材です。美観を保ち、古民家ならではの味わいを最優先したいと考えているなら、日本瓦の屋根にするのがよいでしょう。

【方法その3】スレートを使用したリフォーム

スレートとは、粘板岩を薄く板状に加工した屋根板のことです。スレートには、「天然スレート」と、「化粧スレート」の2種類に分けられます。施工するメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

・軽い素材であるため、耐震性が高い
・色合いやデザインのバリエーションが豊富

デメリット

・表面が塗装されているため、定期的に塗装メンテナンスが必要
・日本瓦や金属屋根と比較し、強度や耐久性に劣る

スレートは比較的軽量で加工性が高いため、昭和期の住宅にも多く施工されています。古民家の屋根としても外観に馴染むことが多いため、価格が手頃なリフォームを検討しているならおススメです。

おわりに

今回は、古民家の屋根リフォームの方法について、いくつか紹介しました。古民家の屋根を現代の機能的な屋根に替えることで、住宅そのものの寿命が延び、耐震性が向上するなどの付加価値的なメリットも期待できます。あとは、今回ご紹介した屋根の種類のメリット・デメリットを十分に考慮したうえで、リフォームを計画しましょう。

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