和瓦の屋根でも太陽光発電は可能?気を付けたいことを徹底解説!
自宅の太陽光発電を考える際「うちの家にも設置できるのかな」という不安を抱いている方がいます。特に、昔ながらの日本家屋では、屋根が和瓦であることも多く、設置できるのかと疑問に思う方も多いでしょう。今回は、和瓦の特徴と、和瓦の住宅で太陽光発電をおこなう場合の注意点について解説します。
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和瓦とは?和瓦屋根の特徴
瓦と聞くと、多くの方が思い浮かべるのが「和瓦(日本瓦)」でしょう。しかし一口に瓦といっても、さまざまな形や素材の瓦が存在し、和瓦はその中の1つに過ぎません。ただ和瓦は日本ではなじみ深く、今でもよく使われています。そんな和瓦にはどのような特徴があるのかを紹介します。
【瓦について】
そもそも「瓦」とは、屋根の上に設置される「化粧材」の総称です。屋根は家の見栄えを構成する重要な要素の1つで、デザイン性を重視した美しい化粧材が使われます。
瓦というと日本家屋のイメージがありますが、和瓦以外にもさまざまな種類のものがあり、中には洋風の住宅に合う瓦も存在します。
【和瓦の特徴】
和瓦の特徴は、硬くて丈夫な点にあります。粘土から作られるため「粘土瓦」とも呼ばれ、粘土を成型し乾燥させたあと、1000℃~1250℃の窯で焼いた陶器です。そのため、メンテナンス性に優れ、耐久性も抜群な屋根材となっています。
ただ、和瓦の弱点は「重さ」です。重量がある分、耐震性に不安があります。また、瓦の接着部分に塗られている漆喰は傷みやすいため、定期的なチェックが必要です。
和瓦屋根に太陽光モジュールは設置可能?
結論からいうと、和瓦でも問題なく太陽光モジュールは設置可能です。
【パネルを設置するのは瓦そのものではない】
太陽光モジュールは屋根の上に設置されています。そのため瓦の上にパネルを置くイメージをされている方も多いでしょう。しかし太陽光モジュールは瓦に固定するわけではありません。
太陽光モジュールを固定するのは、瓦の下にある「垂木」と呼ばれる屋根の骨組み部分です。太陽光モジュールを設置する際は、基本的に屋根に穴を開け、その下にある垂木に支持金具を取り付けます。そのため瓦そのものに穴は開くものの、直接瓦に設置されるわけではありません。
「穴を開けると雨漏りがするのでは?」と心配する方もいるかと思いますが、しっかりした業者であれば、雨漏りがしないよう「コーキング」という作業をおこないます。コーキングとはコーキング剤と呼ばれる樹脂で、隙間を埋める作業のことです。ビスやピンの周囲など、雨漏りの可能性がある箇所すべてを埋めていきます。
垂木に穴を開けて設置する方法は「アンカー工法」と呼ばれ、太陽光モジュールを設置する方法の1つです。
【瓦そのものに設置する方法もある】
太陽光モジュールを設置するのは、瓦ではないと前述しましたが、瓦そのものに取り付ける方法もあります。正確には瓦そのものに取り付けるのではなく、瓦を直接太陽光モジュールが取り付けられる「支持瓦」に変更するという方法です。
支持瓦には太陽光モジュールを設置するための金具が取り付けられており、それをもともとあった瓦と取り替えて、瓦に直接太陽光モジュールを設置します。アンカー工法と違い、垂木や瓦に穴を開けることがないため、雨漏りの心配がありません。
ただ支持瓦はアルミ製のため、強度に欠ける部分があります。どういった設置方法が向いているかは、施工業者に屋根を見てもらって判断するのが良いでしょう。
和瓦屋根に太陽光モジュールを設置する際の注意点
和瓦に太陽光モジュールを設置する場合、専門的な作業は業者に任せることになりますが、依頼する側も知っておいた方が良い注意点がいくつかあります。
【注意点1:設置が難しいケースもある】
太陽光モジュールの設置には、瓦そのものよりも、瓦の下の構造部分が重要です。そのため、構造部分が傷んでいる、耐久力が不足しているなどの場合は、設置が難しいケースもあります。
業者によって技術力も異なるため、ある業者では設置不可でも、別の業者では設置が可能かもしれません。そのため、事前の調査はいくつかの業者にお願いするのが良いでしょう。
また、業者によってはこの辺りの知識に乏しく、設置不可のところを無理矢理設置してしまうこともあります。こうした業者に依頼すると、あとでトラブルになることもあるため注意が必要です。
【注意点2:自宅の環境に合った設置方法を選ぶ】
和瓦への取り付けで失敗しないためには、現地の入念なチェックをおこない、最適な取り付け方法を選択する必要があります。というのも、屋根の強度や屋根裏の有無、周辺の環境は住宅によって異なるからです。
顧客の要望をしっかりと聞き入れ、さまざまな選択肢の中からベストな方法を提供し、状況に合わせて臨機応変に対応できる業者を選びましょう。
【注意点3:パネルと瓦の間をチェック】
取り付け作業が終わったら、念のためパネルと瓦の間をチェックしてみましょう。もしパネルが瓦に接触している場合、そこへ落ち葉などがたまり、雨漏りの原因となることがあります。
まとめ
自宅が和瓦でも、基本的には太陽光発電を導入できます。ただその際には注意したいことがいくつかあるため、しっかり把握しておきましょう。不要なトラブルを招かないためには業者選びも重要です。大きな買い物のため、失敗して後悔しないよう、じっくりと検討してください。
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